クリスマス・プレゼント
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「さて・・・と」
私はそう呟き、カフェエリアの入口の立て看板に「外出中。特別セットご希望の方は後ほどお越しください。」と書かれた札を掲げました。
ちなみにその立て看板には「長夜博士による飾り付け実施中!」と書かれています。

粛清 「飾り付け」も一段落したので、少し会場の他の会場を見て回ろうかと思ったのです。

今日の忘年会ではサイト-8181で最大収容数を誇る大ホールがイベントメイン会場、サブ会場として食堂が開放されている。
どちらもカフェエリアのツリーよりも大型のツリーが設置され、それぞれの会場で異なる料理が振る舞われている・・・
と、今日の忘年会のパンフレットに書いてあったので確認がてら回ろうかと・・・ところでこのパンフレットのカフェエリアのところ・・・怖いもの見たさならここへ!って・・・

ちなみに忘年会の開会式の時にメイン会場のツリーは確認したのですが・・・
開会式終了後はすぐにカフェエリアで 粛清 作業していたので、カフェの料理くらいしか食べていません。
なので少し小腹が空いていたのです。

「「おー、かわいいメイドさんやないの!」」
と、メイン会場に向かう途中で後ろから知っている声が二つ重なって投げかけられました。
「こんばんは、天王寺博士。エージェントカナヘビも」
振り返りながら挨拶を交わすと、二人?一人と一匹?とも手に食事を食べながら歩いていたようです。
「歩き食いですか・・・?」
「食休みしよおもて、サブ会場で」
エージェントカナヘビが自分サイズに切り分けられた七面鳥を移動用水槽の中で食べながら言い、
そして天王寺博士が言葉を続けました・・・両手に持ったフライドポテトとサンドイッチを食べながら
「大ホールの方はほとんど立食やし、食堂の方がまだ落ち着ける椅子あるんちゃうかなーって話になってなぁ」
「なるほど・・・ってエージェントカナヘビの場合は水槽内で座る座らないもないんじゃ・・・」
「だってサブ会場の料理も気になるやん?サブ会場は時間ごとに色んな料理出るいう話やし」
エージェントカナヘビはそう正直に答えました。

私は先にメイン会場の様子を見たかったので、エージェントカナヘビの提案を断りメイン会場の方に向かいました。
こちらは先ほどの二人の話にあった通り、開会式の後にテーブルを設置して立食会場としたようです、多少は椅子もあるようですけど。
人も多く、料理は立食と言うこともあって手でつまめるものが多いようですね・・・思いながらと、会場を見渡していると・・・

・・・あまりに奇抜な人影が。いえ、今日はこんな日なので当然私以外にも奇抜な格好をしている職員は多いのですが。
彼は全身赤タイツを身にまとい、さらに仮面まで付けていたのです・・・。
そのあまりにも怪しすぎるとしか言いようのない格好に呆気にとられていると、彼はこちらに気付いたのか気付かなかったのか素早く視界から消えました。

まあ、今日はお祭りですから羽目を外す変な人も少しは出るでしょう・・・
私はそう納得して、空腹を満たすことに専念しよう料理に手を伸ばし舌鼓を打ちました。

そうして一通り料理を見物し、舌鼓も打ったところでサブ会場に移ろうかと思った矢先
「あれ、空ちゃん?」
と、下の方から声が
声のした方に振り向くとそこには・・・予想以上にサンタコスが似合っているエージェント餅月の姿がありました。
「こんばんは、エージェント餅月。今日のイベントらしい服装ですね」
「でしょー、空ちゃんはサンタじゃないの?」
「今日はカフェエリアに居ることが多いので、そちらに合わせて・・・という感じです」
なるほどねーと、言った後・・・彼女の目が少し真剣になり・・・声を潜めて・・・
「エージェント差前が女子ロッカールームに出現した、という報告が上がってたよ」

「女子ロッカー?まさか窃盗ですか?」
私も声を潜めて応答する。
「聞いた話によると女子ロッカーにプレゼントを置いて行ったって」
「プレゼント・・・エージェント差前からのものだと怪しい以外の言葉が見当たりませんけど・・・」
「案の定、あんまりどころか全く嬉しくないものばっかり・・・だって」
「なるほど・・・情報ありがとうございます」
「ちなみに年末の大掃除は終わりそー?」
「協力者の皆さんのおかげで8割がたは・・・ただメインディッシュがまだですが・・・」

しかし、実はエージェント差前を「見つけた」ところで、今日の私に成す術はない。
実は私の粛清による身体的負傷の7割が「粛清時捕縛までの逃亡の結果」として生じている。
精神的負傷と残り3割はまあそういうことなのだが・・・
そのため、今日の「粛清行為」の範疇は「捕縛行為」を含んでいるのだ。

「ま、見つけたら持って行くねー・・・半額券はちゃんと貰えるんでしょ?」
と、エージェント餅月が声のトーンを戻して、確認してきた。
「もちろんですよ。しかしまだ捕まってませんから・・・報酬の増額も検討しておきますね」
楽しみにしてるよーと言葉を残し、エージェント餅月は去ってきました。

・・・しかし、気になります。
エージェント差前からのプレゼントが。
というわけで私は一旦女子ロッカールームの方に向かいました。

・・・増額決定。
私は張り紙の追記と協力者各員が使っている電子掲示板にも追記をし、その場を去った。
粛清 カフェエリアに戻るために
アイアンメイデン(木製)を担いで・・・

追記:エージェント差前を連れてきた方(先着1名)には追加景品として、今度私が食事を奢ります。(もちろん、そちらの指定のお店でいいですよ。

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