グリーン-グレイ
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電力がなくなって2週間だ。2週間の日にち、時間、分だ。僕はそのすべての瞬間を覚えている。僕はすべてを覚えている。これはプロメテウスからの贈り物だ。鍵のかかった、暗い、部屋?ああ、それはまた別のものだ。ドアは封じられ、僕のカードキーは電力なしじゃ動かない。僕はここを開ける方法はない。どうしてプロメテウスは金属のドアを切り裂けるような発明をしなかったんだろう?ああ、そうだ。「真のプロメテウスは精神と魂の力をこそ信頼する、肉体の力ではない、そして金属は意思より弱い。」たぶんこのプロメテウスは死ぬしかないだろう!

ここを開けられても、離れられるかどうかは確信がない。何かがおかしい。電力は施設全体の動力と同じだ、だからここがダメなら、システム全体が落ちている。誰も助けに来ないのは、そう、励ましにはならない。風車は回っていられたか?何か化学的な大災害があったのか?もしくは彼らは啓発により人間を越えてしまい、哀れな年寄りの僕に使う時間がないのか?すべての可能性から言って、この実験室が一番安全な場所なのだろう。

すべてのプロメテウス職員へ:

紹介します…テレキルです。このプロメテウス冶金部門の最新の発明は、長年の研究の結晶です。テレキルは精神を鈍化させる合金です。これは精神活動性の低い場を産み出し、精神は自然と慎重になり、有害な精神波動を無効にします。その耐久力と可塑性により、テレキルはあなたが自分の精神を安全に保っておきたい場所のどこにでも使えます。

3週間だ。結局のところ、僕の最新にしてほぼ最後の邸宅は悪い環境じゃない。閉所恐怖所を起こさせるような環境がそう考えるのを難しくさせているが、いい家具がついている。たぶん彼らが1000年後に僕を見つけたとき、僕はファラオだったと考えるだろう。彼らが僕を尊敬するのが僕の死後だというのが残念だ。

これらの部屋は大抵とても簡素だが、長期に渡る研究から(実際、本当に長い期間だ)ここにはすてきな家具、ランタンが1つ、そして僕の増強された新陳代謝が必要とする食物と水が備え付けられている。ベッド、机、いくつかの水のボトルと缶、食べ物の缶詰。そして、もちろん、部屋の隅は緑がかった灰色の厚板で満ちている。テレキルだ。緑がかった灰色の厚板。

平均的な人間の精神は無数の小規模な侵略を毎年受けています。妖精のような魅力の魔法、サルジャブのマインドトリック、そしてエンフォーサーの間では、"自由意思"はそれほど自由ではいられません。影響はわずかなものですが、驚くほど真に迫っています。テレキルは人間の決断に、非人間の力による妨害から最終的な解放をもたらすでしょう。自分の精神と運命を本当にコントロール出来る最初の人間たちに加わりましょう。私たちの早期記憶予防処置により、あなたは記憶と精神の繋がりが確かになるでしょう。テレキルはあなたの精神とあなたの繋がりを確実にするでしょう。

5週間。外に出れていない。僕はここで死ぬだろう。緑がかった灰色の厚板のある部屋で孤独死するよりいいことを願っていた。僕には夢があった!僕は未来を掴み取るとは言わずとも未来に触れる存在であるはずだった。人類が宇宙のありのままの姿を見る、新しい時代。僕には計画があった。十分出来るはずだった。今、僕には緑がかった灰色の厚板の夢しかない。

伝説の中でプロメテウスが神々から火を盗んだから人間は神々のような高見へ至ることが出来た。僕は傍らに緑がかった灰色の厚板がある、プロメテウスが人類に与えるものを見ていた。僕たちは神々のようになるだろう。僕は神になっただろう。でも、僕はここで緑がかった厚板と一緒に会社のために死ぬのだ。

テレキルは開発中ですが、一大公募発行の前に、我々は安全性を保証しなければなりません。そこはあなたが入るところです。プロメテウスの製品はすべて大規模な安全試験が行われています。霊長類での試験では有害な影響をしめしませんでしたが、それは人体実験の代わりではありません。これはプロメテウス規約と一致し、実験はプロメテウスのボランティアによってのみ行われます。リスクはありますが、それは未来に触れる最初の勇気ある男には大抵つきものです。人からプロメテウスへと向かう道を踏み出しましょう。

