インシデント370-A
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個人ログ: █████博士
日付: 2009年[データなし]

Richardのチームが昨日戻った。チームの生き残りが、というべきか。ほぼ全員が一種のミーム感染で壊滅していた。彼らはアーティファクト、鍵だか何かを遺跡から持ち帰ってきた。そのRichardの様子がおかしい。本当なら悲嘆に暮れていてしかるべきだろう。大勢のエージェントを失っておきながら、彼はただ微笑んでいた

同時に、SCP-███の研究は惜しくも中止になった。次回の総合テストは[無関係なデータとして消去]。

個人ログ: █████博士
日付: 2009年[データなし]

は! 私は正しかった。あの笑顔は何かの異常が関与していると知ってたんだ。

今日彼らはアーティファクトを外に持ち出した。それを目撃した連中の半分は目についた人間を手当たり次第に攻撃し始めて、そして鎮圧された。生存者は検疫に掛けられた。死亡者の遺体は焼却処分、生存者は今もまだ隔離中だ。アーティファクトは回収されてSCP-370に指定された。ちなみに、私は観測型のミーム汚染が大嫌いだ。見られもしない█████なものを一体どうやって研究すればいい?

個人ログ: █████博士
日付: 2009年[データなし]

███。観測型じゃない。もっと悪い。我々が過去に出くわしてきた中でおそらく最悪のミームだ。あれについて書かれたメモを読めば目で見るのと全く同じ影響を受ける――私が感染していないのはただの偶然だ。口頭で情報を伝えても結果は同じ。今や調査スタッフの3分の1以上が隔離中だ。(少なくともその人数を隔離しなければならなかった。その中の一部は忽然と姿を消した。)

もう頭がおかしくなりそうだ。昨日は慈悲の儀式を行い、いくらか気分が良くなった。[儀式の詳細は削除]。この状況でRichardに会うと本当に混乱する。彼はもう彼ではない――気紛れで陽気で躁病寸前、彼はすでに3度隔離を破ろうとした。複数の感染を引き起こしたあの絶叫の内容はおそらくSCP-370の詳しい外見についてだろう。███、どんな情報が感染を広げるのかさえ把握できていない。本日、私は自己の判断で内容を閲覧することなく大量の文書を破棄し、そして隔離に抗議した者たちを処分した。C██████博士も隔離した。彼は私がパラノイアに陥っていると言った。

個人ログ: █████博士
日付: 2009年[データなし]

やっと消失した職員の謎が解けた。感染者の一部は自殺した後、眩しい閃光を放って自身の姿を消す。私はその光をほんの僅かに視界へ捉えてしまったかもしれない。汚染されてしまったのか――思考の片隅をあの鍵が漂っているのを感じられる。そうしようと思えば、頭の中でそれの姿形を見ることができるのだろう。ああ。

私は収容手順を執筆し始めた。あの███を永久に収容しておくために。それが私の精神を守ってくれる……あの鍵から。感染には3種類存在する――殺人を犯す種類、自殺する種類、幸福になる種類だ。自殺者と殺人者は意欲的に感染を蔓延させようとはしない。しかし、370に起因する死者は皆感染性の光を発生させるようだ。幸福な感染者は精神的な影響を受けていないように見える。だが、連中の持つ唯一の欲求はあらゆる手段を用いて感染を広げることだ。しかし、連中は賢い。影響を受けていない振りをする。表に出すのは幸福感だけだ。たとえ連中を拷問にかけたとして、奴らは苦痛を味わっても気に止めない――その程度で不幸にはさせられないのだ。

救いがある事実としては、C██████博士とクラスDを仲立ちにして会話ができたことだ。彼は███へ自分で行けと言ったが、彼に行かせた。

個人ログ: █████博士
日付: 2009年[データなし]

我々はこの事態に対する制御を失った。リチャードとチームはまだ収容されているが、しかし微笑み野郎どもが施設内を自由にぶらついている。私は拳銃を携帯し、幸せそうな人間を見かけるとどれも撃ち殺した。スタッフが皆どれだけやつれて悲愴な顔をしているかを思えば、誤検出などまずあり得ない。

私はすべての通信システムを破壊した。感染は必ずこの施設で押し留める。

私の内の感染が徐々に広がっているのを感じる。考えないための意識的な努力をし始めた……あれについて。ここに神はいない。神とは私だ。

個人ログ: █████博士
日付: 2009年[データなし]

神なんかいない。

隔離が破られた。今やC██████博士と私だけがこのサイトで唯一感染してない職員となったのかもしれない。彼は長期間隔離監房にいたから無事だったのだ。

知識が入り込んでくる。私は……見てしまった。[ミーム消去]は370の外見を知らない。だが、私は[ミーム消去]を知っている。

門など存在しない。私は私だけを崇拝する。

個人ログ: █████博士
日付: 2009年[データなし]

注記: 以後、文章がますます不安定になっていきます。いくつかの部分は判読が難しく、大きな部分が数カ所ミーム汚染のために削除されています。

サタンは私にとってただのシンボルだった。私自身の抑圧なき欲求のシンボル。自由の象徴。

私は意見を変えた。[ミーム消去]に誓った。ある禁じられた儀式を思い出し、執り行った。C██████博士を[編集済み]利用しなければならなかった。初めは気が咎めたが、しかし、すべては財団のためなのだ。

私は計画を練った。

全感染者が[ミーム消去]までに[ミーム消去]に私が[ミーム消去]へ接触するための開口部を作らせなければならない。鉛板で覆われた鍵の本体を私の実験装置からSCP-███と共に取り出した後は、どこかの財団の者が我々を発見するまで[ミーム消去]。

……

それから鍵を巨大な█████の鉄箱へと収めておくべきだろう。当然だが、念のため記す。

個人ログ: █████博士
日付: 2009年[データなし]

注記: 最後の項目は血液によって複雑かつ恐ろしい儀式の概要が記述されており、これに関して特筆すべき点は、儀式を行う者の血液を80%使用することです。この儀式の目的は不明です。すべての再現実験は被験者が儀式の手順を完了する前に失血死したために失敗しました。

[儀式の詳細は消去]

敵対者の名において私は門を封ずる。[ミーム消去]御身の王座へと戻られ給え。

[ミーム消去]

個人ログ: █████博士
日付: 2009年[データなし]

注記: 再び血液で記述されています。この血液は█████博士のものであることが確認されました。

私は何をしていた? 記憶が曖昧だ――ここ2、3日の私の精神に起きたことを考えれば不思議ではない。収容は成功したに違いない。私自身が370とこの本と共に密封されているのだから。それでいい。

儀式の影響は徐々に薄れ始めている。ひどく強い目眩、意識が薄らいでいくのを感じている。私は何を為したのだろう? 究極の身勝手か、あるいは究極の自己犠牲か? さもなければ取るに足らない意地悪の極みか?

君に謝罪しなければ、Richar。

[ログ終了]

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