イヴァディ第一寄贈品

注意事項: 血液、内臓、建築資材、食糧、高栄養食品、臓器提供。

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イヴァディ村長█████様からご寄贈いただきました。

注意事項: 血液、内臓、建築資材、食糧、高栄養食品、臓器提供。

資産概要: 医療救済行動委員会の国際責任者ムラカベ・シンキチによって書かれた報告書:

私はハンガリーの███に、寄贈品とそれが獲得された手法を視察に派遣された代表の一員でした。予想されていたように、我々は最初にそれを見ることを望みました。臓器提供グループが非倫理的な、強制的な手段で臓器提供者を得ているということは最早稀な問題ではありません。そして我々は、貧しい人々が金銭を得るために自らの命を奪われることを良しとしません。我々は世界の苦しみを取り除きたいのであり、増やしたいわけではないのです。

そして我々はハンガリー北東部の、貧しくやや荒廃しているこの村(金銭的な問題からここに似た村が数多く存在すると聞かされています)に到着しました。我々は地元村長█████(ハンガリーでは、たとえどれ程小さくとも、全ての地域に首長が存在するようです。)にとても歓迎されました。村は確かに小さく、薄く家々が広がり、住民はわずか400人でした。

我々は1時間かけて小さな村を歩き、地元の教会と屋敷を見ました。屋敷の名前もまたイヴァディ(これは日本でいう山田のように、ここではとてもありふれた苗字のようです。)でした。屋敷では、我々は素晴らしい宴会でもてなされ、数時間かけて良い交流を持ちました。その終わりに、彼らはビジネスへと移り、我々に彼らの期待する寄贈品を見せました。

彼らは納屋まるまる一軒分の材木、レンガ、セメント、屋根板、様々なフルーツとベリー、そして健康な臓器と数リットルの血液袋がストックされた数台の冷蔵庫を持っていました。我々の医療エキスパートが臓器は完璧な形状であり、血液はいくつかの珍しい血液型を示していると確認しました。(後日我々の研究所でそれを確かめました。)この全てを、彼らは我々に無料で提供したいようでした。

すぐに、我々は怪しみ始めました。これほどの肉体資源を、恐ろしい背景なしで集められる者などいないからです。村長が私に、彼らのクルミの木まで来て眺めるように言いました。おそらく、それは彼らにとって超自然的な意義(奇妙なキリスト教の宗派でしょうか?わかりません)があったのでしょうが、私には関連性が見えませんでした。三人の老人が木の下で我々を待っていました。彼らは二人が女性で一人が男性でした。地元の司祭のようでしたが、それよりはむしろシャーマンのように見えました。

彼らは我々のうち三人を連れて行きました。私と助手のデュプレとアル-ハワリ博士です。我々は木の上と…中に連れて行かれました。どうやったのかわかりませんが、私は入り口を全く見ていません。覚えていることはただ、何か狭く粘着質でねばねばしたものの中にいて、ヌテラとメープルシロップの匂いが少ししたこと、それからこの高い木の塔らしきものの中に出たということです。この時点で、これらの人々は明らかに異常でした。我々はそれから数段階段を登って上の階へ行きドア(そこにはたった一つしかありませんでした)を通って案内されました。

我々はいくつかの円形の庭に到着したと思います。一定の距離の向こうにあるすべてのものが、色鮮やかな霞となっていました。そしてこれらのすべての中央には、もう一つの古い、巨木がありました。これは巨大でしたが、屋敷の庭にあったものとは違う木のようでした。誰かがこれはクリだと言いましたが、わたしにはわかりません。あらゆる種類のフルーツが枝から垂れ下がり、一つの木が持てるであろう量を越えていました。そして私は、彼らが木の内部の穴から臓器を収穫し…血を抜きとるのを見ました。カナダ人がカエデからシロップを作るために樹液を抜き取るのと、全く同一の方法でした。

ただそれらの管から滴っているのは、樹液ではなく血液でした。すべてがとても奇怪に見えました。シャーマンたちは我々に、生殖のためにこれを行っているのだと語りました。彼らは多少ですが超自然的な感覚でこの木と繋げられ、そして木はより多くの人々に"贈り物を広める"ことを望んでいました。

その後は特に何もありませんでした。我々は外に連れ出され、荷物を運び、彼らの寄付に感謝してその地を離れました。我々は無言で帰りました。我々の多くが話せないほどショックを受けていたのだと私は思います。

今、より冷静な観点から、私はどれほど奇怪に見えようとも、彼らの援助を受けるべきであると主張します。我々はいくつかの親切な田舎のカルト、人々を癒し養い守る親切な木を崇拝するカルトを保有しています。ジブリ映画のように、悪に見えていたものが善へと変わるのです。我々は貴重な備蓄を、誰も傷つけず、資産を消費することなく、再生可能な資源として得られるのです。これにより、現状の不十分なリソースより多くの人々を助けられます。

したがって、私は、これらの人々と我々は協力関係を結ぶべきだとはっきり提案します。協力することで、我々は世界をよりよい場所に出来るのです。

京都の立命館大学を国際関係の博士号で卒業し、23年間日本支部の支部長として働いてきたムラカベ・シンキチは、マナの慈善財団の上位メンバーです。2004年に国際的なPRの責任者に昇進し、彼は支部長の職を離れました。世界的な規模で財団の活動を調整する傍ら、彼は財団のためにいくつかの鍵となる取引の決定を手助けしています。

メンテナンスと使用法: すべての食料は最低でも5℃で冷蔵保存されます。すべての医療用ストックは最低でも-20℃で冷凍され、訓練された医療スペシャリストによってのみ管理されます。建築資材は冷たく、乾いて光を遮った環境に置かれます。

取扱い制限: 医療用ストックは厳密に殺菌された環境のみ解凍され使用されます。病原汚染リスクを最小限にするためです。

保安懸念事項: 供給源が究極的には不明です。配給のために備蓄を洗浄する際には常に試験を行ってください。

割り当て: マナの慈善財団の国際事業委員会が様々な地域への救済計画の流通と調達に責任を負います。

このファイルは、マナの慈善財団に潜入している機動部隊プシー-13のエージェントから2016/11/23に回収されました。

現在閲覧されている文書は、2007年8月13日に記録されたものです。積み荷目録は、マナの慈善財団がSCP-2815から依然としてこれらの供給を受け取っていることを示しています。これは、彼らが10年以上連続的に供給を受け、分配していることを意味しています。地球上の人口のかなりの部分、区分的には第三世界で混乱している地域の人々が、これらを消費し、投与され、あるいはこれら異常な備蓄を使用させられているでしょう。このため、私は正式に主任司令官へと、これらの人々の厳重な監視と、マナの慈善財団とSCP-2815、その他潜在的なサーキック団体(特にGOI-0385)との繋がりのさらなる調査の承認を要求します。

署名、
情報将校ファブリジア・コロナ、
SCP-2815に割り当てられた機動部隊プシー-13派遣員。

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