SCP-547-D
評価: 0+x

アイテム番号: SCP-547

オブジェクトクラス: Neutralized(Formerly Euclid)

特別収容プロトコル: SCP-547は劣化ウランとチタンから成る、厚さ1mの壁で囲まれた15ft×10ft×10ftの部屋に収容されます。ドアも壁と同じ素材で作られており、外側からのみ開くことが出来ます。SCP-547は能力テストのときを除いて、職員に対して本気で敵意や破壊衝動を向けることが無いため、SCP-547の封じ込めはあくまでも予防措置的なものです。SCP-547は一般的な家具をリクエストでき、████████博士、███████████博士、またはO5-█の許可によって支給されます。また、1日最大12時間まで自分で選んだテレビやゲームを視聴することが許されています。

SCP-547は常に何らかの種類の音楽に囲まれていなければなりません。ただし、ヒップホップ/ラップは演奏されると怒りと敵意を表すので除きます。対象がリクエストした歌曲は可能な限り早く演奏してください。SCP-547の収容室は、対象が通常時の行動パターンから逸脱し、感情にまかせて赤ん坊のような行動をとり始めたときに、職員が退避するまでの時間を稼ぐためのバッファとしても機能します。このとき、全ての職員は収容施設から直ちに退避し、最低でも2週間は施設をロックダウンさせます。

説明: SCP-547は10代後半の大柄な白人男性で、身長は2m、体重は85kgです。最初にSCP-547と接触したのは17██年のオーストリア近郊の小さな村でした。対象はその時から年を取っていないように見えます。MRIとX線による検査では、SCP-547の身体は心臓部分を除いて完全に人間のものと同じです。十分な合意を得た後、SCP-547を解剖したところ、外科医は対象の胸の中央に動脈と静脈が繋がった10×10cmの純白のエネルギーの球を発見しました。

もう一度SCP-547から合意を得て、一時的な球の取り外しが実行されました。この試みは、球に触れた一人の外科医の全身が完全に蒸発したため、非常に困難であると証明されました。最終的に、光球の取り外しにはロボットアームが使用されました。

このオブジェクトがSCP-547の身体から離れると、全ての臓器と脳の機能が即座に停止しました。この衝撃的な事実をうけ、外科医がすぐに光球を戻したところ、SCP-547の体機能と脳波は即座に回復しました。このSCP-547の"心臓"を使ったいくつかの実験によって、対象の球に物理的に接触したあらゆる有機物は一瞬で蒸発させられることが明らかになりました。

この解剖が完了すると、SCP-547は開口部の縫合が済む前に施設外へと脱走しました。武装した職員が対象の制止を試みましたが、全ての妨害はSCP-547によって死者を出すことなく、穏便に突破されました。施設の外に出ると、対象は無造作に地面から幾らかの土を取り、傷口に塗りつけました。すると、対象の傷は数秒のうちに完全に治癒しました。その後SCP-547は収容室に戻り、数日間全ての面談の要望を無視しました。

SCP-547は"待機1"状態にあるとき、ごく一般的なハンサムな青年の容貌、すなわち白い肌、深緑の瞳、シャープな顔立ちを持っています。"待機"時の対象の髪は黒で、顔にかからないように後ろに撫で付けられています。IQテストでは、やや暢気な態度で行ったにも関わらず、SCP-547のIQは約140を示しました。あらゆる観点から見て、SCP-547は普通の10代の少年です。女性に興味を示し、そして担当職員に対しては鋭いセンスの皮肉や、魅力的な性質を披露して見せます。

対象のそれぞれの手足には、未知の金属で作られた黒い防具があります。彼の右手と左手には前腕の半ばまである黒い金属のガントレットが、両足にも同じ素材でできたふくらはぎの半ばまであるブーツが装着されています。これらの防具を対象から外そうとする試みは全て失敗しており、SCP-547だけが自由に外すことが出来ます。実験記録には、対象が装備しているそれぞれの防具が決まった元素の属性の特徴を備えていることが示されています。右のガントレットは炎の力を有し、左のガントレットは電気を操り、左のブーツは水を多量に発生させ制御し、右のブーツは強烈な振動を発生させ大地を粉砕します。また、これらの元素の力のいずれかが活性化されたとき、対応した防具が使用されている元素に包まれ、さらにSCP-547の物理的な能力が強化されると思われます。

