事件239-B クレフ-コンドラキ
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"アルト"・クレフ博士と████████ コンドラキ博士との間に発生した内部事件に関して, ████/██/██


この報告書は凍結されています。これ以上の編集を行う場合、O-5レベルの管理者による承認が必要となります。ただし、誤字や基本文法を修正する場合を除きます。この事件に関するこれ以上の情報は添付文書として追加してください。

この文章は下記の職員によって編集されました。
01:12 - Dr. クレフ/SL█
01:15 - Dr. コンドラキ/SL3
04:37 - ケイン・パトス・クロウ/SL4
04:38 - Dr. ギアーズ/SL█
1:19 - ファー2/SL█
1:20 - ビジャン/SL█
1:21 - Dr. ブライト/SL█
[データ欠損]


概要
████/██/██、A.クレフ博士SCP-239に関する報告を受けて、次のような提案を行いました。

この状況を分析した結果、SCP-239が収容状況を受け入れることは不可能であり、その能力が保安上のリスクと成り得るとの結論が得られた。SCP-953のような他の収容中のSCPを彼女に使用する等の提案は今までも行われてきた。しかし、これらの提案は、現実改変型SCPを管理する財団の能力を過小評価しているという事実のリマインダとしてしか機能していない。

従って、私は次の事を提案する。SCP-239を通常の武器で殺傷することは出来ない。そのため、SCP-148を用いた短剣を製造し、SCP-239が眠り、能力が無効化されている間にこの武器でもって処分を行う。SCP-239が目覚めて処分に抵抗する危険性、および失敗した際の被害を最小限に抑えるために、適切な職員がSCP-668を携帯しておくことを推奨する。

この手順のもう一つの危険性は、SCP-239が目覚めた際に職員を友達や"良い人"と認識する可能性だ。この場合、現実はその認識に沿うように改変される。私がこの手順を実行する事に志願するのはこのためだ。私の人事ファイルには、私の[削除済]が現実改変後でも活動を継続する事が可能であると示されている。

- クレフ


クレフ博士が機密回線を通して平文で提案を送信するというミスを犯したため、サイト17に常駐する数名の職員がこの計画を知る事になりました。事件記録239-Aで報告されているように、SCP-239はサイト17の幾人かのスタッフと親交を結んでいました。そのため、数人の職員がクレフ博士の計画を止めようと行動しました。その中でも顕著だったのが ████████ コンドラキ博士です。その行動の原因が、通常の同情心によるものなのか、あるいはクレフ博士の予測のようにSCP-239が自身の認識に沿って現実を改変した結果、職員が"友達"として振舞っていたのかは不明です。

事件の結果に関する資料は、不幸にも不完全で不明瞭です。個人記録と公式記録、および事件後のインタビューを繋ぎあわせて全容を掴む作業が、現在も進行中です。


監視記録 x92███, 日付█-██-████

23:02 - コンドラキ博士が宿舎を出発する

█-██-████

00:03 - コンドラキ博士によって、SCP-408の収容ユニットへのアクセスが承認される

00:05 - コンドラキ博士が収容ユニットへ入場する

05:13 - コンドラキ博士が収容ユニットへ入場する


Dr. A.クレフの個人記録, SL█

私はA█████ H████ C███、 私は心身ともに健康な存在で、私がこれからとる行動は私のものであり、私だけのものであることをここに宣言する。私は自分以外のいかなる存在の命令も受けてはいないし、財団の理念に沿って行動しているわけでもない。私は嘘つきである事をここに宣言する。私が先ほど述べた声明は嘘であり、歴史家や事件後の調査委員である君を困惑させるためのものである。恐らく、私が嘘つきであるという事もまた嘘である。これらは、君の脳を破壊するための無限のフィードバックループだ。

私はあまりにも手の内を見せすぎたのだろう。行動するなら今しかない。私の予感が的中したのであれば、サイト17の職員は危険に晒される事になる。誰かが239に私の計画を知らせるのは時間の問題だろう。その後、結果として何が起きたのかを知ることは出来ない。私の唯一の性格的欠点は現実改変から身を守る助けになるかもしれない。しかし、それでもCKクラス再構築はCKクラス再構築のままだ。結局のところ、私はこのありのままの世界が好きなのだ。

私は短い準備期間の中で、いくつかのテレキル合金製の武器を作成した。これらは幅広いレンジでの攻撃手段を私に提供してくれるだろう。ついでに言っておくと、私は失望したのだ。財団の他のメンバーが主体性を欠いているという事実に。危険性の高いKeterクラスSCPの脆弱性を知っていてなお、それらを無効化することを拒んでいる。恐らく、SCPの現実改変能力による結果なのだろう。あるいは、ただ単に小さな子供の形をしたものに、危険な武器を向けることに感傷的になっているのか。多分後者だろう。私の"同僚"は、極めて破壊的なKeterクラスの人型SCPに対して不当な慈悲を示すような望ましくない傾向を見せている。

仮に敵が財団の破壊を願った場合、その時必要となるのは"ガールスカウト"のように偽装された10個のキロトン級の核兵器だけだ。

不幸なことに、私はサイト19を去る前にジェノバの刃を確保することに失敗した。基本的なセキュリティを回避するためにそれを使うことが出来ないということだ。しかし、私は外部の伝手で技術的に十分代用できる品を入手する事ができた。さらに、私の携帯情報端末は視覚及び聴覚のインプラントと接続されている。たとえこの作戦が中止、あるいは失敗したとしても、作戦に関するデータは直ちにGOC、財団のO5レベル職員、FBIの異常事件課、そして███に送信されることになっている。私の生体反応が停止した場合、GOCのクレフユニット(トレブル)によって、プロシージャ・ピッツィカート(惑星断種)が実行される。

ところで、事件後の調査でこの記録を読んでいる皆(こんにちはメル!)に思い出して欲しい。私は嘘つきなのだ。GOCにクレフユニットは無い。プロシージャ・ピッツィカートも存在しないし、私の死によってデータダンプが外に持ち出されることもない。たぶん。ないんじゃないかな。出来ないこともないが。

10分になった。ミッション開始だ。


監視記録 x92███, 日付 █-██-█████-██-████

4:45 VTOL 505 が発着場の7番に到着する。

4:46 サイト17のセキュリティ・エージェントが6名、現場に到着する。

4:47 VTOL 505から外へ出て、手を頭に載せたまま地面に伏せるようクレフ博士に指示が出される。クレフ博士はそれに従う。

4:48 未知の事象が発生。4名のセキュリティ・エージェントが一時的に麻痺し、2名が意識を失う。クレフ博士が白衣から拳銃を取り出し、エージェントにそれぞれ[削除済]の2倍、計12発の麻酔弾を発砲したことが記録されている。

