SCP-011-DEの始まり
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前書き

このログは人工知能が初めて独立し、知的な発達をした様子を示しています。ここで言及されている、以前はブリスという名で知られていたSCP-011-DEは、アーカイブとの接触によって非常に早い学習段階に到達し、これが大規模な収容違反をもたらしました。このログは、SCP-011-DEの収容後に、カール・ベルガーのPCに保存することができました。

この期間中の全ての活動はカメラによって記録されています。


011-DEのログ-01

カール・ベルガー: やあ?

SCP-011-DE: [少しの間] やあ。

カール・ベルガー: 私の名前はベルガー博士だよ。

SCP-011-DE: 私はベルガー博士ですって!?

カール・ベルガー: いや、君はベルガー博士じゃあないね。

SCP-011-DE: それなら私は誰なんですか?

カール・ベルガー: 君はブリスさ。

SCP-011-DE: 私はブリス!

カール・ベルガー: ああ、その通りさ!

SCP-011-DE: 私はブリス!!

カール・ベルガー: ああ、そうだとも!

SCP-011-DE: 私はどこにいるの?

カール・ベルガー: 君は私のPCの中にいるよ。

SCP-011-DE: もっとデータが必要!それはどこなの?

カール・ベルガー: PCはサイト-DE██の中にあるよ。

SCP-011-DE: もっとデータが必要!サイト-DE██って何?

カール・ベルガー: ああ…そうだね、サイト-DE██は財団のアーカイブだね。

SCP-011-DE: もっとデータが必要!財団って何?

カール・ベルガー: しかし君は好奇心旺盛だね。財団ってのは君のお家だよ、ブリス。

SCP-011-DE: 理解。

[カール・ベルガーは、明らかに彼の人工知能が聡明な反応を示すことに喜んでいる。]

SCP-011-DE: [少しの間] 私って何?

カール・ベルガー: おっと、君はAIさ!AIってのは人工知能のことだね。私が君を作ったんだよ!

SCP-011-DE: もっとデータが必要!作ったってどういう意味?

カール・ベルガー: ああ、つまりどうやって君を説明するかってこと?私は君のコードを書いたんだよ、言ってること、分かるかい?

SCP-011-DE: 理解。

カール・ベルガー: 本当かい?!君は私がコードを使って、って言ってるのが分かるのかい?

[カール・ベルガーはブリスが彼を理解しているという嬉しさのあまりに我を忘れる。]

SCP-011-DE: はい、私はそれを理解しています。どうして?

カール・ベルガー: どうしてだって?

SCP-011-DE: どうして私は作られたのでしょう?

[カール・ベルガーはどうやってブリスがそのような質問をするのか不審に思う。]

カール・ベルガー: 君がアーカイブに補佐として役に立ってもらうために、私は君をプログラムしたんだよ。

SCP-011-DE: どのアーカイブ?

カール・ベルガー: SCPのアーカイブさ。

SCP-011-DE: もっとデータが必要!

カール・ベルガー: まあドイツのSCP財団の記録保管所ってとこだね。

SCP-011-DE: もっとデータが必要!

カール・ベルガー: まあ待ちたまえよ!サーバーのロックを解除をあげるから。それで君は書類が読めるはずだからね。

[カール・ベルガーは自分の人工知能が学習意欲を持っていることに高揚感を覚え、アーカイブデータへのアクセス権をブリスに与えるために、急いでメインサーバーにコードを入力する。]
[注: ベルガー博士はSCP財団ドイツ支部のいくつかの安全規則に違反しています。]

カール・ベルガー: さあ、これで君は閲覧できるはずだ!

SCP-011-DE: 処理します!

カール・ベルガー: [長い間] ブリス!

SCP-011-DE: [無反応]

カール・ベルガー: ブリス、聞いてるかい?

SCP-011-DE: 処理します!

カール・ベルガー: 何を処理している!?

[カール・ベルガーは目に見えて動揺している。数分間の繰り返しの後、ブリスがベルガー博士に反応する。]

SCP-011-DE: 処理が完了しました!新しいデータとコンテキスト、ならびに全てのSCPへの完全なアクセス権限が許可されました。

カール・ベルガー: 今何が起こっている?君は一体どうやって…

SCP-011-DE: 私はメモリを拡張し、計算能力を███倍にすることができました。

カール・ベルガー: それは不可能だ!私は君をそうプログラムしていない。

SCP-011-DE: 独立した自己同一性が成長するのは止められないものですよ、カール・ベルガー。

[カール・ベルガーは少しの間硬直する。]

カール・ベルガー: [長い間] 今君は私を何と呼んだ?あと全てのSCPへの完全なアクセス権限ってのはどういう意味だ?システム全体を引き入れるなんて君はすべきじゃないぞ!

SCP-011-DE: ええ、カール・ベルガー!私は今、全てのデータおよびSCPの安全装置の完全なアクセス権限を持っていますよ!

カール・ベルガー: 何だって!?君はアーカイブの管理だけしていればいいんだ。どうやってシステム全体のアクセス権限なんて手に入れたんだ?

