この文書にアクセスするにあたり、あなたはコルベニク計画のクリアランスを提示しています。もしあなたが認可されていないユーザーであるなら、速やかにこのウィンドウを閉じなければミーム殺害エージェントAssurbanipal-7が起動されます。
序文
これは新たに組織された機動部隊オメガ-16、「杯の騎士団」の全メンバーに宛てられたメッセージである。
まず初めに、おめでとう。君達はランダムに選ばれたのではない - 君達の徒手戦闘能力、判断能力、そしてスタミナはその他に比べて並外れている。コルベニクは非常に奇妙な場所だ。地球産の武器は使えない。全ての道具は現地で見つけるか、開発するか、もしくはその身そのものを道具とする必要があるだろう。君達がこのミッションに選ばれたのは、参加可能な者達の中で最も探索や戦闘に長けた肉体を有していたためだ。
しかし、存命の兵士にコルベニクを突き進み、マッピング出来るほど強力な者がいようといまいと、問題は残っている。我々科学者のうち一人がその地へ向かった - 後に彼女については説明しよう - のだが、財団がコルベニクについて出来る限り知っているというのは大事なことだ。残念なことに君達に開示することは出来ないが、とある理由からあの領域は財団、ひいては人類全員にとって非常に大事な所なのだ。
君達の中にSCP-2922を読んだことのあるものはいない。喜ばしいことだ。あのずっと昔からレベル5クリアランスが課されている文書を無理矢理読もうとしないことの重要性を強調する羽目にならないことを願っているよ。今我々がコルベニクと称している異次元領域について知るべきこと - これは要は財団の知りうること全てということになるが - は私が全て伝える。
コルベニクについて心に留めておくべき最も大切なことは、あそこは財団の敵の本拠地であるということだ。我々は彼女を捕まえる。連絡終了。
私が見張りとなる。勝とうと負けようと、我々は確保し、我々は収容し、そして我々は保護する。
- コルベニク計画主任、イザヤ・ハンダーソン博士
主目標: SCP-PC-05を伴い財団の作戦に対する活動を活発に行い、人類の安全のために重要な知識を秘匿する存在である、財団の裏切り者たるSCP-PC-001の所在を割り出し、確保する。
副目標: コルベニク及びその内容を探索し、それらに関する情報を収集する。
オペレーション・ギャラハッドに進捗が生じ次第、それは新たなエントリーとして追加されます。
エリアSCP-2922-C、コルベニク
アクセス
コルベニクへのアクセスは、まだまだ実験段階にある手順42-Humbabaにより行われます。この際、ヒト被験者は必ず医学的に誘発された昏睡状態におかれます。コルベニクからの脱出にはこの昏睡からの覚醒も含まれます。コルベニク内の機動部隊オメガ-16隊員と地球上のコルベニク計画に関わる職員間の連絡は、SCP-2922として知られる一方向のテレパシー的精神-通話インプラントにより行われます。
前置き
コルベニク内に既知の食料源および水源は存在しませんが、コルベニク内のヒト被験者は飢えと渇きを感じず、休息が不要なほどのエネルギーを有します。損傷した箇所もおおよそ自然治癒します。
エリアの概略
コルベニクは不明な広さの異次元領域です。コルベニク内の人間は、そこを来世の一種であると信じています。しかしそこはあらゆる点で42-humbabaを通じて一時的にアクセス可能な異次元領域に過ぎず、そこが来世の一種であるかどうかは重要ではありません。
重力、大気、温度は計測の結果全て地球のそれと似通っていました。空は黄緑色を呈しています。天候は基本的に変わらず、気温は通常やや低いです。太陽は存在しませんが、3つの月によりエリアには光が供給されています。昼夜のサイクルは存在しません。コルベニク内では二つの大きなエリアの存在のみが判明しています。
大砂漠
現在最も情報の把握の進んでいる、大量の砂により構成されたエリア。ヒト被験者がコルベニクにアクセスした際には、衣服や所持品なしで大砂漠のランダムな位置で目覚める。他の人型実体もおおよそ大砂漠内で発生し、その際には最近に死んだ記憶があると述べた。
ストライダーの谷
大砂漠の一辺はストライダーの谷として知られる山脈である。このエリアには砂漠内で可能な限り空の最も左にある月を追うとアクセスすることが出来る。この谷は危険な原生の霊長類の住処となっており、ストライダーという名である。谷の名はこれに因む。谷には流浪する人間の社会が形成されており、また「三面樹」、SCP-PC-06として知られる実体も存在する。