4:52 サイト17の保安要員がさらに抵抗を行う。

5:02 抵抗が制圧される。

5:10 クレフ博士がサイト17に侵入する。


監視記録 x92███, 日付 █-██-████

05:11 何人かのレベル1職員がサイト17のメインエントランスに到着する。

05:13 保安要員が[削除済]によって無力化される。

05:17 B-7廊下が行き止まりになるなど、いくつかの改変の兆候が現れ、周囲の環境の変化が記録される。

06:02 B-7廊下にて強い閃光が観測される。


Dr. A. クレフの個人記録, SL█

状況は思っていたよりも悪い。

現実改変は既に始まっている。壁は移動し、全ての物があるべき場所に存在しない。サイト17の地図は完全に役立たずだ。できる事と言えば誰かが私をあるべき所へと導いてくれる事を祈るだけなのか。

くそ、一体何が起きていやがる。さっきまでは確かにここに扉があったっていうのに…

待て。

[金属を手で叩くような音]

蝶?[狂ったような笑い声] コニー、お前が仕組んだのか!私には解…

[別の男性の声。"笑えよクソッタレ!"と聞こえる]

[データ欠損]


監視記録 x92███, 日付 █-██-████

06:04 再構築の前、一時的にSCP-408が観測される。クレフ博士が確認され、サイト17に警報が発令される。

06:06 3人のコンドラキ博士を同伴したコンドラキ博士が観測される。博士は高度に改造されたカメラを持っているように見える。

FEED UNAVAILABLE

06:10 セキュリティチームがSCP-239の収容室に派遣される。

FEED AVAILABLE

06:20 コンドラキ博士が無力化され、クレフ博士はB-7廊下を去る。


Dr. A. クレフの個人記録, SL█

謀りやがったなコニー!408に教えたのはお前か?自分を助けるよう説得して…あるいはあの虫けらが勝手にやったのか?どっちでもいいさ、さっきのはお前の勝ちでいい。私を上手い事食い止めたつもりなんだろう?そう、今度はお前が死ぬんだ…少なくともお前のうちの1人は、かな。心臓に2発、頭に1発、それで十分だと思ったんだろう?だがそうじゃなかった。だからもっと近づくしかなかった。違うか?私に接近して、ナイフを使わざるを得なかったんだ。そうだろう?

なぜこんなことをするんだ?今は彼女のために動いているっていうのか?彼女が添い寝してしゃぶってくれるとでも言ってたのか?それでペットをやってるわけだ。それとも本当に彼女が子供に見えるというそれだけの理由でやってるのか?お前の糞忌々しい遺伝子には子供は愛され守られるべきだと1万回焼き込まれてるとでも言うのか?だが、そいつは子供じゃないコニー。それはモンスターだ。しかも最悪の種類のヤツだ。日常に潜み、自分を愛するように仕向け、それからお前を屠殺する、そういう生き物だ。

一体あのフラッシュバルブに何を入れやがったんだ。思わず目を奪われたじゃないか。顔と上腕はおそらくII度の熱傷だ。網膜は今頃地獄にいるんだろう。だがいいさ、すぐに戻る。今は何も見えていないが視覚インプラントはまだ動いている。作戦の継続には支障がない。

若干の助けが必要なのは確かだが、どこに行けば見つかるのかは知ってるさ。


6:25 サイト17のセキュリティチーム・ブラボーの存在が消失する。

6:30 サイト17のセキュリティチーム・ブラボーが、フルプレートアーマー、ヒーターシールド、ブロードソードを装備した状態で再出現する。

6:35 サイト17のセキュリティチーム・ブラボーが、B-9廊下にてクレフ博士と遭遇する。

6:36 サイト17のセキュリティチーム・ブラボーが制圧される。

6:37 クレフ博士が移動を止める。

6:38 クレフ博士がSCP-091-ARCの収容設備へ侵入する。

6:45 収容違反発生。レベル4バイオハザードが宣言され、サイト17の出入りが凍結される。自動警報が全ての財団施設に通知され、救援要請が出される。ケイン・パトス・クロウおよびギアーズ博士が応答する。


7:01 ホールB7は安全な状態にあり、移動体は検知されていない。

7:12 SCP-408が姿を表し、負傷したコンドラキ博士が検知される。

7:25 SCP-408が立ち去る。

7:26 コンドラキ博士がカメラを操作している。

.
..

FEED UNAVAILABLE


Dr. A. クレフの個人記録, SL█

私は一度ゴータマシッダールタと話したことがある。この世界は幻影なのだと教えてくれた。本当は何も存在していないのだと。お前はそれを私に納得させなければいけない。

忌々しい蝶がそこら中を飛んでいる。現実なんて存在しない。何も存在しない。全ては幻想だ。廊下を歩き回ってもすぐに行き止まりへと姿を変える。光のシャワーが爆発する。示されるべき道標は無く、行くべきところに壁は繋がっていない。解ることは、お前が小さなモンスター既に連れだしたという事だけだ。

もうひとつだけ、実に興味深い事実があるか。

なぜ女性が本能的に私を避けるのか不思議に思ったことはないかコニー?なぜ私が91の檻から彼女を連れ出せたのか不思議に思ったことは?なぜ私は166と面会することが出来るのかはどうだ?なぜ私が105と決して会話しないのか考えたことはあるか?

もし私が誰なのかを知れば理解できるだろうな。

しかし、もし理解したとしたら、私もお前のコレクションのひとつになるのかな。別の番号に分類されて大事に保管されるわけだ。

そんな風にしたいんだろ?違うか?分類して、保管して、縛り付けて、それで見て、見て、見続けるんだ。決して行動しない。決して動かない。決して主導権を握ったりしない。

死がお前の目前に迫っていたとしてもだ。

だがコニー、私は動くことが出来るんだ。私はいつだって動く。だからお前の馬鹿げたゲームは私を止めることが出来ない。だからお前の可愛いちょうちょも、幻覚も、隠し芸も、私には通用しない。だからゴータマは間違っているんだ。全ては幻想ではないし、全ての幻想が現実と区別出来ない事もない。

例えばだ、私が木の精を収容から解き放った時何が起きた?当然、全ての施設はバイオハザードが発令されて凍結された。誰も出ることは出来ない。だからその小さなモンスターはここで罠に嵌ることになったんだ。お前みたいな裏切り者が彼女を連れ出して我々の世界を破壊する方法はない。恐らく、それだけが私が動く理由なんだ。

ここに小さなヒントがあるんだ相棒。そうじゃない。

91が花や果実の姿をしている所を見た事のある人間はいない。

私がそれを見せてあげようというんだ。


7:30 クレフ博士の現在位置であるF-19廊下でコンドラキ博士の姿が確認される。

7:35 クレフ博士は既にSCP-091-ARCを保有していると思われる。直ちに伝染が開始される。

7:36 クレフ博士の身体の90%まで感染が広がる。

7:38 花がクレフ博士の身体の末端から出現するのが確認できる。

7:39 花が未知のフェロモンを発散させる。

7:43 現地のSCP-408は統率力を失う。

FEED UNAVAILABLE


音声記録 s17███-████ 日付: █-██-████

<unknown>: [ノイズ]…けが必…P-091-ARC は収容を破…

<オペレータ ██████>: コンドラキお前なのか?一体そこで何が起きてるんだ!ロックアウトについて何か知ってるのか!?

