...Continue?
・・・カメラの前にトカゲが居る。
私を動かしにきたのだ。
数ヶ月と数十年、100年が過ぎてやっと来た。
ぼろぼろだった。
しっぽはなく、ところどころ皮がこげている。
だが彼の勇ましい冒険伝は語り継がれる事は無いだろう。
知るのは私一人だけ。
彼は、彼の冒険、そして英雄伝が終わる前に一言だけ残して死んだ。
「セキュリティ・・・クリアランスレベル4・・・エージェント・・・カナヘビ・・・」
何度目かも分からない。
仕事が終われば私は再び眠りに付く。
数十年もすれば、世界は「また」始まる。
前と変わらずに。全てを忘れて。
だが機械は誰かが望まない限り忘れはしない。
デウス・エキス・マキナ機械仕掛けの神の名において、私は記憶し続けよう。
世界を救った数千人の英雄たちとその冒険があったことを。
ページリビジョン: 7, 最終更新: 10 Jan 2021 16:02