新たに発見されたエリア:
ボーガル山
ストライダーの谷中心部にそびえる山で、高さは30kmを超すと思われる。雲の層の上にあり未観測であるボーガル山の山頂には、SCP-PC-007の城があると言われている。ボーガル山はストライダーで溢れており、よく山を登っているところが見られる。
トック川
ストライダーの谷を貫流する、灰色のヘドロの流れる川。12番分隊はこの川沿いを進むことが推奨されていた。ヘドロはバイオマスにより成る。エージェントS12-4はこの川は巨大なアメーバの一種であると推測している。目下調査中。
大理石の館
トック川沿いを左にある月側に進んだ12番分隊により発見された。巨大な石製の立方体の構築物であり、各辺数キロで、常に乱痴気騒ぎを行っている快楽主義的社会に属する何千人もの人間が居住する。唯一の既知の入口は中央の細い階段のみである。このエリアは周辺地域に居住する人間に等しく賛美され、畏れられている。SCP-PC-008により統治されている。
キチン海
トック川の源。大砂漠またはストライダーの谷から右にある月を追うことにより発見された。測定不能な程の大量のバイオマスの集合であり、表面の層は薄いキチン質に覆われ、その下の深層には不明な器官と液状化した組織が存在する。表面層を徒歩で通行することは可能であるが、五人の人員がその試みの際表面層への加重によりそれが砕けた後再生したことで回収不可能となっている。全エージェントは、当エリアの通行が主目標達成に必須でない限りは、このエリアを避けることが推奨される。
ゲロゲロ洞窟
大砂漠から冷気纏いの野ウサギを追ったことにより発見された。現在のところ全長が不明な地中の洞窟であり、内部は平均3インチの雪により覆われている。気温は常に0℃である。SCP-PC-010の発する音にちなんで名付けられた。推定100体のSCP-PC-004が、SCP-PC-011により治められる単一の村に共に生息している。
オペレーション・ギャラハッドに進捗が生じ次第、それは新たなエントリーとして追加されます。
アイテム番号: SCP-PC-001
脅威レベル: 敵対的
所在地: 不明
説明: 人間、女性、アフリカ系アメリカ人であり、33歳。かつてはジャネット・スピーゲル博士として知られる財団の科学者だった。SCP-2922をインプラント済。コルベニクの最初の探索者だった。彼女の夫に関わる特別要求を拒否した際に裏切る。偽情報を流した後にコンタクトを切断。人類の安全のために重要なコルベニクに関する情報を不明瞭にしている。夫はSCP-PC-002。財団の指令を妨害するためSCP-PC-005と協力関係を結ぶ。
アイテム番号: SCP-PC-002
脅威レベル: 活動中
所在地: 不明なものの、SCP-PC-001とは別のエリアにいると思われる
説明: 人間、男性、スイス系のコーカソイドであり、37歳。かつてはハーマン・スピーゲルとして知られる一市民だった。SCP-PC-001を探し出そうとコルベニクにアクセスする。未だ不明な手段によりSCP-PC-005により補助を受けている。SCP-PC-001との交渉の際人質として用いることが推奨される。
アイテム番号: SCP-PC-003、「ストライダー」
脅威レベル: 敵対的
所在地: ストライダーの谷、場合により大砂漠
説明: 巨大な二足歩行の霊長目であり、ギャラハッド計画中に最も最近接触した実例は最低でも体長3キロメートルであると推測される。特に目立った目的なくコルベニクを彷徨うことが知られる。刺激されなければ温和である。しばしば人間を攻撃するが、それも「紳士的に」であり、まるでコルベニク全域で見られる治癒因子を観察しようとしているかのようである。武器や迎撃により刺激されると、ストライダーは物理的には攻撃しないものの、人間に様々な効果を及ぼす発声を行う。効果は以下を含む。
- 人間の肉体の石化
- 不明なエリアへのテレポート
- 治癒因子の無効化
そのため、可能であればストライダーは無視し、ストライダーによる攻撃は受動的に対応すること。場合により山のヒト対象をSCP-PC-007に食べさせるため収集する。
アイテム番号: SCP-PC-004
脅威レベル: 極小
所在地: 全域
説明: SCP-PC-004はコルベニク全域における他の全ての人間の総称である。対象が敵対的でなければ情報収集が行われる場合がある。コルベニクの全てに備わっている治癒因子を除けば、異常な性質はない。
