インタビュー記録1372-1
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インタビュー記録1372-1
L███酋長は███████に居住する原住民内で選出された長老です。この島はゾーン-1372-アルファ内にある唯一の島です。全島民がSCP-1372の効果について気づいています。島民のほとんどはごく限られた英語を話す事のできるマレー・ポリネシア語族であり、少数の島民は他の島民にも理解できないほどの方言で話し、"共用語"を教わることに対してひどく抵抗します。L███酋長は英語での会話を試みると、財団職員に対して暴力的になりました;しかし、数週間の作業の後、R██████博士、財団の言語および人類学者、はL███酋長とのインタビューをできるほどに言語を解読しました。

R██████博士: 我々と会話の機会を与えて下さり有り難うございます、長老。

L███酋長: キミたちはこの土地を"封じ込め"たいと思っているんだな。"端"を。(L███はSCP-1372の方へ指し示す。)もしそうなのであれば、ワシはキミたちに知識を授ける必要があるだろう、この……キミたちはあれを何と呼んでいたかね?

R██████: 「異常区域」と。貴方は私達に対して抵抗しないのですか?

L███: ワシらは1隻の船にも苦労するような一般人で、キミらは国家ひとつの代表だ。本当ならアレをそのままにしておいてほしいところだが、抵抗して何になる? キミらが好き勝手やるなら、ワシの知識を得られない、それだけだ。

R██████: 分かりました。お願いします、あの異常についてご存知のことを教えてください。(メモ:両者が使用している用語は「未知の・魔法の 海・海原・地」といった言葉に近い。読みやすさのためにここでは単に「異常」として翻訳する)

L███: (一息ついて)島の人々は、キミたちに渡したあの日誌の一行の話をまだ覚えている。彼らの船長に起きたことを気の毒に思うよ。あの日誌からも確かめただろうが、ワシらの地図には西から先に何も示していない。それは何故かすでに知っておるな。(L███は再びSCP-1372の海へと向く。)ワシらは皆これを見ることができるのだよ、センセイ。だがそれでも、団結して船を出す若者どもは時々いる。キヤツらは地図の端の向こうに何があるのか見たいのだ。キミらも同じなのではないかな、センセイ?

R██████: 確かに好奇心もないではありません。しかし、我々は異常存在を、えっと……。

L███: (笑う)キミらは正しいよ。しかし、キミらは東から着陸しなかったね。端の越えた先のことは、ワシもキミと同じで何も知らんのだ。というより、キミたちが聞きたがっているようなことは知らん、というべきか。ワシが教えられるのは、何が戻ってくるのか、それで全てだ。

R██████: 貴方は異常な船と接触したのですか?

L███: それが端から戻ってきた船のことなら、その通りだ、数回ほど見たよ。ワシらはすぐに理解したよ、センセイ、ワシらの船とワシらの仲間に見えるソレはもはやワシらのものではないとな。キヤツらが何なのかワシが理解できるものではないが、端の先にあるものはこの地球にあるものではない。接触した人々がどうなるか……別の日にキミ自身の目で見ただろう。それも直接、そうだろう?(メモ:L███は事案1372-1について言及しており、3日前に発生しています。)彼らもキヤツらと同じようにされてしまうのだ。……感染船の一員にな(はっきりしない口調で)。

R██████: 感染症ですか? 詳しく説明していただけますか、長老? 我々は船内の人間を検査して、そして……(間をおいて)死体を切り開いたのですが、体内から病原体のようなものは見つかりませんでした。

L███: (遮って)おそらく、あれはワシやキミが理解しているような病気ではない、センセイ、だがそれでも病気なのだよ。

R██████: 分かりました、長老。その言葉の意味をすべて教えてくれますか。それは我々の知っているどの病気でもありません、つまり、貴方達部族が知っていて我々が知らないことに違いありません。

L███: ため息)それは医者が扱うような病気ではない。皮膚を痛みのある発疹が覆ったり、痛みで眠りを妨害するような病気なんかじゃない。ワシらはそれをイレクァー1と呼んでおる。それは、キミが知っているような、咳で伝染するものではないし、感染者の血に接触して伝染るものでもない。感染者の言葉によって、世界の端を超えてもたらされた知識によって、運ばれてくるのだ。だから、医者の手に負えるものではない。まるでクルジン2のように。クルジンとは広き島々の水兵がもたらした病で、若者たちに「そこには1人であり3人である、雲の中に住まう魂以外は存在しない」などと言わせる奇病。分かるかな?

