揺蕩う波、数百万年の過去を抱えて
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アイテム番号: SCP-2000-JP

オブジェクトクラス: Apollyon

特別収容プロトコル:SCP-2000-JPは定期的に発生する事象の為収容は不可能です。また、SCP-2000-JPを抑制する方法も発見されていません。

SCP-2000-JP-1はサイト-██の決められた収容室に纏めて収容されています。SCP-2000-JP-1の収容室には武装した職員2名を常に配置し収容室周辺を監視してください。また、SCP-2000-JP-1を新たに発見した職員は即座に担当職員に報告してください。

説明:SCP-2000-JPは決まった周期で発生するK-クラスシナリオです。このK-クラスシナリオが発生した場合地球上の全生物は死滅し、また新たな生命が生まれ、再度文明が再構築1されます。

SCP-2000-JP-1はかつてSCP-2000-JPにより世界が再構築されるより以前にに存在していたとされる生物の遺骨や機器等の化石です。また、SCP-2000-JP-1の年代測定を行ったところ、SCP-2000-JP-1は約██億年前のものから約███万年前のものまである事が分かっています。また、その間隔は約600万年と一定であり、この事からSCP-2000-JPは約600万年おきに発生すると考えられています。

補遺2000-JP-1:20██/█/█に携帯電話と思われる見た目のSCP-2000-JP-1が発見されました。以下は垣河研究員が行ったSCP-2000-JP-1を発見した人物(以降SCP-2000-JP-2とする)に対するインタビュー記録です。

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発見されたSCP-2000-JP-1


対象: SCP-2000-JP-2(40代半ば女性)

インタビュアー: 垣河研究員

<録音開始,12:06>

垣河研究員: こんにちは。今日はよろしくお願いします。

SCP-2000-JP-2: こんにちは。こちらこそよろしくお願いします。

垣河研究員: えー、今日は以前あなたが拾ったSCP-2000-JP-1についてお聞きしたいのですが、これはどこで拾ったものですか?

SCP-2000-JP-2: 確か…██の███だったと思います。見つけた時は驚きましたね…。

垣河研究員: 僕も見せられた時は驚きました。まさかこんなものがあったのかと。

SCP-2000-JP-2: うーん、もしかすると作り物って可能性もありますし…。

垣河研究員: 作り物ですか…でも、あなたは確かに███で見つけたんですよね?

SCP-2000-JP-2: はい…まぁ最初は誰かが作った玩具か何かと…。

垣河研究員: はい…まぁ…ですが、年代測定をしたところ約█000万年前のものでしたね…。玩具だったとしてもこれほど昔のものだと…。

SCP-2000-JP-2: あ、そういえばTVで研究者が太古に人類は一度滅びたっていう説があるって聞いたことがあります。

垣河研究員: なるほど…。確かに、それなら説明はつきますが…。

SCP-2000-JP-2: だとすれば今の私達は一体なんなんでしょうか…?

垣河研究員: かなり考える事が多いですね…。

SCP-2000-JP-2: ですね…。

垣河研究員: そういえば何故███に行っていたのですか?

SCP-2000-JP-2: え?なんですかいきなり…。

垣河研究員: いえ、ただ気になっただけですよ。

SCP-2000-JP-2: [編集済]2

垣河研究員: いろいろあったんですね。

SCP-2000-JP-2: はい…あ、この事誰にも言わないで下さいね…?