  • 右のガントレット:炎に包み込まれ、SCP-547は限定的ながら飛行できるようになります。対象の瞳は熾火のような赤に染まり、髪は燃え盛る炎になります。
  • 左のガントレット:青雷の稲妻を纏い、547に驚異的な運動能力を与えます。速度は時速200マイル(約320km/h)を超え、1秒間に50回の打撃を行えます。髪は激しく尖って黄色くなり、目は青く輝き、瞳から電撃を放ちます。
  • 左のブーツ:海のような青い水に囲まれます。対象は水の中にいる間、物理攻撃に対してほぼ無敵になるという驚異的な能力を得ます。髪は深い青に染まり、水の中にいるかのように揺らめきます。瞳は海の波を形取ります。
  • 右のブーツ:花崗岩の塊に覆われ、SCP-547は驚異的な膂力と堅牢な皮膚を獲得します。髪と目は深い茶色に変わります。

追加記録: 今日のようなヘッドフォンや音楽再生機器が発達するまでは、SCP-547の破壊的な能力と不思議な再生能力によって拘束が極めて困難であったため、収容と服従はほぼ不可能でした。あるとき偶然、SCP-547が特務部隊による包囲を破ろうとしているところに、あるエージェントが輸送車の中に置き忘れたラジオから、バンドグループ████ ██████の"███████████"が流れました。その音楽が聞こえた途端、SCP-547は曲を聴くために大暴れを停止しました。歌が終わった後、対象は音楽が聴けるという条件で喜んで収容に戻りました。

こんな卑劣なことはしたくないと大変嫌悪しましたが、エージェントInfredは547と交渉し、ブーツとガントレットを移譲されました。Infredは十字を切り、'the ends justifying the means(ことわざ:目的は手段を正当化する)'とコメントしました。

事件[データ削除]後、対象はサイト██からサイト██に移動されました。

最初の収容室は██████、 █████ █████████、 ████████ ███████、 ███ ███████、 █████ ████████、などといった現代のクラシック・ロックで満たされていました。現代の音楽が変化し、様々なジャンルに成長したように、547の好みも多くのスタイルの音楽に広がっていきました。ただし、ラップとヒップホップを除いて。

収容された際、SCP-547は彼が捕獲されたときに"███████████"を聴いたことで英語を話すことが出来るようになったことを認めました。十分な協議の後、SCP-547に何曲かのポルトガル語とスペイン語のラテンミュージックを与えたところ、対象は両方の言語に堪能となりました。この時から、対象は20以上の異なる言語の音楽を聴いており、これらの言語を流暢に話し、全てを理解しています。

SCP-547は本当の名前を持っていると主張しますが、それについて質問すると"たった今思い出せなくなった"とはぐらかします。SCP-547はよく、その時気に入っているバンドの名前で呼ばれることを要求します。最近は"ミューズ"と呼ぶように、全ての職員に頼んでいます。また、SCP-547は音楽と自然の元素に対してのみ有効な、ごく限定的なテレパシー能力を発揮することが観察により判明しました。彼は新曲に対して、それまで聞いたことがない曲であるにも関わらず、叙情的な意味が理解できると主張します。全てのDクラス職員は最近のポップミュージックにある程度の知識を持っていることが推奨されます。全ての担当研究者とO5-██は、現在のSCP-547の音楽の好みと最近記録された能力についての情報を、常に最新の状態に更新しなければなりません。

SCP-547のもう一つのテレパシー能力は、実際自然と交信することです。対象は地球を自身の周りに感じることが出来、彼自身の力で、大気、水、大地と共にあればどんな傷でも回復できると主張しています。SCP-547と一緒に収容施設内にいる職員は、彼の周りの空気や水はフレッシュな感じがする、と述べています。対象は、彼の潜在的な浄化能力によって環境を再生させる責任があると主張しています。人工的、または自然に破壊された環境の再生がSCP-547に期待されています。ブラジルの熱帯雨林の再生や、海へ流出した油の浄化のためにSCP-547を利用するための提案がなされています。

付録547-01: SCP-547から防具を外した後、防具がない状態での能力テストが行われました。対象の能力はより強力になりましたが、制御できなくなりました。SCP-547はまだ意思によってこれらの力を活性化することが出来ますが、各四肢に留めておくことも、狙いも定めることができず、単純にそれぞれの元素を多量に放出するだけです。ガントレットとブーツを研究した結果、それらはSCP-547が生成した元素を制御する機能を持つという結論に至りました。