<Dr. コンドラキ>: 博…完全に攻勢…コグに警告…救援を…

<オペレータ ██████>: ギアーズ博士? 彼とケインは無事だという報告を受けている。心配するな。

<Dr. コンドラキ>: [苦痛な声] …わかった…悪い…

<オペレータ ██████>: 博士? 博士!? [不明瞭な誰かの叫びが後ろで聞こえる]

[データ欠損]


インタビュー記録 x████, 日付: ██-█-████

<O5-█>: この事件に関係した最初の人間として、あの夜、君が何をしていたのか説明してくれ。

<Dr. コンドラキ>: 給餌機がきちんとメンテナンスされているか確認するために、SCP-408の所に向かったんだ。俺に警告したのは408だった。

<O5-█>: なぜSCP-408は外部の状況を知り得たのかね?

<Dr. コンドラキ>: 知るかよ。聞いたって教えてはくれないだろう。しかしだ、重要なのは、クレフ博士がこれ以上の惨劇を引き起こす事を止めれたということだろ。

<O5-█>: 私の知る限りでは、それが成功したようには思えないがね。

<Dr. コンドラキ>: そうじゃない。だが俺に何が出来たっていうんだ?俺が持ってたのはカメラと蝶の群れだけだ。そして、写真に撮りたくなるような光景でもなかった。

<O5-█>: SCP-239に関しては?

<Dr. コンドラキ>: 彼女がなんだって?

<O5-█>: クレフ博士の推測では、君は彼女を守るように操られていたと言っている。

<Dr. コンドラキ>: 確かに、一度はあいつの計画の通りに行動することになった。馬鹿が知りたがりに漏らしたあの計画だ。

<O5-█>: では事実なんだね?

<Dr. コンドラキ>: 俺がしたことは全部SCP-239を守るためだって?

<O5-█>: 彼女がそうして欲しいと望んだから君がその通りに行動したのだ、という話だ。

<Dr. コンドラキ>: 正直な話、それが彼女の力によるものだったとしてだ、俺が本当に自分の意志で行動しているのか確認する方法はあるのか?彼女が俺を利用してたって考えは恐ろしいね。

<O5-█>: 彼女が君をコントロール出来るという事が恐ろしい?

<Dr. コンドラキ>: 違う。恐ろしいのはだ、もしそうなんだとしたら俺は彼女を殺さなきゃいけないという事だ。

<O5-█>: もう一つ。 [削除済]について知っていたかな?

<Dr. コンドラキ>: [笑い声] 彼女がそれに巻き込まれてないと考えるやつはいないだろうよ。


7:46 SCP-408全体の統率が乱れる。

7:50 SCP-091-ARCの収容が破られる。クレフ博士は収容室から去ったと思われる。

7:53 混乱した408の集団の中から人型をした存在が出現する。

7:57 SCP-408が通常の状態に復帰する。SCP-336が確認される。

8:01 クレフ博士とSCP-336が会話していると思われる。

8:03 SCP-336が変声機を取り外す。

FEED UNAVAILABLE


音声記録 s17███-████ 日付: █-██-████

<クレフ>: … 君か。

<SCP-336>: … そう。

<クレフ>: … 何故ここに?

<SCP-336>: 貴方を止めるために。

<クレフ>: [この時点からクレフ博士は未知の言語で喋り始める。SCPの言語学者がこの音声ファイルを分析した結果、古代シュメール語の変形であると推測している。]

<SCP-336>: [同じような言語で返答する]

<クレフ>: … それで、他の方法は無いっていうんだな?

<SCP-336>: ない。 貴方の動機はとても純粋。でもその手段はとても極端。

<クレフ>: 私が君を愛するのを止めることはない。知ってるだろう?

<SCP-336>: 知ってる。

[削除済] [この時点から、SCP-336は変声機を取り外して喋り始める。聴取者の安全のため、録音のこの部分は自動的に編集された。]

<クレフ>: [痛みに叫ぶ声]

<SCP-336>: 貴方の献身は特筆に値する。でも貴方は…

[銃声]


FEED AVAILABLE

8:05 ターゲットの追跡が再開される。クレフ博士は壁に体を預け拳銃のリロードを行なっている。明らかに動揺した様子を見せる。両方の耳から血が流れ出し、どちらの鼓膜も自身の手で損傷させたのだと思われる。近くの鏡が破損しており、3発の9mm弾で破壊されたように見える。SCP-336は既に視認できない。

8:06 クレフ博士が壁から倒れ床に崩れ落ちる。涙を流しているように見える。身体から生えていた花は萎んで枯れている。

8:08 SCP-408が統率を取り戻し、クレフ博士の周りに集まり始める。視覚的な接触が失われる。


Dr. A. クレフの個人記録, SL█

これは [削除済] 以前はDr. クレフとして知られていたモノだ。この陳述は私自身の意志によるものではなく、最初の妻の強制の下に行われている。私の努力にもかかわらず、SCP-336が発した命令を聞く前に聴覚を破壊することは出来なかった。彼女がどんな命令を下し、何をさせたかったのか私には解らない。しかし、覚えている言葉はある。「真実を教えろ」だ。

これが真実だ。

… 真実…

[低い、狂ったような笑い声。急に耳障りな響きに変化する。]

これこそが真実!

[電子機器の壊れる音。この時点で、クレフ博士のPDAが破壊されたとみられている。]


インタビュー記録 x████, 日付: ██-█-████

<O5-█>: 君がこの事件に関与したのはどの時点の話かな?

