SCP-329-JP
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$y=x$状態のSCP-329-JP

アイテム番号: SCP-329-JP

オブジェクトクラス: Euclid

特別収容プロトコル: SCP-329-JPは小動物飼育用ケージに保管され、サイト-8107の収容室に収容されます。収容室の鍵は主任研究員が管理してください。1日に1度SCP-329-JPのいる紙面上に数式をかきこんでください。収容室へのいかなる書類の持ち込みも禁止です。SCP-329-JPへの直接の接触は機密性スーツを着用の上で行い、接触終了後3分間は脱がないでください。

説明: SCP-329-JPは紙の平面上に住む線型の生命体です。DNAを調べたところ、ヒト、センチュウ、SCP-132-JPと一部が一致しました。

SCP-329-JPは数学の知識を持ち、紙に関数の式を書いたときにその関数に対応するグラフに変形します。方程式を解くことや、定理の証明をすることも可能です。SCP-329-JPはグラフを形作ることや、数学の問題を解くことを生命維持のために必要とし、約3日の間式や問題の供給がないと丸まって休眠状態に入ります。休眠状態になっても、再び式や問題の供給があれば、活動を再開します。紙の上に文字を表示させることもでき、その性質を利用して日本語で意思疎通を行います。

SCP-329-JPはヒトと文字でコミュニケーションをとるとき、SCP-329-JP-Aを生み出します。SCP-329-JP-Aは体長約██μm程度のワーム型生命体です。SCP-329-JP-Aは紙から筆記用具を伝ってヒトの体内に侵入します。侵入した後、脳に寄生して、宿主に「数学に対する強い興味関心」、「SCP-329-JPに対する親近感」を植え付けます。結果、宿主はインターネットや文献で数学について調べるようになり、得た情報をSCP-329-JPに伝えるようになります。これが、SCP-329-JPの生命維持に役立っていると考えられます。寄生できなかったSCP-329-JP-Aは生まれてから3分以内に死亡します。

SCP-329-JPは██県の山中にあった日本生類創研の施設だったと推測される廃墟内で発見されました。この施設は、設備などから生物学研究所だったと考えられますが、保管されていた書籍のおよそ半分が数学に関する物であったため、施設内でSCP-329-JP-Aへの集団感染が起きたと推測されます。SCP-329-JPの発見と同時に日本生類創研の構成員が執筆したと思われる、SCP-329-JPについてのデータの記載された論文「生物電卓の開発」が発見され、特別収容プロトコルの制定に活用されました。執筆者は ''日本生類創研 寄生虫研究部門 ████'' となっており、この人物について調査が継続中です。

日本生類創研の████についての調査中、██県の公立高校に勤務する数学教師████氏がSCP-329-JP-1個体を自宅で飼育していることが判明しました。彼と彼の教え子3名がSCP-329-JP-Aに寄生されており、生徒にはAクラス記憶処理を施しましたが、現在「原因不明の喪失感」を訴えているとのことです。教師の████氏は日本生類創研の関係者と考えられ、より詳細な調査のために、現在財団の管理下にあります。

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