R██████: おそらくは、長老。しかし、我々の言語には"病気"とは違うクルジンやイレクァーに当てはまる言葉があります。

L███: キミはワシが端の向こうについて知っているか尋ねたね。ワシらはそれを死者が住む場所、[編集済]の地だと呼んでいる。もっとも、これは広き島々の人間を納得させる答えではないだろうがね。だがそれでも、[編集済]の地について、キミたちが知っている以上のことはわからないのだよ。(間をおいて)キミはあの時、ワシが怒っていることに気付いたようだね。キミの……助手が、広き島々の言葉で話していることに対して。ワシはあの言葉が許せないのだ。

R██████: なぜでしょうか? 部族に加わる船員たちと話しやすくなるはずですが。

L███: もしもワシが、水夫たちや多くの島民たちと同じく、広き島々の言葉を知ってしまったなら、端を超えて戻ってきた者共の言葉も理解できてしまう。理解できてしまったなら、キミが3日前に戻ってきた船に送ったあの人間のように、ワシもなってしまうのだよ。分かるか?

R██████: ……一見、信じがたいですが、長老。

L███: キミに話したとおりだよ、センセイ。世界の果ての向こうから帰ってきた人間の言葉は[編集済]からのメッセージなのだ。キヤツらは海を渡ってきた者達を永遠に褒め讃え、キミが知りたがっていることについて話す。そしてキヤツらの言葉を理解できたものは同様に病気に罹る。だからこそワシらは死者の住む地について知らないのだ。キミたちが来る前の月に、広き島々の言葉を話す者共の船が端からやってきて、ワシらの仲間と、キヤツらとともに暮らしていた水夫たちは、その言葉を理解してしまった。彼らは皆、その船の一員に加わった。感染船を破壊するのは困難を極めたよ……。

R██████: 簡単に理解するだけでも、感染してしまうのですか? それが、貴方達が英語や共用語を習わない理由……。

L███: やっと理解できたかな? だからワシらはあれに対して火を行使する。キミたちが見つけた航海日誌にもそう書かれているだろう。端を保護することに関してワシがキミ達を信じるべきというのなら、キミはこのことを理解しなければならん。あれは伝染病だ。海に放してはならない。ワシらの仲間とキヤツらのときは簡素なロングボートだから簡単だった。全ての船が出てきた時でさえも、1つずつ、どうにか船を対処することはできた。しかし、今やキミたちは空を飛ぶ機械や、海の恐ろしいサメでさえ小さく見える船を持っている。そしてそれらがワシらの世界に解き放たれた時、キミたち財団が、感染船を封じ込めたり、保護したりできるなど、とうてい納得できんよ。

R██████: しかしそれが我々の為す事なのです、長老。

L███: 望む事」なのではないかね、センセイ。ワシはこの島をキミたちの保護に任せることにした。そして、キミたちに端の警備を託そう。しくじれば、感染船が来る。ワシらを裏切るんじゃないぞ。

(このインタビューの後、全島民をマーシャル諸島の無人の環礁へと移住させ、島でSCP-1372と彼らの生活に関する全ての記憶を除去した。文書-1372-1を除いて、すべての島とSCP-1372に関する文書はO5司令部により機密文書となった。4/1372以上のアクセス権のある研究員は文書を読む際には最低1人以上のO5からの許可を得る必要がある。)

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