<Dr. ギアーズ>: 私はケイン教授と共にSCP-244の研究を行なっていました。我々は、いくつかの部分を改造してモジュール化することができるとの結論を得ました。サイト司令部から指示が来た時、我々はクリスタルを原動力とする新しい砲撃モジュールの研究を行なっていました。

<O5-█>: 一体何が起きているのかについての予備知識はもっていたかな?

<Dr. ギアーズ>: 多少は。我々は警報が鳴るのを聞きました。しかし、それは"ブラックアラート"の違反警告ではなかったため研究を継続しました。さらに、ケイン教授が返答を行なっている間も私は研究を続けていました。研究所内のPAシステムとサイト司令部により、クレフ博士が承認なしでSCP-239の処分を試みている事、そのために幾つかの収容違反を引き起こした事、さらに他の職員、特にコンドラキ博士を負傷させた事を知らされました。我々はサイト警備部の反応があるまで、クレフ博士を隔離するつもりでした。

<O5-█>: なにか変だと思った事は?

<Dr. ギアーズ>: 何がでしょうか?

<O5-█>: 君が敵対行為を止めるよう依頼された事だ。

<Dr. ギアーズ>: いいえ。クレフ博士の行動は…予期しないものでした。しかし、私は財団に入ってからというもの様々な専門外の任務を受けています。

<O5-█>: 指示を受けてからは何を?

<Dr. ギアーズ>: ケイン教授はSCP-244に入り、コンドラキ博士の補佐につこうとしていました。新しいモジュールはまだ装着されたままで、教授はクレフ博士を無力化するために砲撃を行うことになると予測していました。私は忠告を行いましたが、ケイン教授は既に出発していたため、聞こえなかったかもしれません。

<O5-█>: 一緒には行かなかったのかね?

<Dr. ギアーズ>: 私が何か支援できたかは疑問が残ります。ケイン教授は素晴らしい人物です。体は犬ですが、SCP群を利用した巨大な機械的戦闘装備を扱うことができます。私はただの人間であり、戦闘教練は受けていません。また、いくつかの感情反応が制限されています。私は別の方法でより良い結果を残せるのではないか、と考えました。

<O5-█>: それはどのような?

<Dr. ギアーズ>: 私はSCP-239と会話しに行きました。


<注釈: 音声記録システムが損傷しているため、音声データは存在しません。>

8:12 ケインのすぐ後に、ギアーズ博士が実験エリアから退出する。

8:20 ギアーズ博士がSCP-239の収容エリアへのアクセス権を取得する。

8:21 視線を合わせるために屈みこんだギアーズ博士にSCP-239が抱きつく。ギアーズ博士とSCP-239が数分間話し込んでいるように見える。SCP-239が数回頷く。

8:25 話している間にギアーズ博士は立ち上がり、ドアをジェスチャーで指し示す。SCP-239は"スペルブック"を集めて彼の手を握る。SCP-239は極めて冷静な態度を見せるが、収容エリアから去った後も話し続けている。

8:27 ギアーズ博士が立ち止まり、オフィスから本を回収する。回収した本は中国語の辞書のように見える。SCP-239は笑いながら喋っている。そしてギアーズ博士の手を握り、クレフ博士の事件が起きたエリアへと先導する。

FEED UNAVAILABLE


8:21 ケイン・パトス・クロウが事件エリアへ立ち入る。

8:25 クロウがコンドラキ博士を発見する。

8:26 二人はいくつか言葉を交わす。

8:29 大きな注射器がSCP-244の側面から出現し、未知の薬剤をコンドラキ博士の左腕に注入する。

8:32 SCP-244のアームの一つがコクピットに伸び、大きなアルコールのピッチャーを取り出し、コンドラキ博士が明確な拒絶を示しているにも関わらずそれを渡す。

8:35 クロウがコンドラキ博士に話しかけ、二人はエリアを去る。


ケイン・パトス・クロウの個人記録

んんん…ウォーカーの性能は実にいいな。これからもレッドアラートの状況下でテスト出来るチャンスなんて無いんだろうけど、それでも今回の事が戦闘機能のテストにぴったりだなんて事態は避けないと。(セクション24の事件はノーカウントだ。誰も覚えちゃいないし、明確な証拠も何も残ってなかったもんな。)

まだ、殺すような状況じゃない。僕はクレフが好きだ。たぶん、説得する余地はあるだろう。慎重になる必要がある。不意をつかれてはいけない。前みたいな事はもう繰り返しちゃいけないんだ。


8:40 収容ドア12番を未知の炸裂弾を利用して破り、クロウが凍結エリアに侵入する。

8:41 SCP-122-Dがクロウの前に立ち、唸りを上げて吠え始め、クロウに牙をむく。

8:42 クロウはSCP-122-Dを完全に無視し、通り過ぎる。

8:43 SCP-122-Dはこれに不快な反応を示し、クロウとSCP-244に攻撃を試みる。SCP-244がこれに防御反応を行い、SCP-122-Dを脇へ吹き飛ばす。

8:44 SCP-122-Dは継続して攻撃を試みるが、SCP-244によってそのほとんどを防がれる。

8:47 SCP-244は突如反応し、新しく接続された"クリスタルモジュール"と思われるものでSCP-122-Dを砲撃する。SCP-122-Dは固体結晶へと姿を変える。

8:48 クロウはSCP-122-Dの残骸を調べ、移動を再開する。


ケイン・パトス・クロウの個人記録

うーん…

まぁ当然の報いかな。あの馬鹿犬のこと好きなやつなんていなかったし。でもあれならいい庭の飾りになるね…


事件後の報告より抜粋
… 事件が終わるまで、SCP-547のファイルがSCP-732に感染しているのだと理解することはありませんでした。SCP-547の憎むべき5つの要素は、一般的なパイロキネシスのような能力に変化していました。……一般的な概念であるにも関わらず、リートスピークの存在はSCP-732を明確に表現しているわけではありません。それはi@#$の点から見ても素晴らし、黒いトレンチコート@#$着てカタナを持った姿は本当にハイランダーみた@$%しかし、メアリ・スーのような要素は対象の変化には不必要@#$私はSCP-105とデートに行くん@#$だって彼女は私のことを本当に愛してい@#$