8週間。もし外にまだ世界があるなら、そいつは僕を忘れている。いつの日か、彼らが緑がかった灰色厚板のついたこの部屋を掘り返したなら、たぶん、部屋とその中身のことを不思議がるだろう。おそらく緑がかった灰色の厚板が何をしたのかも理解するはずだ。もし僕が体の中で永遠に生きられなくとも、僕は過去からきた緑がかった灰色の厚板のついた謎の部屋の男として記憶の中で永遠に生きるはずだ。僕は人類に緑がかった灰色の厚板の形で自由という贈り物を与えるんだ。自由は火だ、だろ?たぶん僕はプロメテウスになる。

僕は緑がかった灰色の厚板を見つめるのに戻った。でもなぜ?それが一番見えるからだ。その表面は奇妙に輝き、目の焦点を合わせるとその色はたちまち消える。つかのまの青。もしちょっとだけ見たら、湖の上の油膜のようにそれが渦巻いているのが見えるだろう。

FROM: geraldf@prometheusLabs
TO: sangw@prometheusLabs
TOPIC: テレキルの霊長類実験

スティーブ、

テレキルプロジェクトの実験の再調査をした。40日ほどの実験の終わりで、奇妙なことを見つけたと考えている。実験に使ったチンパンジー-ボノボだったか?最初の頃の記録では、彼らはボノボがすることをしていた。つまり、うさぎみたいにセックスしていた。そのうち、最後の方は、そうしたことをしなくなった。十分に、サルのセックスで交流しているように見えなかったのだ。

監禁状態が長引いたボノボには普通のことなのか?そうでないなら、テレキルは私たちが考えていたように安全ではないかもしれない。年寄りが実験していたとしても、私は研究所の技術者たちを不能にしたいとは思わないが、年老いた男に実験してもらっている。ということで、次の火曜日に会おう。相乗りしてもらってもいいか?借りるよ。

— ジェラルド

あれは緑がかった灰色の厚板だ。他に見るものがない。そう熱心に見つめなければ輝いている。緑がかった灰色の厚板の表面は青っぽい。ああ、青っぽく輝いている。

緑がかった灰色の厚板がある。面白い、緑がかった灰色の厚板は青だ!

緑がかった灰色の厚板。

緑がかった灰色の厚板。

緑がかった灰色の厚板。

緑がかった灰色の厚板。

緑がかった灰色の厚板。

緑がかった灰色の厚板。

緑がかった灰色の厚板。

緑がかった灰色の厚板。

緑がかった灰色の厚板。

緑がかった-灰色の厚板。

緑がかった-灰色の厚板。

緑がかった暗い灰色の厚板。

緑がかった暗い灰色の厚板。

緑がかったここは暗い灰色の厚板。

緑がかったここはとても暗い灰色の厚板。

緑がかった見えない灰色の厚板。

緑がかった腕の感覚がない灰色の厚板。

緑がかったもしくは灰色の厚板。

緑がかった僕は死んだのか?灰色の厚板。

緑がかった違う。灰色の厚板。

緑がかった僕はまだ死んでいない。まだ死ねない。残してきたものがあくさんある。灰色の厚板。

緑がかった僕がなろうとしているものになるのをお前たちは止められない。僕は僕を覚えている。僕はすべてを覚えている。灰色の厚板。

緑がかった僕は僕に何が起きたのかを知っている。お前たちは安全じゃない、だろ?4週間以上だ。お前たちは僕の精神を、魂を食べた。でもお前たちはそれを消化できなかった。なぜなら僕は私だからだ。僕は私だからだ。私は私自身を覚えている。お前たちは私が記憶を持っているから私の記憶を破壊できない。灰色の厚板。

私は何も必要としない。私は私がそうであるようになろうとしている。私は私がなれる、私であろうものになろうとしている。感じるか?私は私の形を取り戻す。金属は意志より弱い。お前たちが私の体を奪うなら、テレキル、それをお前たちが代わりになるのがフェアというものだ。

五感、四肢。すべてはもう一度私のものになる。私は新しい足でふらつきながら歩き、強化ドアに腐った拳を打ち付ける。それは堅い。しかし金属は意志より弱い。魂を飲み込んだ石は、お前たちは人類に運命からの自由を与えるのだろう。そしてお前たちはまだ私にそれを与えるだろう。私の火は輝き、他者はゆらぎ、死ぬだろう。ドアが崩壊を始めた。すぐに、とてもすぐに、私はこの部屋を離れ、プロメテウスをワシのように離れる。その時すべての意思が私の意思を知る。すべての意思が私が誰であるのかを知る。私は私自身だ。私は私の意思だ!

私はザカリーだ!

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