北から届いた便り
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俺たちと一緒に寛がないかい?

ここはとても寒くて、俺たちは酷く心細いんだ。そう頻繁に人が訪ねてくるわけでもないから、お目にかかる機会が無い。人は好きだ。俺たちのところにおいでよ。君の事をもっとよく知りたいな。泊まっていく気は無いの?

俺たちの見た目が変だからって怖がらないでくれ。好きでこんな姿してるんじゃないさ。俺たちは文句を言える立場じゃなかった。この形に留まることしかできない。ほらね? 君に触ってるけど、悪いことなんか全く起こってない。だから俺たちに向かって叫ぶのをやめてくれ。

君を危険な場所に連れて行きやしないさ、約束だ。ただ新しい友達はみんなそこに連れて行くんだ。君を傷付けたりしない。そう大声で叫ぶのをやめてくれないかな、動揺するよ。今から持ち上げるからね、そう動き回るのをやめてくれ。そっちの方が簡単に済む。

どうしてまだ怖がっているんだい? 梢からの景色は綺麗だろう、頻繁に見られる人はそう多くないよ。星々が、月が見えるかい? 夜中のこのぐらいが美しい時間帯なんだ。俺たちはよく、物事をじっくり考える時に地面から眺める。熟考する時間はたっぷりある。

今から降ろすよ。ね? 痛くもなんともなかっただろ。信用してくれたようだね、またすぐにここを訪れる予定はあるのかな? 暫くの間、誰の姿も見ていなくてね。時々空いた時間には、梢に繋がる通り道を作る練習をしているんだよ。俺たちはとても… 孤独なんだ、いつだって… もう一度君に星を見させておくれ…

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