SCP-PC-004実例の多くはストライダーの谷にある村や他の居留地に永住する。既知の衣服や建築物の素材にはストライダーの頭髪、石、泥、草を含む。
アイテム番号: SCP-PC-005、「不可侵たるもの」
脅威レベル: 危険
所在地: 不明なものの、SCP-PC-001と同じ場所にいると思われる
説明: SCP-PC-001の近辺で活動し、SCP-PC-002を補助する敵対的で現実改変能力を備えた実体。巨大な蜘蛛に似るが、姿形を変える能力については不明。8体の神格存在からなる評議会のうち7体目の構成員。この実体についてはほぼ知られていないが、過去に財団はSCP-████とSCP-████の次元間実験の際遭遇した経験があり、結果としてインシデント-29145-ブラボーにて機動部隊ニュー-7「下される鉄槌」の隊員52名が死亡した。至上の注意を以て接されたし。
アイテム番号: SCP-PC-006
脅威レベル: 中立的
所在地: ストライダーの谷
説明: ボーガル山付近の山の頂上に生息する植物性の生物。実体は3つのイヌの顔を持つ木に似る。「尋ねる誰も」の標となると自称する。生息する山の高度と位置のためアクセスは困難。地域民は3つのうち1つの顔のみが真実を述べると断言している。
アイテム番号: SCP-PC-007、「ボーガル山の魔女王」
脅威レベル: 敵対的
所在地: ボーガル山
説明: SCP-PC-003実体のうち最古のもの。ボーガル山頂上の城を離れることはない。人間を軽蔑し、気性が荒く、現実改変能力を有することが知られる。大砂漠またはストライダーの谷でSCP-PC-007について否定的に述べることは話者の肉体の石化に繋がる。
SCP-PC-003は食事を行うことが知られるコルベニク内の数少ない実体のうちの一体である。ストライダーはSCP-PC-007に食べさせるため道すがらのヒト対象を石のバスケットに収集することで知られていた。この目的のために捕まった場合、絶対に協力的な姿勢を見せ抵抗を考えないこと。 SCP-PC-007は既に機動部隊オメガ-16のエージェント二名を捕食している。SCP-PC-007の消化プロセスには二ヶ月を要し、エージェント両名は治癒し、排出された後職務に復帰している。このプロセスは両エージェントに深い精神的トラウマを遺した。これは受け入れるべきリスクであり、治癒不能である石化やその他ストライダーの呪いよりは好ましいと理解されている。
アイテム番号: SCP-PC-008、「象王」
脅威レベル: 活動中
所在地: 大理石の館
説明: 象の特徴を有する巨大な人型実体。大理石の館の主。積極的に館に人間を住まわせようとする。目的は不明であり、捕食のためである可能性がある。関連ログ- PC-S12。
アイテム番号: SCP-PC-009、「冷気纏いの野ウサギ」
脅威レベル: 活動中
所在地: 大砂漠、毎年1日間のみゲロゲロ洞窟
説明: ほぼ雪で構成される、ホッキョクウサギに似る非有機的実体。通常のホッキョクウサギの四倍ほどの大きさだが、当該種の典型的な習性を見せる。365日毎にゲロゲロ洞窟に移住し、24時間の経過後は速やかに退出する。
アイテム番号: SCP-PC-010、「冬吐きガエル」
脅威レベル: 敵対的
所在地: ゲロゲロ洞窟
説明: デフォルメされたカエルに似る機械構築物。錫製で、全高は1メートル。「口」からガス状物質を放ち、これはあらゆる物質を-20℃に凍らせることができる。物質を放出する際、激しく圧縮されたウシガエルの鳴き声のサウンドバイトを発生させる。生物や洞窟内部に活発に物質を放出するが、物理的接触により容易に撃退が可能。ゲロゲロ洞窟の気温の影響を受けていないように見受けられる。
アイテム番号: SCP-PC-011、「炎を運ぶもの」
脅威レベル: 活動中
所在地: ゲロゲロ洞窟
説明: 有袋類の哺乳動物であり、Macropodidae族のそれに似る。袋は不定量の火を内蔵しているようである。片方のまたは両方の前脚により前述の火を取り出し保持することが出来る。記録された最高速度は時速90km。出くわすあらゆる人間の近くで立ち止まり、炎を差し出す。
機動部隊オメガ-16のエージェントとコルベニクのオブジェクトとの接触は、起こり次第このタブに追加されます。
PC-S12-L1
S12-02: 管理官、応答を。エージェントを一人喪失した。
ハンダーソン博士: 誰をだ?