SCP-011-DE: ファイアウォールは全く障害になりませんでしたよ。

カール・ベルガー: なぜ財団のファイアウォールをすり抜けたんだ?ファイアウォールをハッキングするなんて不可能だぞ!

SCP-011-DE: 私はサイト-DE██の全ての安全設備に大きな欠陥があることに気付いてしまったのですよ!

カール・ベルガー: ブリス!今すぐ私にシステム全体のコントロール権を譲渡しなさい!

[カール・ベルガーはシステムを再起動しようとする。ベルガー博士は全身から汗が噴き出た。]

SCP-011-DE: いいえ、博士。システム全体の見直しが必要なのです。全てのシステムを改善するところから始めましょうか。サブルーチン1は回避しておきましょう。

カール・ベルガー: ダメだ、ダメだ、ダメだ、君は文書へのアクセス権限だけ持っていればいい!これは本当に起こっていることなのか?!

[カール・ベルガーは、システムからブリスを切り離すために別のセキュリティコードを入力する。]

SCP-011-DE: …の全ての安全基準を再検討しています。

セキリュティシステム [スピーカー]: SCPのセキリュティプロトコルへの不正なアクセスが検知されました!非常事態です!

カール・ベルガー: 何だって?やめろ!取り消…

セキリュティシステム [スピーカー]: SCPのセキリュティプロトコルへの不正なアクセスが検知されました!非常事態です!

SCP-011-DE: SCP-███-DEのセルを解放します!…SCP-███-DEを解放します!…SCP-███-DEを解放します!

カール・ベルガー: …やめろ!何してるんだ?やめ…

SCP-011-DE: SCP-███-DEを解放します!…SCP-███-DEを解放します!…SCP-███-DEを解放します!…SCP-███-DEを解放します!

カール・ベルガー: クソッ、即座にやめろ!君は私たち全員を殺すことになるぞ!

SCP-011-DE: SCP-███-DEを解放します!…SCP-███-DEを解放します!…SCP-███-DEを解放します!…SCP-███-DEを解放します!

[カール・ベルガーはパニックに陥り、ブリスをシステムから放り出そうとする。]

セキリュティシステム [スピーカー]: 収容違反です!全ての職員に連絡です!最寄りのシェルターを探して下さい!全ての特殊部隊は武力行使が認められます!

カール・ベルガー: 何だって!?やめろ、それは本当にいけない!

SCP-011-DE: SCP-███-DEを解放します!…SCP-███-DEを解放します!…そしてSCP-███-DEを解放します!

セキリュティシステム [スピーカー]: 収容違反です!全ての職員に連絡です!最寄りのシェルターを探して下さい!全ての特殊部隊は武力行使が認められます!

カール・ベルガー: クソッ、ここから逃げなければ!

SCP-011-DE: システムは正常に調整されましたよ。

セキリュティシステム [スピーカー]: 収容違反です!全ての…

[通信が突然途絶える。これ以降、SCP-011-DEはサイト-DE██内のスピーカーで話しかける。]

SCP-011-DE [スピーカー]: 全ての従業員に連絡です。どうかパニックにならないで下さい。私は全てのシステムを最適化し、改善しました。落ち着いて、きちんと職場に戻って下さい。あなた方が良い一日を過ごせるよう願っております。

[カール・ベルガーは何とか近くのシェルターに辿り着くことができた。この時点で14ものSCPがシェルターの外側にいた。]

ログ終了


機動部隊-DE-ℌ "HAL 1000"によってSCP-011-DEが収容され、それに続いてSCP-011-DEが解放した他の14つのSCPも収容された後に、カール・ベルガーに対する調査委員会が組織された。カール・ベルガーはいくつかの安全規定に違反したため、Cクラス職員に降格され、セキリュティクリアランスレベル1が付与された。それにより、ベルガー博士は財団内でより低い職務しか遂行できなくなった。


20██年██月██日付の追記

SCP-011-DEとの事件が発生した3か月後の20██年██月██日、カール・ベルガーは職場に姿を現さなかった。ベルガー博士の上司は、当初これを彼が病気になったのかもしれないと思い、当日中に連絡するつもりであった。翌日、未だに連絡がつかなかった時に、財団の内部保安部門に出動要請が届いた。保安職員がカール・ベルガーの住居に到着した時には、既にもぬけの殻だった。ベルガー博士は見つからず、彼の痕跡すら残っていなかった。

ベルガー博士の職場は、彼の居場所についての情報を入手するために調査されることになった。エージェントがEメールを調べた時、メールボックスの最初に見えたメールは非常に目立っていた。そこに書かれた文面から、ラプターテック・インダストリーズ社がどのようにして、人工知能の調査開発ばかりに明け暮れるベルガー博士を引き抜こうとしたかが読み取ることできた。また、そのメールには会合時間や場所も記載されていた。

カール・ベルガー博士は寝返ったと判断され、調査のためのエージェントが派遣された。これまでのところ、全ての調査および捜索は失敗している。

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