付記 PIR-01: くそっ、だれかアンチウイルスプログラムを持って@#$くれ。なぜちゃんと教えてくれな@#$@ …


8:49 緊急収容手順が失敗し、SCP-547が収容室を抜け出しG-7廊下に向かう。

8:40 SCP-408の群れに囲まれたクレフ博士がG-7廊下に向かう。

8:41 SCP-547とクレフ博士が遭遇する。

8:42 SCP-547とクレフ博士が交戦する。G-7廊下の温度は華氏500度まで上昇し、エリアに存在する全ての紙と布が炎上する。

8:43 通路に煙が充満する。煙の密度が上がり、クレフ博士の姿が視界から消える。

8:44 SCP-547が視界から消える。

8:45 銃声が鳴る。

8:57 クレフ博士が煙の中から姿を表すが、全身の50%以上にII度からIII度の熱傷を負っているように見える。

9:20 煙が晴れる。SCP-547-Dが壁から崩れ落ちる。頭部に3発、胴体上部に4発の銃創が見える。その後の検死の結果、最後の弾丸で彼の胸部にあった異常な臓器が破壊されたため死亡したものと判断された。(事件終了後、11:27PMに死亡判定が下された。)


3:15 ブライト博士がサイトに到着する。現在の身体は年配のアフリカ系アメリカ人の女性であるSCP-963-D143で、一般的なカバンを携えている。

3:20 ブライト博士が勾留される。ブライト博士が接触を規制されているSCPを収容しているサイトに来たことについて、質疑が行われる。ブライト博士は混乱し、何故ここに来たのかを理解していないように見える。

3:25 検査の結果、カバンの中にはSCP-018SCP-776を含む幾つかのSCPが収められていたことが判明する。その後の質問では、SCPを集めたこともサイト17に来たことも覚えていないと証言している。さらなる指示が出るまで、ブライト博士の勾留が続けられる事が決定する。

9:15 ブライト博士が収容室の中で立ち上がり、「これを持ってくるためにきたんだった」と述べる。理由は不明であるが、警備員は博士が外に出ることを許可し、カバンの提供を行う。

9:25 ブライト博士がクレフ博士と遭遇する。ブライト博士は既に開いているカバンをクレフ博士に突き出す。2人の間で話し合いが行われ、ブライト博士はカバンの中で彼の手を握る。

9:32 クレフ博士はブライト博士の頭に1発発砲し、彼の身体を殺害する。ブライト博士の死体は笑っていたが理由は不明。


インタビュー記録 x████, 日時: ██-█-████

<O5-█>: ブライト博士、何故君がサイト17に行き着いたのかについて、なにか考えはあるかね?

ブライト博士は頭を振り、否定を表す。

<O5-█>: SCPを回収するためにセキュリティ機構を回避したことについて、どうやったのか何か解る事は?

ブライト博士は否定的な仕草を見せる。

<O5-█>: 君とクレフ博士との間で交わされた会話について説明してもらえるかな。

<Dr. ブライト>: おおーぅ。おーく ぇぇい。おけ おぉぉけ。

<O5-█>: 馬鹿馬鹿しい。君たち科学者がこうやって悪戯を行って遊んでいることは、私も十分理解している。しかし時と場合を選ぶことだ。ブライト博士への質疑は彼が人間の身体に戻ってから再開することとする。


9:33 クレフ博士はブライト博士の死体を"見下ろし"、拳銃のリロードを行う。カメラは博士の顔に混乱の表情が浮かぶのを記録している。

9:34 クレフ博士がカバンの中に手を入れ、SCP-776を掴む。

9:35 クレフ博士がSCP-776を壁に投げつける。SCP-776は3の目を出し、水が流れ出し始める。

9:36 クレフ博士がSCP-776をもう一度振る。SCP-776はもう一度3の目を出す。水がさらに強い勢いで流れだす。

9:37 クレフ博士がSCP-776を回収する。その際に、"働けクソが"とつぶやいたように見える。3度目のロールを行う。SCP-776は2の目を出す。すぐにG-8廊下が凍りだし、サイト17のセクター7を他の場所から切り離す。氷は毎分1,000立方cmの割合で5分間出続けるものと思われる。

9:38 クレフ博士がG-8廊下を去り、ギアーズ博士とSCP-239が現在いる場所へと移動を開始する。

9:39 SCP-018が一時的な収容システムを破る。


9:31 コンドラキ博士が目覚める。SCP-244に未知の薬剤を注射されたため昏倒したと思われる。

9:33 起き上がり、B-7廊下を出る。足の怪我は回復しているように見える。

9:36 コンドラキ博士が宿舎に入る。SCP-408が外側で待機しているのが見える。

9:39 熱源がエリアから去るのが検知されたが、コンドラキ博士はいまだ部屋の中にいる。

9:43 未知のメーカとモデルの三脚を運んでいたコンドラキ博士が、ギアーズ博士とSCP-239を発見する。

9:44 両博士が会話を行う。コンドラキ博士は何度かSCP-239に対してジェスチャーを示す。

9:48 クレフ博士が現れる。

9:50 コンドラキ博士とクレフ博士が交戦状態に入る。


調査記録 x77█, 日付 ██-█-████

コンドラキ博士が事件が起きている間に使用していた2つの禁制品のうち、2番めのアイテムは、通常より長い脚を持った三脚でした。ネジが抜かれ本体から分離した脚は、極めて高い品質を持った直刃のサーベルの鞘の役割をしていました。この刃の材質や製法は未だ調査中ですが、SCP-515-ARCとは一致しないことが判明しています。このアイテムはSCPへの分類を必要としません。コンドラキ博士がサーベルを扱う技術を持っていることについて、当初はSCP-108との関連性が疑われていましたが、後の調査により、単にフェンシングに興味を持っていただけであると判明しています。詳細は個人記録cV████に記載されています。


file-d████ から復元された断片

<Dr. コンドラキ>: 終わりだクレフ、 今回は俺が上手だったようだな!

<Dr. クレフ>: [銃声] 何故…あのモンスターを庇うことに固執する!?

<Dr. コンドラキ>: それはだな Dr. クレフ、 物事っていうのは白と黒とで割り切れるようには出来ちゃいないからだよ。

<金属がぶつかり合う音が響く。この時点でクレフ博士は残弾を使い果たし、武器をSCP-1023-ARCに切り替えたものと思われる。>

<Dr. クレフ>: [刃が衝突する] お前が人権活動家だったとはな、コニー!

<Dr. コンドラキ>: なんだそりゃあ、そんなもんドコに隠し持ってやがったんだ一体!?

[データ欠損]


付録: サイト17の監視カメラの記録の、クレフ博士とコンドラキ博士が剣で戦っている映像に"ハイランダー"のテーマソングを挿入し、"There Can Be Only One"というタイトルで財団のイントラネットに投稿した匿名の職員へ。我々は君を見つけ出すことになるし、我々が見つけた時、君は強い後悔を覚えることになるだろう。

P.S. この映像をSCP-076に見せることが素晴らしいアイディアだと言ったやつは誰だ?