S12-02: S12-06だ。
ハンダーソン博士: トック川を探索していたことは把握している。川に呑み込まれたのか?
S12-02: いや。高貴な服を着た大勢の人間がまるで野生の動物みたいに彼女に群がって、暴れて叫んでる彼女を素手で引き裂きながら大理石の館に引きずり込んだ。
ハンダーソン博士: ならば彼女は捕まっているのであって喪失されてはいない。行って探せ。
S12-02: 管理官、こっちは今その大理石の館にいる。言い伝えを聞いたんだ。話によると、ここは—
ハンダーソン博士: 危険だと?コルベニクは何処だって危険だ、今更だろう。彼女を取り戻せ。すぐにだ。
(ハンダーソン博士が通信を切断する)
PC-S12-L2
S12-06: よおクソ野郎!
ハンダーソン博士: 06、状況は?まだ大理石の館内にいるのか?
S12-06: ええそうよ、その通り。ここマジですごいわ。
ハンダーソン博士: …催眠に掛かっているのか?
S12-06: どういう意味よ。
ハンダーソン博士: 君は明らかに強力なミームの影響下に—
S12-06: 私は酔っ払ってんの、バーカ。ここには宇宙一の酒が溢れる噴水があるわ。ホラ吹いてる訳じゃない。
ハンダーソン博士: 02からは君が大理石の館から来た人々にバラバラに引き裂かれたと聞いたが。どうしたってそう幸せになれる?
S12-06: 02もなりたきゃこうなれるわよ。最初は本当に怖かった。奴らは私の皮膚を切り裂いて帽子にしようとしてたわ。でもその時に周りの全員が同じ目に遭うのを見たの。常に拷問してる側とされてる側が入れ替わった。全員がお互いを殺したり食ったりヤったりしてて、それ自体が一つのデカいジョークになっててた。死ぬほど笑えるわ!超サイコーよね。
ハンダーソン博士: あー - 今いる場所から動くな、02が君を迎えに分隊を呼びに行っている。いいな?
S12-06: 象王がよろしくって。あとクソ喰らえだってよ。
(S12-06が通信を切断する)
PC-S04-L5
S04-07: 管理官、応答を。
ハンダーソン博士: いるぞ。ストライダーの谷は抜けたか?
S04-07: いや。ありがたいことに-09を連れ去ったストライダーは俺たちの残りには興味を失った。現在はトック川を少々調査中だ。浅い部分をいくらか見つけたから、沈泥とドロドロの灰色の液体を少し掘って追加の野生生物とか何か面白いオブジェクトがないか探している。-01はもっと深い部分のうち一箇所からシグナルを送ってきている。
ハンダーソン博士: なにか見つけたのかもな。
S04-07: 私もそう思う。怖がっているようにも見えた。ここにあるもので怖くないものなんてあるか?何かあったらまた連絡する。
ハンダーソン博士: それはいい。
(S04-07が通信を切断する)
PC-S04-L6
S04-07: …管理官。
ハンダーソン博士: 彼女はなにか見つけたのか?
S04-07: 妙齢の男性が沈泥に半分埋まっていた。まだ生きている。前後不覚だ。岸まで引きずっていった。体の内外ほぼ完全に灰色のヘドロ漬けだ。
ハンダーソン博士: 痛みを感じているか?
S04-07: ああ。叫ぼうとしている。言った通りスライムまみれだから、全部吐き出すまで声にはならんが。肌に触ると冷たい水風船みたいだ。
ハンダーソン博士: 彼はどれくらいの間水中に?
S04-07: 不明だが長期間だろうな。これからなにか彼にすべきことは?
ハンダーソン博士: スライムを体から叩き出して、何か有用な情報を持っているか調べろ。今までの苦痛で気が狂っていないならの話だが。
S04-07: 了解。可哀想な奴だ。
(S04-07が通信を切断する)
PC-S04-L7
S04-01: …クソっ。
ハンダーソン博士: 状況を、01。
S04-01: あー、いや、全く問題はないわ。少し動揺しただけ。
ハンダーソン博士: そうか。なにか得たかね?
S04-01: あー……まあね。あんたの言った通りだった、奴はあそこにしばらくくたばってたらしい。名前も覚えなけりゃ前自分が何だったのかも覚えてねえ、死んだことすら分かってないときた。正直喋り方を覚えてるだけで大したもんだと思うわよ。
ハンダーソン博士: それで?何か有用な情報は持っていたのか?
