オルメイヤー計画の記憶
評価: +48+x
オルメイヤー計画書は中央サーバー"十束"の表象領域に内包されたO5-A1の映像記憶に保存されています。
計画書には強度A++の暗号化処理が施されています。復号にはF5層の表象が必要です。


[O5-A1-F1:OME001の復号中]

継続
オルメイヤー計画
RBPA01002.jpg
予備サーバー外観
表象サーバー"草薙"仕様
質量 5kg 全高 650mm
稼動出力 250W 本体現実強度 2Hm
収容人数
F1層 6089籍 F2層 5800籍 F3層 2200籍
F4層 671籍 F5層 549籍

F5層を含む表象領域の予備サーバー設置に関する計画です。

F5層は内包した人数に比例し、サーバーのヒューム値を上昇させる問題が発覚しています。RAISAの決定により、表象領域はSRA遮断フィルムによって被覆され、通常の現実強度を保ちます。報告された問題点から、予備サーバーは惑星重力圏外に設置することが決定されました。日本天体開発公社(YEGA)の協力を得ることになり、カササギ計画内で建造された探査機062-Aよって、予備サーバー"草薙"が小惑星AL120へ運搬されます。

計画スケジュール:
00/06/01: 探査機062-Aの建造開始。
予備サーバー"草薙"の搭載。
03/05/09: 探査機062-Aを惑星周回軌道へ投入。
03/05/09: Mu-TORI再点火、AL120への遷移軌道へ移行。
10/01/02: AL120の重力圏に到達。
AL120の周回軌道へ移行。
10/01/04: AL120表層にターゲットマーカー発射。
10/01/10: AL120の表面に着陸。
サンプラー起動。試料採取。
予備サーバー"草薙"の設置。
10/01/10: AL120離陸。再び周回軌道へ移行。
10/01/11: 帰還軌道へ移行。
16/09/03: 大気圏再突入。
採取カプセル分離。任務終了。

事案報告-001: 2003/11/16 恒星フレアによる探査機062-Aの機体損傷。表象漏洩の可能性が発生しました。交信途絶により機体は喪失し、カササギ計画および、オルメイヤー計画は中断されました。


J102E3reentryf2077.jpg
人工惑星(J102E3)による再突入シナリオ実行時の画像。

事案報告-002: 2008/11/20 探査機062-Aが小惑星AL120に到達したことが判明しました。AL120の軌道と、探査機062-Aの通信に異常な関係性が認められ、AL120表層に現実改変の兆候が見られました。異常現象はSCP-1000-JPに指定されました。

SP062AoffimageA001.jpg
探査機062-Aから最初に受信した画像。"草薙"による現実改変の境界線が観察できる。

探査機062-Aと予備サーバー"草薙"の物理的回収計画、ノストロモ計画が立案されました。当計画と同時に遂行されます。

事案報告-003: AL120表層に予備サーバー"草薙"の表象の漏洩が確認されました。AL120表層は過剰な正常空間が再現され、ノストロモ計画の作業員3名全て消失した模様。

ノストロモ計画の作業員が、予備サーバーを着陸船に接続したことにより、"草薙"との通信が可能になりました。オルメイヤー計画内では、着陸船ナーシサスは接続船と呼称されます。

S308P4006201.jpg
接続船ナーシサス。 探査機062-Aの通信帯域と干渉せずに"草薙"への接続が可能。

復旧作業: 予備サーバー"八尺瓊"に保存された表象を用い、"草薙"の表象を沈静化させます。

第1次接続。F4層までの表象3名を"草薙"へ投入しましたが、実時間10分(領域内時間2日)で知性反応が全て消失しました。表象投入時、AL120の軌道変化を確認しました。警戒レベルに変更はありません。

第2次接続。人員を厳選し、F4層までの表象5名を"草薙"へ投入。実時間35分(領域内時間7日)で知性反応が全て消失しました。前回と同様、表象投入時に、AL120の軌道変化を確認しました。

投入表象の証言により、"草薙"内部の表象は地球への帰還を目指していることが判明しました。通信時に惑星の位置を把握し、AL120の軌道を変化させているものと推測されます。

回収されたメッセージ: 第2次投入表象群。

送信ID: RBP-IDNo.B1090
AL120表層上と同様に、表象領域内にも日本列島中央部が再現されており、表象群も仮想的に再現されています。B310地点の山頂とB331地点に表象群の反応が見られます。B310地点の表象群への接近は時間を要します。

送信ID: RBP-IDNo.B0781
B331地点の表象群は、自然環境の再現を行っている財団職員の表象と判明しました。軌道の変化を行っている表象の由来は不明です。

送信ID: RBP-IDNo.A0037
1人多い。

第3次接続。人員を調整し、F4層までの表象3名を"草薙"へ投入。うち1名はノストロモ計画の作業員と同一の職員です。実時間30日(領域内時間24年)経過後も、1名の知性反応を確認しました。

回収されたメッセージ: 第3次投入表象群。

送信ID: RBP-IDNo.B4603

ようやく見つけました。山頂の表象群へ辿り着きました。

[画像の取得に失敗]

表象群は探査機062-Aの形態をとっており、内部の表象サーバーは剣の形状に偽装されていました。偽装された表象サーバー内部に表象は存在しておらず、B310側の表象群との接触は未だに成功していません。調査のため、表象サーバーを探査機062-Aから引き抜いたところ

内部の記憶領域には膨大な情報体が存在し、多数の知性反応が確認されました。最初の接続では確かに表象は存在しませんでした。参照不可の領域が存在することから、F5までの階層を保存しているものと見られ、高レベルクリアランス職員を内包した中枢領域の予備サーバーと思われます。名称を思い出すことはできません。

小型無人機の観測により、表象サーバーは再現された表象領域内の、中心に位置していることが判明しました。

内部に保存された職員の表象が、AL120表層の現実性に干渉し、現在のAL120の環境を生成しているとすれば、表象の遮断は生存可能領域の消失を意味します。当該物品をSRAパネルで SRAパネル? 収容することは危険を伴うため、現在は電源を確保した上で、接続船に収容している状態にあります。

AL120表層上の過剰な正常性が、表象の総意なのだとしたら、やはり財団は、異常性を帯びた職員を排除したかったということでしょうか。24年前、私を排除したように。

[画像が破損しています]

[画像が取得できません]

アッシュとジョーンズは、すでに正常な世界になってしまいました。いずれ私もこの領域に希釈されると思われます。私はいったいどうやってここに来たのか、もはや思い出すことはできません。アッシュとジョーンズとは一体誰のことなのでしょうか。

この星にも太陽が昇ってくることを発見しました。もう帰ることのできない向こう側にも。

[送信IDの取得に失敗]
わかってる。ここは私の生まれた星なのだから。

予備サーバー"草薙"の表象は、少なくともF4層まで何らかの汚染を受けており、"草薙"自体をSCP-1000-JPに指定することが決定されました。

現在、IDNo.B4603の知性反応は消失しておらず、財団職員の表象にも汚染源の表象にも希釈されていません。"草薙"内部の動向は、汚染源の表象にも干渉が可能であることを示唆しており、IDNo.B4603の表象によって"草薙"の表象が沈静化される可能性を示しています。AL120表層の異常な環境が解消される可能性があるため、オルメイヤー計画の継続が審議されています。

対話は続けられる。 -O5-A3

特に指定がない限り、このサイトのすべてのコンテンツはクリエイティブ・コモンズ 表示 - 継承3.0ライセンス の元で利用可能です。