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アイテム番号: SCP-2000-JP

オブジェクトクラス: Ticonderoga

特別収容プロトコル: SCP-2000-JPはその特性により一般社会で共有される可能性が著しく低く、また活性前後の影響も皆無であるために、収容は不要であると判断されました。知的存在に内在している構造の一つであり、その位置と活性時の具体的な順序が解明されていないため、封殺する有効な手段は確立されていません。将来的に封殺手段が確立された場合、分類委員会と現行研究班の議論を経てTiconderogaクラスから他のオブジェクトクラスに移行されます。

現在、SCP-2000-JPの観測はアイオーン走錨投影機を用いてのみ実行されます。所属職員は定期診断時に一括して調査が行われ、変化を確認します。またSCP-2000-JP活性を知覚できた場合、即座に前後の状況を記録して提出してください。

説明: SCP-2000-JPは知的存在が共通して保有する形而上的構造です。活性時を除いて意識下に潜伏し、当事者であっても観測することはできません。SCP-2000-JPを発現させる器官及び部分は判明しておらず、その対象範囲の多様さも鑑みると、存在しないと推測されています。

SCP-2000-JPは突発的に活性します。活性時、自身を保有している当事者の意識を誘引し、内部に封じ込めます。このとき、当事者は形而上的存在としてSCP-2000-JPに滞留することとなり、すべての具象性を喪失します。この状態において、他の存在から区別されているという感覚を認識できるのは自己意識のみであり、それまで保持していた肉体や形態は失われています。

SCP-2000-JPではあらゆる存在が、当事者同様に感覚として流動しています。このためか、当事者は具象性を喪失したにもかかわらず、五感的感覚を感知することができます。しかし、当事者は自身に向かってくる感覚を拒絶できません。これにより当事者に感覚が侵入する場合が報告されています。侵入する感覚は一向に当事者の自己意識に同化せず、すべてが当事者を通過していきます。感知する感覚の種類は個人により異なりますが、傾向として大きな差異は見られません。なお、発生条件は明確化されていません。

活性後、当事者の意識はSCP-2000-JPから解放されます。解放に伴って発生する異常はありません。解放から60~90秒程度の経過で、当事者はSCP-2000-JPでの記憶を想起することが不可能になります。これはSCP-2000-JPの潜伏性に起因する症状であると思われます。また、SCP-2000-JPでの体感時間と現実での経過時間には差異が生じています。長時間と表現されることの多いSCP-2000-JPの体感時間に対し、現実の最大経過時間は14秒程度でした。

補遺2000-JP.1: 経緯

財団の組織体系が成立して以降、SCP-2000-JP活性現象が内部で知覚されるようになりました。この発見は超常に対しての警戒と報告義務が確立されたためと考えられ、20世紀以前にもSCP-2000-JPに類似した事象は存在していたことが各地の文献に示されています。

発見以後も、現象に遭遇した個人の陳述や報告でしか存在を証明できず、情報は断片的なものに限られていました。捜索範囲を知性を有するSCiPにも広げたところ、人間と同様の現象が確認されました。これにより現象の発生範囲は人間に限定されず、生物非生物を問わない知的存在が対象であると判明しました。

この時期、活性現象は外部作用の影響と考えられ、隔絶された環境に位置する存在は影響を受けないと扱われていましたが、財団の特殊な収容環境に置かれた存在にも相次いで影響が見られました。状況の変容により、知的存在が機構として内包している事象とSCP-2000-JPは仮定されました。

2004年、潜在記憶捜索技術であるアイオーン走錨投影機が発明されました。当事者の海馬から、前回活性時のSCP-2000-JPでの記憶を抽出することに成功しています。しかしこの際は頭部切開による負担で当事者が検証途中に死亡しており、活性時の全容を捉えることはできませんでした。

以降、アイオーン走錨投影機の改良は継続され、2020年には網膜から情報を引き出す手法が開発されました。現段階では想起した思考の一部文章化と感覚の一部視覚情報化のみであり、未だ改良は続けられています。

補遺2000-JP.2: 追加記録

改良型アイオーン走錨投影機の完成以後、当事者の記憶からSCP-2000-JPを観測することが可能となり、新たな発見が確認されました。当事者個人の主観情報により事実が歪曲されている可能性があるため、研究段階の情報として以下に列記されます。

  • 視覚情報化されたSCP-2000-JPは、濃霧に自身を包囲された情景に酷似しています。色彩は混濁し、パターンは変容するという特徴があります。
  • 文章化された当事者の思考は、侵入する感覚へ感情的な反応を一切示していませんでした。また、それらの感覚に対しては、一貫して「認識はしているが過去に経験はないもの」と思考していました。
  • すべての事例に共通して、自身ではない他者がSCP-2000-JPに存在すると思考上で仮想しています。他者は当事者と同様に具象性を喪失していますが、明確にこちらへとメッセージを発信していました。(しかし、感覚の一つであるとも予想されるため、当事者と別個の存在であると断定はしない)
















閲覧中のデバイスから職員情報を抽出中……













この機構はSCP-2000-JPでの事象を細密に伝達するために設置されています。
以降、アイオーン走錨投影機を用い、あなたのSCP-2000-JPでの記憶を閲覧可能です。

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