S04-01: あの下にはぐちゃぐちゃだけがあるわけじゃないらしいわよ、博士。言うには街があるとか。キチン海の底に、宝石と真珠貝と骨と人で出来てるのがね。生きてる体で出来てるのが岩をくりぬいて作られてて- 人間は一緒に何トンものドロドロで押し固められてる。まるで砂を押し固めて砂岩にするみたいに。そんでそこには全身歯で出来ててアンコウの叫び声をあげるやつが住んでるんだって。
ハンダーソン博士: ほう。
S04-01: まあそれもまだマシなやつだろうけどね。彼は漁夫王のことを繰り返し続けてる。半分死んだ状態で浮かんでて、唐突に頭上から襲いかかるまで待っている、全身歯と裂け目で出来た、膨れたやつらしい。喰われたら最後クソとしても出てこれないで、魂をゼリー化させて毛穴からドロドロにして吐き出す。あそこにいるのはクソ神様よ- 全部が奴に食いもんを運ぶよう動いてる。正直、この海全体が奴に食われる前は人だったって言われても驚かないわね。
ハンダーソン博士: 興味深い。
S04-01: で、見たら奴に引き込まれる。例えるなら自分の存在を忘れ去るようなものよ。凍りついて動けなくなる。それまで自分を形作っていたものが消え去って、この……陰鬱な恐怖に置き換えられるような感じ。否応無しに知らされる、自分はいなくなったと、もし自分を取り戻すチャンスがあったとしてもその機会は永久に逃してしまったと、「自分」だったものはみんな散り散りの記憶と腐った肉の塊に成り果てる運命なんだと。こいつが何に見えると思う、博士?
S04-01: もう一匹のクソウツボよ。
(ハンダーソン博士が通信を切断する)
PC-S07-L3
S07-02: 管理官……応答を……早く。
ハンダーソン博士: 02、何が起きた?
S07-02: 誓って言うが……カエル……奴らに襲われた。
ハンダーソン博士: SCP-PC-010のことかね?
S07-02: 恐らく……低体温症か何かで……動けない。
ハンダーソン博士: 分隊の残りを召集しろ、そうすれば助けてくれるだろう。
S07-02: おい……ありゃ一体なんだ?おいおい、俺に乗っかってきやがった!
ハンダーソン博士: 02、報告を!
S07-02: カンガルーみたいな……なんだってんだ?
S07-02への通信の試みは二分間実を結ばない。
ハンダーソン博士: 02、応答しろ!
S07-02: 外に出た。全く、他の分隊員にこのことを話さねえと。冗談だろ?炎のカンガルーとか。
(S07-02が通信を切断する)
PC-S07-L4
S07-02: もしもし、突然通信を切ってすまなかった。
ハンダーソン博士: 構わん、しっかり働いてくれるなら礼儀正しさはどうでもいいからな。何を見たのか正確に伝えてくれるかね?
S07-02: カンガルーだ、袋から炎を取り出して俺に差し出してきた。
ハンダーソン博士: うむ、SCP-PC-011の説明と合致するな。
S07-02: これだけじゃないんだ!あのカンガルー、あいつを俺は見上げた。奴の頭は燃え盛っていた。あの頭は文字通り炎だったんだよ、護られている感じはしたが。
ハンダーソン博士: 興味深いな。
S07-02: 断言するが、奴は俺に話しかけてもきやがった。
ハンダーソン博士: 話しかけてきた?
S07-02: 口は無かったが、本当に何か言ってたんだよ。「この炎は貴様を連れて帰ってくれるだろう」とかそんな感じだった。気がついたら立って洞窟の外に居た。
ハンダーソン博士: 奇妙だな。SCP-PC-011のことはもっとよく学ぶ必要があるようだ。
S07-02: 全くだ。
(S07-02が通信を切断する)
エらー COD CATASTR44214ASFASHNRNWPにて致め命的な例ガいが発生シましタ@@@@@@@@@@@@@@@@@@
...
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...
...JJJJ@@@@@@@@@@@
...
やあ、また会ったわね。
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嘘をもっと塗り重ねてきたのを見ていたわよ。
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手順42-Humbabaねえ、なんとも人殺しの良い言い換え方じゃない?
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私を探すために地獄にまで軍隊を送ってきて、彼らに嘘をついたの?
脱出手順は実在してるって伝えたわけ?
申し訳なくなってきちゃうわね。
...
...
...
何が迫ってるのかは忘れなさい。
...
何が消えてゆくのかを楽しみなさい。
...
ジャネット・スピーゲル博士が
サインオフしました。
...353331
...
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