SCP-049-ΩK

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財団記録情報セキュリティ管理室(RAISA)からの通達

以下の文書における当SCPオブジェクトの記述はΩKイベント群を受けて大幅に改訂されたものです。オリジナルの文書のコピーはこちらに保存されています。何か質問がある場合は現在のSCP-049の研究主任であるDr.エリヤ・イトキンまで連絡してください。

— エミリオ・レオナルド、RAISA文書キュレーション部門主任


SCP-049

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SCP-049

アイテム番号: SCP-049

オブジェクトクラス: Euclid

特別収容プロトコル: SCP-049は現在レベル2のクリアランスを付与されており、サイト-19の医療棟における事務職員兼外科顧問としての週に30時間までの勤務を許可されています。勤務中、SCP-049は常に最低1人の武装警備員によって監視されます。

サイト-19の医療棟にいない時は、SCP-049は研究セクター-02内の標準人型収容室に滞在します。現在は週に1度、認可を受けたレベル3の精神科医1人1による訪問がスケジュールされています。

説明: SCP-049は人型の実体で身長は約1.9mあり、中世のペスト医師(plague doctor)の外観を呈しています。SCP-049はその職業を示す厚手のローブとセラミックマスクを着用しているように見えますが、実際にはこれらの衣類は時間をかけてSCP-049の肉体から生成されているようであり2、その下にあるどのような外形とも現在ほとんど区別されることができていません。X線によればこれにもかかわらず、SCP-049がその外層の下に人型の骨格構造を有していることが示されています。

SCP-049は様々な言語を話す能力がありますが、英語または中世フランス語を好む傾向にあります3。SCP-049は通常財団職員に対して協力的ですが、概して無気力かつ無感動な状態にあります。

SCP-049はかつて直接皮膚接触することによって生命体の全ての生物学的機能を停止させる能力があり、そして自身が「悪疫 The Pestilence」と呼んでいるものの治療を追求しなければならないという強迫観念に取り憑かれていました。これらの特性はΩKの開始以来発現が観察されていません。

補遺049.2020.1: 事件報告N321357Y3V

2020年9月12日、SCP-049が躁状態に陥って自身の収容室のドアを激しく叩き始め、Dr.イトキンとの会話を要求しました。面会の手配の完了を待っている間に、SCP-049は続けて自身の机を破壊し自身のベッドのフレームを損傷しました。

日付: 2020/09/12

質問者: Dr.エリヤ・イトキン

回答者: SCP-049

[記録開始]

イトキン: [部屋に入り、マイクに近付きながら] 049、一体どうしたっていうんだ?

SCP-049: ドクター・イトキン、先ほど感情を爆発させた事は詫びる。私は……感情に圧倒されてしまったんだ。

イトキン: 何があった? 何があったのかを知らない事には我々は最上の助けを考え出す事はできないぞ、SCP-049。

SCP-049: 私の治療の事だ。私はもう己の治療に必要な部品を利用する事ができなくなってしまった。

イトキン: 君が最後に物資の補充と死体を受け取ったのは2、3日前じゃないか。何が無くなったっていうんだ? それになぜ君は癇癪を起こそうなんて事を思い立ったんだ?

SCP-049: 違う、ドクター……貴方は理解していない。

イトキン: いやしている、だからこそ私は君に何があったのかを説明するように求めている。

SCP-049: お願いだ、私に実演をさせてくれ。

[SCP-049は立ち上がり、Dr.イトキンに接近する。]

イトキン: SCP-049今すぐ座れ、これは命令だ。一体なぜ自分を抑える事ができないんだ?

[SCP-049はDr.イトキンに接近し続ける。]

イトキン: くそったれが。[Dr.イトキンは立ち上がり、SCP-049から離れる]

SCP-049: お願いだ、ドクター。私に実演をさせてくれ。

[Dr.イトキンはSCP-049の電気ショック首輪を作動させる。SCP-049はよろめき痛そうな声を上げるが、Dr.イトキンには接近し続ける。]

イトキン: 警備員!