また、これらの防具を他の人間に着用させたところ、パーツに応じた様々な手段によって死亡させられたため、これらの防具は完全にSCP-547専用です。Dクラス職員に右のガントレットを装着したところ、炎が噴出し、数秒のうちにその身体を焼き尽くしました。左のガントレットを装着すると、対象は感電し、最終的に心臓が破裂しました。左のブーツでは、装着者の肺が水で完全に満たされ、数秒で溺死しました。右のブーツでは、全ての器官から多量の出血を起こし、数分後に失血死しました。これらの効果は人間だけに発生し、他の動物にはなんの影響もありませんでした。

付録547-02: SCP-547は、レベル3職員やO5監督官との面談や、音楽についての会話には大変快く応じますが、彼の過去や年齢などに関する質問に対しては、話を逸らすか無視します。

SCP-547は他のSCPのファイルを限定的に閲覧許可された後、SCP-076に対して大きな興味を示しました。SCP-547はどちらが強いか試すためにSCP-076-02と"スパーリングマッチ"を行いたいと希望しました。両方の強力なSCPが衝突により発生する大災害は、多くの人間と環境に多大な被害を及ぼすことが予想されるため、この戦いに関しては司令部によって厳重に調査するものとし、保留されています。また対象は、ファイルや口頭で情報を開示していないにも関わらず、[[SCP-213]]に対しても同様の関心を表しています。SCP-547の精神的な能力に関しては、まだ完全に解明されていないものと考えられます。さらなる研究が必要です。

SCP-547はまた、SCP-517SCP-682とも戦う意思を示しています。この面談では、二人のDクラス職員が操作する映像装置を通して、O5-██がSCP-547と会話しました。

<記録開始>
O5-██: SCP-547、なぜ―(SCP-547に遮られる)

SCP-547: 僕のことはコールドプレイと呼んでいただけないかな?最近は彼らの新譜がお気に入りで― (O5-██とSCP-547雑談を省略)

O5-██: それはそうと、あの2匹の怪物どものファイルを見てやつらを殺したいと思ったようだが、なぜだ? 君の口振りでは、君はSCP-517とSCP-682とは戦うどころか会った事もないようだが。

SCP-547: なぜって、彼らが凄い奴で、僕は後で一緒にパブに行って大将たちと一杯やりたいと (SCP-547は軽く笑う)違う違う…彼らは、君らの言うところの、怪物共の親玉だ。そしてやつらは純粋な破壊と混沌を望んでるんだ。やつらは、君らがファイルで言及していたように、あらゆるコストを払ってでも殲滅しなければならない。加えて、君らがやらせる試験は少々退屈だからね、たまには本気で戦ってみたいんだ。

O5-██: 分かった…ではSCP-076は? 君は彼に多大な興味を抱いているね。そして、君は彼の行動原理を理解できるという。

SCP-547: 彼は凄い人だと思うよ。戦うだけじゃなくてぜひ話がしたいね。君ら人間には彼がなぜ戦うのかかけらも理解できないだろうが、僕なら彼が君らのエージェントを殺すときに何を感じているか分かってやれるんだ。
・・・彼はそう、僕にとってヒーローみたいなもので、いや、だからといって彼みたいに事あるごとに大暴れして見せたりはしないさ。

<記録終了>

付録547-03: 事件[データ削除]後、SCP-547は最後の元素を制御する能力を得ました。事件の最初の数時間のうちに残存していた機器の記録から、SCP-547は大規模な嵐と、激しい風を発生させることができるようです。それが始まったとき、強風は時速400マイルを超え、藤田スケールでF6のランクを遥かに超えるトルネードが観測されました。SCP-547は風を制御するための道具を何も身につけていないことから、これはSCP-547そのものの力であると結論できます。一週間もの間、土砂降りの豪雨と、雷、そして継続的な竜巻が、衛星画像と嵐から十分に離れた位置からの職員によって観測され続けました。さらに一週間後、嵐はおさまりましたが、収容施設は完全に破壊され、駐在していた職員全ては死亡、または行方不明となりました。その直後の審問では、SCP-547は酷く消耗し、混乱しており、何が起こったのか全く覚えていないと主張しました。その後数週間、対象はほとんど活動せず、多くの時間を深い眠りに費やしました。