- O5-█


インタビュー記録 x████, 日付: ██-█-████

(00:42:18から)
<O5-██>: ギアーズ!お前は彼女に何を言った!?

<Dr. ギアーズ>: 申し訳ありません。私には貴方が何故そんなにも興奮しているのか解りかねます。映像記録は素晴らしい状態でした。会話内容も音声から88%は聞き取ることが可能です。貴方は既に私が何を発言していたのか気付いていたはずです。そしてその効果も。私にはなにも…

<O5-██>: なにも。あえて説明することは何も無いと言うわけだ。知っているともギアーズ、君が皆に言い聞かせているような論理的な戯言は私には決して通用しない。私は君のファイルを見た。私はこの事件の再調査を行っている。私を知恵遅れのように扱うのをやめろ。私は今聞いたんだ。だから君も今答えろ。一体何を言った!?

<Dr. ギアーズ>: (沈黙)

<O5-██>: ギアーズ、君の行動は財団全体を壊滅させる可能性を孕んでいる。その上だ、お前はあのSCPを狂わせたんだ!何考えてんだ!?彼女は'"何でも"できるんだギアーズ。我々は彼女を出来る限り実験から遠ざけておきたい。それをお前は!お前には感情と言うものが無いのか。私は誓って…

<Dr. ギアーズ>: 貴方が何に憤っているかは理解しました。しかし、危惧されているような事態にはならないでしょう。私は239のためにSCPの収容を破りました。しかし、原状回復を念頭に置いてそれを行ったのです。私はただ指示に従うよう彼女に命令したわけではありません。それにより、現在の"小さな魔女"の管理計画に疑問を呈したのです。私はクレフ博士によって引き起こされた交戦状態を止めるために、管理計画を拡張出来るように持てるリソースを利用しただけです。SCP-239は自身の能力の全容を理解していません。知っているのは、"上級顧問魔導師"によって拡張された"緊急用スペルブック"だけだと思われます。

<O5-██>: …一体何の話をしているんだ?

<Dr. ギアーズ>: クレフ博士は偉大なる闇の攻撃を受けました。我々の世界に到達した無定形の悪魔の集団です。それらがクレフ博士を乗っ取り、少数の魔女と魔術師にのみ魔法の力が残されました。クレフと彼を操る悪魔を制圧するため、私も上級顧問魔導師の1人として剣士コンドラキと共に派遣されました。私とSCP-239が共同作業を行うことによって緊急用スペルブックを発動させる事が出来るからです。緊急用スペルブックは、偉大なる闇が付近に存在する場合に限り、2人の魔術師が同時詠唱を行うことで発動することが可能なのです。

<O5-██>: …それで彼女は君を信じたのか?

<Dr. ギアーズ>: その通りです。失礼ですが、彼女は8歳なのです。彼女が質問したのは、自分も剣術を習ってもいいか、ということだけでした。

<O5-██>: 正気か…皆殺しという事態にだって成り得たんだぞ!彼女に教えた"緊急用スペル"とは何だ!?

<Dr. ギアーズ>: 皆が最初に習う、最も基本的で小さなスペルから始めました。

<O5-██>: …それは?

<Dr. ギアーズ>: マジックミサイルです。


file-d████から復元された断片

<Dr. コンドラキ>: クソッ、クレフ止めろ!本当に殺したい訳じゃない!

<Dr. クレフ>: 私も…私もお前を殺したくはない…誰を殺したい訳でもないんだ…

<Dr. コンドラキ>: 何言ってんだ!?もう2人も殺してるんだぞ!自分を見てみろ!

<Dr. クレフ>: 他に方法は無かった…やるしかなかったんだ…彼女は現実を変えることが出来るんだコニー。彼女は世界をこんな風に変えることが出来る…

<Dr. コンドラキ>: 彼女は収容されていた!俺らの手によってだ!

<Dr. クレフ>: 違う、そうじゃない。既に失敗しているんだ…私のように…

<Dr. コンドラキ>: …クレフ、お前なにを言ってるんだ?

突然の叫び声。「マジックミサイルえいしょう!」と叫んでいる女性の声が聞こえる。金属の壊れる音と悲鳴、大きな轟音が響く

[データ欠損]


9:51 剣での戦いが、サイト17の中央部に移動する。

9:52 言葉が交わされる。音声記録を参照。

9:55 クレフ博士が剣を構えたまま固まっているコンドラキ博士を観察する。コンドラキ博士は混乱しているように見える。

9:56 ギアーズ博士とSCP-239が東エントランスから到着する。SCP-239が自身の手を掲げ、高エネルギーのプラズマ弾のようなものが現れる。SCP-1023が破壊され、クレフ博士は後退する。

9:57 ケイン・パトス・クロウが氷の壁を破る。SCP-239とギアーズ博士が本を掴む。ギアーズ博士は攪拌棒をクレフ博士に向け、SCP-239も同じように"魔女の杖"を突きつける。

9:58 クレフ博士が痛みを感じているように見える。

9:59 クレフ博士が突然背中を丸め叫びを上げる。黒い光がクレフ博士の目と口から噴出する。ギアーズ博士は驚いているように見える。SCP-239は平然としている。ケイン・パトス・クロウが西エントランスから到着する。

10:00 クレフ博士が倒れこむ。黒い光は50フィートのドラゴンに姿を変える。中央部の屋根は破壊され、周囲の施設に深刻な副次被害をもたらす。


file-d████から復元された断片

<識別出来ない男性の声> HOLY F—KING SH-T!!!!!!!!!!!!


10:01 コンドラキ博士は進行中の事象に呆然としているように見える。ケインはSCP-244から結晶体のような物を発射する。

10:03 SCP-244はドラゴンに影響を与えていない。ギアーズ博士はSCP-239の手を握り、C-12廊下へ駆け出す。

10:05 コンドラキ博士が正気を取り戻し、倒れてるクレフ博士を回収して同様に駆け出す。SCP-408が逃亡を助ける。

10:07 ドラゴンが周囲の施設をさらに損壊させる。[削除済]のブレスが廊下に放たれる。

10:10 ケインがドラゴンの注意を集め、交戦を開始する。

FEED LOST


SCP-244に搭載されたレコーダーから取得した部分的な音声記録

コンクリートが崩れる音に続き、耳を引き裂くような唸り声が聞こえる。

<ケイン・パトス・クロウ>: いいぞ、こっちだ!

高速な射撃を行う音

<ケイン・パトス・クロウ>: よーし!お前のでかいケツがコイツを気に入るか見てみようじゃないか!