[SCP-049は自身の片腕を伸ばす。3人の警備員が部屋に入る。]

警備員1: そこで止まれ!

警備員2: 動くな!

SCP-049: たった一つの簡単な実演でいいんだ、そうさせてもらえるならば。

[SCP-049はDr.イトキンの右肩を掴む。Dr.イトキンは悲鳴を上げる。警備員3が銃弾2発をSCP-049の重心に撃ち込む。]

SCP-049: これでわかったか、ドクター?

[SCP-049は倒れて痛みに体を引き攣らせる。]

イトキン: [叫んで] 一体何なんだ? 何が起こった? 私は見た……奴の接触は本来なら……私は見た……何かがおかしい。君、サイト管理官への緊急回線にダイヤルしてくれ。君、未確認生物用病棟に電話をしてくれ。

警備員2: 了解しました。

警備員3: 了解しました。

[記録終了]

警備員セドリック・ガイルス(ID: 755632)はDr.イトキンがSCP-049に関与するのに先立って実体を拘束することを怠ったために処罰されました。特別収容プロトコルの訓練が重要視されました。

補遺049.2020.2

SCP-049は事件N321357Y3Vの最中に下腹部に2つの銃創を負いました。実体の異常な生態および全身麻酔の突然の不具合4により、銃弾を摘出してSCP-049を苦しめている傷口を閉じるための計画された手術は延期されました。2時間にわたる延期の後、SCP-049は自分自身の治療の許可を要求しました。要求は承認されました。

SCP-049は自身の所有する手術道具を用いて自分自身の手術を実施しているところが観察されました。

Dr.イトキンは最近発見されたΩK「死の終焉」シナリオについての簡単な説明を受け、そしてSCP-049が自身の手術を完了した24時間後SCP-049に話しかけるよう促されました。

日付: 2020/09/13

質問者: Dr.エリヤ・イトキン

回答者: SCP-049

序文: SCP-049は自身の回復用折り畳み式ベッドに拘束されていました。実体は拘束されることに対する抵抗をしようとはせず財団職員に対して協力的でした。相互作用を行っている間、2人の警備員がDr.イトキンとSCP-049の間に駐在していました。

[記録開始]

イトキン: やあ、049。気分はどうだ?

[SCP-049は沈黙している]

イトキン: 差し支えなければ私は昨日の事について君に話をしたい。

[SCP-049は沈黙している]

イトキン: それは肯定と受け取らせてもらうよ。さて、君はもう自分の「治療」に必要な材料を利用する事ができなくなったと言った。私が今知っている事から考えると、死がその一部であるというのが我々の考えだ、君が「悪疫」と主張しているものの治療でないならばな。それで正しいか?

[SCP-049はDr.イトキンの方に顔を向け自身の左腕を動かそうとするが、拘束具にぶつかり動きを止める。]

SCP-049: 違う、ドクター。この治療は貴方や貴方の組織が理解しているであろうものではない。貴方がたがいくら私、私の方法、悪疫、そして私の治療を理解していると主張しようとも、実際のところ私が何もかもを貴方がたに教えているにもかかわらず、貴方がたは決して心から耳を傾けようとしていないのだ。

イトキン: 我々は可能な限り君に協力をしているんだぞ、049。

SCP-049: 私に一つ難問を提起させてくれ。人は葡萄なしでワインを作る事はできるか?

イトキン: ええと、技術的にはできるな。

SCP-049: だがそれは真のワインではないだろう。

イトキン: うーむ、そうだな、きっと、だがそれが何か関係があるっていうのか?

SCP-049: あるのさ、ドクター・イトキン。私は最も重要な材料なくして己の治療を作る事はできないのだ、ちょうど人が葡萄なしで正しいワインを作る事ができないのと同じように。

イトキン: では君はオメガ-Kの事を認識したのか?