垣河研究員: わかりました。秘密にしておきます。今日はありがとうございました。

SCP-2000-JP-2: こちらこそ何かお役に立てたのなら。

<録音終了,12:25>

終了報告書:インタビュー後にSCP-2000-JP-2にクラスA記憶処理を実施。インタビューの一部を編集。

例えば本当に人類が一度滅亡していたとしたらどうだろうか。太古に人類は繁栄し、SCP-2000-JPで崩される。それがどれほど哀れで、そして凄惨なことか。その悲しみは俺の器じゃ受け止めきれないくらいなのだろう。だからこそ俺は分からない。分かりたい。けど分からない。仕方が無いのだ。俺は太古の人類の生き残りでもSCP-2000-JP-1でも無い。俺はただの人間なのだから。ただ俺は淫らな姿で地球を歩く一つの生命なのだから。俺は何者でもない。石像でも不死身のトカゲでも夢世界の住人でも無い。そんな俺には何も分からない。俺はもうこの事には関与しない。考えるだけで鬱になりそうだからな。だけど、最後に一つだけ。

僕はミーゴルの仲間では無い。

何の事か分かるだろ?お前らならば。
垣河研究員

補遺2000-JP-2:垣河研究員以外にもSCP-2000-JPに関与した研究員がSCP-2000-JPへの関与をこれ以上拒否し、意味不明なフレーズを繰り返し言う事が分かりました。この事象について現在原因を究明中です。

20██/8/1█:新しく██海で発見された人型のSCP-2000-JP-1の付近から以下の文書が発見されました。

ああ、心希ここの。俺は今日、お前に告白する事にしてたんだ。だけどこのザマ。俺はもう生きる自信を無くしたんだ。お前は俺の事ただの幼馴染としか思ってないかもしれないけどよ。俺はお前に本気だった。一緒に登下校したり遊んだりしたり、他の男友達と遊ぶ時よりずっと楽しかったんだ。お前の事が好きだ、心希。

じゃあまずは、楽しい思い出話でもしようか。あの時の発表会は本当に凄かったよ。お前の一生懸命な姿が見られて、幸せだった。ほら、さぁ、お前ってあんまり勉強も運動も得意じゃなかったじゃん。だからお前の努力の結晶を見ることが出来て本当に良かった。今でも俺の一番の思い出だよ。それだけは忘れないで欲しい。

そりゃ悲しかったこともあったよな。同じスクールの女の子がトラックに轢かれて亡くなったんだもんな。そりゃ悲しいよな。あの時お前はぎゃんぎゃん泣いてさ、俺もそれにつられて泣いたっけ。

そういえば遊園地に行った時、お前財布家に忘れて一旦家帰ったっけ。お前が一人じゃ怖いからって俺もついて行く羽目になったんだよな確か。お前にも可愛いところあるんだなって思った。それから家に帰ったのはいいけど結局どこ探しても無くて結局鞄の底にあったんだっけ。それで二人で家の中で笑いあってて、気づいたら閉園時間過ぎててさ。遊園地に行けなかったけど俺はすげぇ楽しかったよ。

そんなこんなでいろいろ思い出はあるけど、やっぱり一番は二人で親に内緒で別荘に泊まったことだよな。最初は親にバレるんじゃないかってすっごく心配だったけど夜になると部屋ん中ではしゃいでたっけ。さすがに一緒に風呂入ろうって言われた時には拒否したけど、本当は入りたかったし、お前なら大丈夫だって分かってた。それでも結局親にバレてめちゃくちゃ親から先生から説教されたよな。俺は外泊くらい良いと思うんだけどな。

そして最後に。無理だって事は分かっている。だけど、もし世界が奇跡的に終わらなかったら、これを見つけた人は、心希に渡して欲しい。俺は今からこの海に身を沈める。心希、ごめん。俺はお前に相応しい人間にはなれなかったようだ。そんな俺に生きる資格なんて無いんだ。分かってくれ。だけど、もし生まれ変わったら、その時はお前に相応しい人間になって戻ってくるから、それまで待ってくれ。そしてまたあの素晴らしい演奏を聞かせてくれ。俺はいつでも待ってる。お前が拒否しても、何度でも、俺はお前の為に、やってくる。

また来世で。出会えた時は、よろしく。

以上の文書からSCP-548-JPを彷彿とさせる部分が発見された為、SCP-548-JP発見場所付近の音楽塾を調査したところ、過去に""吉崎心希"という女性が通っていた塾を発見した事から、SCP-2000-JPイベント発生前と後の関連性について現在調査中です。

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