数回の爆発音がより大きな唸り声にかき消される

<ケイン・パトス・クロウ>: … この野郎。 漏らすかと思──

別の唸り声がケイン・パトス・クロウを遮る。さらに数回の爆発、銃声、そして吠える声が続く。


10:08 ギアーズ博士とSCP-239がサイトの避難室に駆け込む。ギアーズ博士は外側のドアを閉めるが、耐爆ドアは閉めていない。SCP-239はひどく息を切らしており、屈んで膝に手を着いている。

10:09 ギアーズ博士がSCP-239と会話し、"スペルブック"を指し示す。SCP-239は笑って本を開き、素早くページを捲る。

10:11 SCP-239が本を選んでギアーズ博士に駆け寄る。ページを指で示し素早く会話する。ギアーズ博士は頷き、防災用品のある壁をジェスチャーで示す。

10:12 SCP-239は防災用品の中から指示されたものを探しているように見える。ギアーズ博士はSCP-239の背後に周り、白衣から注射器を取り出す。ギアーズ博士がSCP-239の首の付近に注射器を刺す。SCP-239が叫び、床に倒れこむ。ギアーズ博士はSCP-239を抱え上げ、防災用毛布を掛けて避難室から退出する。


事件239-B後の、ギアーズ博士の心理評価から抜粋

Dr. ████████: 難しくはありませんでしたか?

Dr. ギアーズ: 何がでしょうか?

Dr. ████████: 昏睡状態を引き起こすと知りながら、子供に薬剤を注射した事です。

Dr. ギアーズ: その行動自体は比較的簡単でした。これまでも注射を行った経験は多くありますし、そのための技能も身につけています。

Dr. ████████: そのような意味で言ったのではない事は解っているはずですが。

Dr. ギアーズ: もし他の選択肢が存在したのであれば、私はそれを選んだと思います。しかし、そうではなかった。事件は既に管理出来ないところまで進行していました。SCP-239がその能力を使い続けたのであれば、偶発的にさらなる危険を引き起した事でしょう。私は自分自身、SCP-239、そして財団を守るために行動したのです。

Dr. ████████: 自分自身にそう言い聞かせているようにも聞こえますが。

Dr. ギアーズ: 他の選択肢が与えられていたならば、もう一度繰り返したくない行動であるのは確かです。

Dr. ████████: 彼女を抱え上げた時、何か言いましたか?映像では彼女の耳に何かささやいたように見えましたが。

Dr. ギアーズ: それを把握する事が事態の進展に寄与するとは思えませんが。

Dr. ████████: 私はそう思っています。

Dr. ギアーズ: ……おやすみと、いい夢を見れますようにと言いました。


SCP-239の監視室の音声記録より抜粋

██-██-████, ████:██:██, 事件の3週間前

[BACK]

<Dr. █████> ハーイ、クレッフィー、どうしたの?

<Dr. クレフ> なんでもないよ。コールドプレイの状態を調べにちょっと立ち寄っただけだ。

<Dr. █████> コールドプレイ?

<Dr. クレフ> 547だ。 彼はオメガ7への入隊許可を申請している。悪くはないが若すぎるな。何年か待てと言いに来たんだ。彼と私が上手くやれるまでね。我々のかわいいH███████ G██████はどうだい?

<Dr. █████> 彼女の名前はシガーロスよ。

<Dr. クレフ> 知ってるよ。ジョークだ。

<Dr. █████> 彼女はいい状態ね。私達が吹き込んだ"魔女"の提案は彼女の心理に深く浸透しているわ。制御不能な事故の数は以前の5%にまで減ってる。魔女の帽子と杖も凄く気に入ってるみたい。ほとんどの時間を、"スペル"を選んで、名前を付けて、どれが一番効果的なのかを実験するのに使ってるわ。全部嘘なんだけどね、でも私達はそれを応援してる。彼女はその事に夢中になってるみたいだけど、でも…

<Dr. クレフ> … でも?

<Dr. █████> そう、彼女は"禁じられた呪文"の実験をしてるみたい。私達はかなり厳しくダメだって言ってるんだけど、それでも私達が見てないと思った時にこっそり試してる。まだ彼女にカメラの存在を教えてないからなんだろうけど、それを教えたら彼女は別の事件を巻き起こすんじゃないかって心配で。

<Dr. クレフ> ふむ。 私にいい考えがある。

<Dr. █████> それはどんな?

<Dr. クレフ> それはだね、もし彼女が我々の親愛なる老教授である█████や他の魔法学校の先生の言うことを聞かなかったら、もしも偉大なる調停官であるクレフの言うことを聞かなかったなら、凄く恐ろしく凄く厳格な魔導執政官が偉大なる大魔導評議会からやってきて、約束を破って悪戯ばかりする魔女に罰を与えるんだ。

<Dr. █████> それ、上手く行くと思う?

<Dr. クレフ> もちろん、君はやらなくていい。君はあまりにも彼女を好いている。そして、彼女が私を嫌ったとしても平気だ。私はサイト17にいないからね。私が悪い警官になろう。問題ない。

<Dr. █████> それでも良い考えだとは思えないんだけど。

<Dr. クレフ> 大規模な事件が起こってO5が処分命令を出すまでじっと待ってると言うのかい?

<Dr. █████> それもそうね。 もし貴方が可能だっていうならやってみてもいいかも。

<Dr. クレフ> 私を信じてくれ。女性を怖がらせることについて私はエキスパートだ。

<Dr. █████> [笑い声] 異論はないわ。

<Dr. クレフ> 今すぐやってもいいかい?

<Dr. █████> ダメ。 彼女は今ちょうどアイリスと"眠れる森の美女"を見ているとこだから。終わるまで待ってあげて。

<Dr. クレフ> "眠れる森の美女"? 子供の頃マレフィセントに凄く夢中だったんだ。言ったことあったかな?

<Dr. █████> からかわないでよ。

<Dr. クレフ> 本当だって。でかいドラゴンに変身できる魔法使いの女だなんて最高だろ?それがセクシーじゃないって?