SCP-049: 起こった事態に対して貴方の組織が付けた名前は知らないが、その答えはイエスだと思う。私は何が発生したのか正確には知らない、だがそれはこの私を役に立たないもの、出来損ないにしてしまった。何よりも悪いのは、その責任の全てがこの私の肩にのしかかっているという事だ。

イトキン: 君は自分がこれの原因となったと言っているのか?

SCP-049: 私はもっと強気であるべきだったのだ。ずっと私は貴方や貴方の組織の好意を得ようとしていた。私は模範囚であろうとしていた、そして自分がそうできる限り貴方がたの命令に従っていた、全て悪疫を治療するという私の任務を危険に晒す事なしにだ。

[SCP-049は溜息をつく]

SCP-049: 悪疫が野放しのままこの世界を飲み込んでしまうのは最早時間の問題だ。それが私の救おうとした全てのものを侵してゆくのを私が観察しなければならないのはひとえに私自身の愚行によるものだ。深く詫びるよ、ドクター・イトキン。じき貴方も侵される事になる、ハムと同じように、他の全ての者たちと同じように、そして私は何もせずただ傍観する事を強いられるのだ。

イトキン: そうかI see。時間を割いてくれてありがとう、049。

SCP-049: いや違う、ドクター。今に貴方は真にものを見るsee事ができなくなるのだから。

[記録終了]

SCP-049は2週間の回復期間の後自身の収容室へと戻されました。

補遺049.2021.3

ΩKが発生した後の数ヶ月の間、SCP-049は鬱病の一般的な症状を示し、無気力になり、自身の道具を点検することに興味を示さなくなり、寡黙になり、そして「悪疫」について話すことを好まなくなっているのが観察されました。

サイト-19の精神医学部門との面会がスケジュールされました。SCP-049は複数の鬱病の症状を示しているところが気付かれたのち鬱病と診断されました。薬剤は実体の生態に未知の影響を及ぼす恐れがあるため一切処方されませんでした。その代わり、SCP-049はDr.アイザックとの認知行動療法プログラムを開始しました。

補遺049.2022.4

SCP-049の疾患は6ヶ月の期間の後再評価されましたが、著しい改善は何も記録されませんでした。Dr.アイザックの再評価はSCP-049の鬱病が悪化しており、SCP-049が最初にその鬱病を診断された時よりも無感動かつ無気力になっているという結論を下しました。

2022/08/12、以下の提案書をDr.アイザックが提出しました。

倫理委員会提案書

提案:
「SCP-049にサイト-19の医療棟の外科顧問として活動することを許可する。SCP-049は人間の生態に関する生得的な知識を有しており、そして自身の手術の技能をこれまでに幾度となく示してきている。SCP-049は自身が自身の治療の不履行と認識しているものを原因とする極度の実存的恐怖に苦しんでいる。SCP-049に医療棟での勤務を許可することによって、SCP-049は自身がもう一度治療を行っているように感じるであろうということ、そして自身の精神的健康状態に利益をもたらすかもしれないということを私は信じている。」

委員会投票要約:

賛成 反対 棄権
J・シメリアン G・ジェイド M・デ・ラ・クルス
K・イナダ
G・マキネン
C・カーター
S・ライト
E・スアレス

ステータス
受理

注記:
SCP-049は最低1人の武装警備員の直接監視の下サイト-19の医療棟に事務職員兼外科顧問として勤務することを許可されました。SCP-049の週当たりの勤務時間は30時間を超過してはなりません。SCP-049は自身の勤務時間の最中例外なくサイト-19の医療棟に滞在しなければならず、また患者との物理的接触は追って通知があるまで厳重に禁止されています。

補遺049.2022.5

SCP-049の配置転換はこれまでのところある程度まで実体の鬱病の症状を緩和させているように見えますが、しかしながら、実体は依然として手術の後患者が手術による合併症に苦しむのを見ても無気力の症状を示す傾向にあります。これは当アノマリーの精神的健康にとって良くも悪くもないものと判断されています。さらなる処置は不要であると考えられています。

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ページリビジョン: 83, 最終更新日時: 28 Oct 2024, 23:32 (5 days 前)

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