対象が意識不明の状態から回復したとき、SCP-547は明らかに疲労していましたが、あの嵐の中にいたにも関わらず怪我を負っていませんでした。これによって、SCP-547は自身の能力に対して完全に耐性があると結論されます。また、事件[データ削除]後にSCP-547の胸の中の光球が曇ったことにも注目すべきです。

O5レベル記録: ████/██/██に、SCP-547は"事件239-B-クレフ-コンドラキ"においてクレフ博士によって終了されました。終了レポートによって、SCP-547のファイルはSCP-732によって破壊されており、彼の能力についての記録が著しく歪められている事が判明しました。オリジナルの文書は以下のとおりです。

アイテム番号: SCP-547

オブジェクトクラス: Euclid

特別収容プロトコル: SCP-547はサイト17の15ft×10ft×10ftの部屋に収容されます。壁と扉は華氏1000度(約540℃)まで耐えられる、セラミックとカーボンカーボン複合材料で構成されます(詳細はNASAのスペースシャトルの耐熱タイルを参照してください)。SCP-547は職員に対して本気で敵意や破壊衝動を向けることが無いため、SCP-547の封じ込めは突発的に制御不能な状態に陥ったときのための予防措置的なものです。彼は、彼の能力についての全ての研究に対して非常に協力的です。彼の自身の宿舎に対する要求は、問題ないものであれば2工期以内で提供されます。SCP-547がよくリクエストするのは音楽で、オルタナティブロックやそれに近いジャンルのものが好みのようです。また、ヒップホップに対しては極端な嫌悪感を表します。音楽は彼の能力の制御に良い効果をもたらすため(おそらく心理的な副作用)、これらの要求には可能な限り早く対応します。

説明: SCP-547は若く健康な、10代後半の体格の良い白人男性です。彼の本名は不明ですが、かれは多くの場合、コミック本の内容などにちなんだ仮名で呼ばれることを好みます。彼は現在、お気に入りのバンド名と彼の熱制御能力の両方にちなんで"コールドプレイ"と呼ばせています。これまでの呼称として、以下のようなものがありました:"ファイアスターター"、"パイロ"、"エレメンタル"、"ミューズ"。

対象は身長2m、体重85kgです。MRIとX線による検査では、SCP-547の身体は中心部分に不透明な部分があることを除いて完全に人間のものと同じです。外科手術調査で、SCP-547の胸の中心に直径約10cmのプラズマ球が存在することが分かりました。SCP-547は心臓から四肢へプラズマを輸送する、リンパや血管と平行に走る第二の血管系を持っています。この器官を摘出する全ての試みは、手術器具の破壊によって失敗しています。さらなる試みは、対象を死亡させる可能性があるとして、これに関する研究は停止されています。

SCP-547の身体の中のあらゆる細胞は、高密度カーボンナノチューブ網が敷き詰められているように見えます。これによって、全身が熱エネルギーに対する高効率な"超伝導体"のような働きをします。一方から他方へ高速に熱を伝達させるSCP-547の能力は、実質的に高温に対して不死身であることを示し、またある程度の制御も行うことが出来ます。ある実験において、SCP-547は右手でロウソクを消し、左手の人差し指の先で触れていたもう一つのロウソクの芯に「炎」を移動させました。別の実験では、SCP-547はコップの一杯の水に指先を浸し、そこから熱を逃がすことで10秒以内にその水を凍結させることが出来ました。

SCP-547がどのように熱エネルギーを操作しているかは不明です。更なる研究が必要です。

付録547-A: 戦術的に明らかな価値、そして財団の使命に貢献するSCP-547の熱意があるため、私は彼をKeterからEuclidに再指定することを提案したい。また、彼の次期クラスのアカデミー士官候補生への参加も提案する。私は彼の人格を完全に保証するし、また、この青年は財団の保安に脅威を全くもたらさない事は疑いようはないばかりか、我々に貢献する価値ある能力があることを上層部職員に保証できる。

-クレフ博士( ████年██月██日 O5-█により承認)

付録547-B: SCP-547は機動部隊Ω-7に入隊するための公式な許可を要求しました。この要求は、現在検討中です。

特に指定がない限り、このサイトのすべてのコンテンツはクリエイティブ・コモンズ 表示 - 継承3.0ライセンス の元で利用可能です。