<Dr. █████> あなたが何故女性に怖がられるかようやく理解したわ。

[MORE]


事件239-Bの直後に発見された、SCP-239の日記より抜粋

日付: [事件の3日前]

今日の日記。

今日はわるいことをした。私が中庭にいたとき、死んだ小鳥を見つけた。上のほうには小さなひよこの巣があって、みんなお母さんをよんで泣いてた。だから、小鳥を生き返らせるためにヴィータの呪文を使った。

約束をやぶるつもりじゃなかった。だけど、いだいなる大まどうしのクレフが言ってた。こんど約束をやぶったら、罰としてわたしを地獄に落として、100年も閉じ込めるって。わたしは大まどうしクレフがこわい。あの人はすごく気持ち悪い。

ばれなければいいのに。死にたくないよ :(


Dr. A.クレフのメールアカウントから見つかった"削除済ファイル"、日付は事件の48時間前となっている。

TO: 全てのSCP職員へ

FROM: Dr. A.クレフ, サイト19

SUBJECT: 止めてくれ

全ての職員へ。
直ちにSCP-239を隔離し、サイト17に警戒態勢を敷け。もし私を止めなければ、誰かが死ぬことになるだろう。

およそ24時間前、私の頭にSCP-239を殺さなければいけないという衝動が沸き起こった。それは単純な思いつきとして始まったが、時間が経つにつれ、その思いは強まってきている。私の計画が失敗したのだという確信がある。クソ…彼女が"厳罰"の意味を誤解する可能性を考えておくべきだった。子供は思ったよりも賢いが同様に愚かしくもある…クソッ!私は馬鹿だ!どうやったら止められるんだ?

待て、どうして私は自分を止めさせようとしてるんだ?彼女のようなモンスターの存在は人生においてあまりにも危険だ。彼女はルールを破った、ならば彼女は死ぬべきなのだ。

最初の提案で決められた規則に従うのであれば準備が必要だ。そうだ、テレキル合金製の武器、それならば可能で

[EMAIL ENDS]


10:10 カメラはH-8廊下全体を見回している。

10:12 廊下は侵略的な植物によって侵食される。SCP-091-ARCが観測される。

10:14 SCP-336が近くの部屋から現れる。自身から埃を払っている。

10:17 SCP-336がSCP-091-ARCと遭遇する。2人は数分間会話を行う。

10:23 SCP-091が自身の収容エリアに戻り、SCP-336がドアを再びロックする。

10:24 H-8廊下の植物の成長が急に止まり、SCP-091-ARCの収容エリアへ戻っていく。

10:26 SCP-336がSCP-091-ARCに対して、ドア越しに幾つかの言葉をかける。

10:28 SCP-336がH-8廊下から去り、自身の収容室の方向へ戻る。


音声記録 c█████-█ 日付: █-██-████

<SCP-336>: 私には解っている。ドクターが貴方を巻き込んだのね。可哀想な人。

<SCP-091-ARC>: [SCP-336は苛立ち、怒るような仕草を見せる。]

<SCP-336>: 貴方は私を非難することが出来ない。貴方は何が起きたのか知っている。貴方は私にとって彼がどんな意味を持つのか知っている。

<SCP-091-ARC>: <不明瞭な仕草>

<SCP-336>: 残念だけど、 貴方を封じ続けなければいけない…

<SCP-091-ARC>: <不明瞭な仕草>

<SCP-336>: まだ終わりではない。彼らはそんな小さな物差しで動いてはいない。そして私達はとても忍耐強い。違うかしら?

<SCP-091-ARC>: [笑っているように見える。]<不明瞭な仕草>

<SCP-336>: 彼も貴方がいなくて寂しがる。私には解るわ。


SCP-244に搭載されたレコーダーから取得した部分的な音声記録

<ケイン・パトス・クロウ>: クソッ クソッ クソッ クソッ!!なんも効きやしない!僕の攻撃が全部…こいつは!ダメか。

不明瞭なバックグラウンドノイズ

<ケイン・パトス・クロウ>: [ケインの吠える声] このクソッタレが子供の創造の産物だって事は理解してる。でもヒーローってのはいつもこいつらに勝ってるんじゃないのか?そう、いつも輝く鎧を着た騎士が剣を……剣!?剣か!


10:20 怪物との複数回の対峙後、有効な打撃を加える事ができなかったケイン・パトス・クロウは、SCP-244に以前は搭載されていなかった未知の装備を有効化させる。光り輝く剣が左上腕から現れ、ドラゴンとの再度の交戦に入る。

10:24 初めて扱う装備であるにも関わらず、クロウは有効な打撃を与えることに成功する。尻尾の大部分が切り離される。

10:30 クロウは直接怪物の胴体を突き刺し、そのまま切断する。生体反応が消える。


SCP-244に搭載されたレコーダーから取得した部分的な音声記録

<ケイン・パトス・クロウ>: 僕がこいつを倒したって誰か信じてくれるかな…


事件後報告 239-B: 長期的な影響(選択して抜粋)

第17項: 事件から副次的な被害を受けたサイト17の施設の45%は、大規模な改修抜きでは使用できない状況にある。
提案: サイト17に収容されていたSafeクラスの人型SCPは、全て別の財団施設へ移送し、一時的な収容を行う。全てのKeterクラスのSCPは、サイト内のより堅牢な収容設備へ移動する。EuclidクラスのSCPは、個別の判断で再配置か処分を行う。
優先度: ガンマ

第22項: サイト17の保安要員の80%が事件の際に負傷し、無力化されている。それらのうち30%は病院での長期入院を必要としている。
提案: 別の財団施設の保安要員を一時的にサイト17の警備に割り当てる。さらなる保安要員が雇用されるまで、サイト17の警備は一時的に縮小する。
優先度: エータ

第97項: SCP-239は制御不能なKeterクラスの能力を実証し、間接的にいくつかのSCPと財団職員を殺害し、サイト17の大部分を破壊した。
提案: SCP-239には適切な時期が来るまで薬物による昏睡状態を継続させる。監視にはエリカ・バルダーソン博士が充てられる。
優先度: ベータ

第102項: 幾人かの財団職員は、自身の生命や健康、幸福を失う危険性があったにも関わらず、職務を超えて事態の対処に当たった。
提案: その創造性や勇気を讃えて、財団はブライト博士、ギアーズ博士、コンドラキ博士、管理者ケイン・パトス・クロウの表彰を行う。
優先度: イプシロン

第138項: Dr. A.クレフの事件中の行動は、直接的にSCPや財団職員の殺害、サイト17の破壊の原因となった。また、Dr.クレフは女性形のSCPに対して、いくつかの標準的でない接触を行っている。(具体的には、SCP-091-ARC、SCP-166、SCP-336)
提案: この事実と、事件中のDr.クレフの言動を鑑み、Dr. アルト・クレフをEuclidクラスの人型SCPとして分類し、サイト17にて勾留する。SCP番号と収容手順については後日検討を行う。
優先度: アルファ


添付資料

追加報告 239-B-77, ORIAと事件との関連性について
追加報告 239-B-192, Dr. A. クレフに対する事件後のインタビュー


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