SCP-004-FR
評価: 0+x
nuage.jpg

飛行機から撮影されたSCP-004-FR。

アイテム番号: SCP-004-FR

脅威レベル:

オブジェクトクラス: Safe

特別収容プロトコル: SCP-004-FRは現在、当初の体積の2/3に圧縮・削減した液体の状態で、容量10000Lの圧力水槽内に収容されています。水槽は収容サイト-004-FRに配置されており、毎月検査を行う必要があります。僅かな破損も報告しなければならず、破裂リスクの総合評価が作成されます。同サイトでは、常に前もって水槽および当SCPの移動に必要な機材を手配しているため、その危険度に応じて水槽の交換が行われます。

説明: SCP-004-FRは積雲に類似した外観の雲です。吸収スペクトルの調査は、この雲が通常通り、凝結した水分と大気中に浮かんでいる微粒子から成ることを示しています。雲の体積は常に15m3であり、これは大気環境との正常な交渉が行われていないことによるものです。必然的にこの雲は風向きに従っておらず、別方向への規則的な移動が可能であると思われます。さらにまたこの雲は、孤立した状態を維持する傾向があります。圧力および気温の自然変動は、その他の雲に対する時とは異なり、SCP-004-FRに対しては重大な影響を与えないものと見られています。

SCP-004-FRは不明確な期間のあいだ、地球の周りを移動していましたが、████-██-██に収容されるまで衛星画像によって一ヶ月間追跡が行われました。

SCP-004-FRを直接観察すると、被験者の内の幾人かに対して、催眠作用のある幻覚が不確定的に引き起こされます。観測者全員の内、影響を受けた被験者と受けていない被験者の間には、一切の相関関係が確立出来ませんでした。曝露者の0.33%がSCP-004-FRの影響を受けています。影響を被らなかった人物は、一生涯その状態を維持し、また最初の曝露時に影響されなかったならば二度と幻覚の被害に遭うことはないようです。このSCPの影響範囲は、その可視性と被験者の視界とに比例します。
幻覚は被験者ごとに様々に変化し、性質や激しさ、期間などの点で大きく変動することがあります。被害者らの観察を行った所、彼らは殆どの時間雲を見つめながら、無気力であるか放心しているような様子を見せました。催眠期間が長く持続し、かつ雲が遠ざかって行った場合、被害者は見失わないようにこの雲を追って歩き始めます。催眠中に視線が遮られると、被害者は深刻な身体的混乱および、殊に精神的な混乱をも経験します。この混乱は被験者が死ぬまで継続し、被験者は人生の全てを喪失したような感覚を覚えることとなります。
その発見に至るまで、SCP-004-FRは運転手の予期せぬ催眠による多くの事故の原因になった可能性が非常に高いとされています。

被験者の多くは根底から様変わりし、心的外傷後の精神錯乱に冒されたり、また使命感や自身の肉体からの遊離感を覚えることもあります。彼らの大部分は、自らが経験したことについての記憶を一切保持しないまま、現実世界との接点を不意に取り戻します。その後間もなく彼らは自身の生き方を変え、人格的な変節によって急に以前より打算的になったように映じます。幻覚の記憶を保持している人々はいずれも、彼らが人生において過去に行った選択や、これから行うべき選択が頭のなかに去来するようになります。これらの予言は、被験者がその検証実験を経ることがなかった場合に彼らが直面するであろう選択に関するものとなるため、その真実性を確認することは出来ません。よってSCP-004-FRの効果とされるものは、外部に起源を有するビジョンであるのか、あるいは被験者の想像が生んだ錯覚なのかを把握することは不可能です。
治療が行われた例は一件も見つかっていません。被害者の脳を対象とした研究によると、この影響は不可逆的なものであるということです。計上された全ての被害者が精神病院に収容されています。精神医学系の機関は、被害者らが語り得るようなことに殆ど注意を払わないために、報道のリスクを犯すことなく被害者らを処遇するに最適な場所となっています。
SCP-004-FRの効果は、おそらく[データ削除]を有する人物に対して引き起こされます。

SCP-004-FRはエージェント・██████ █████によって発見されました。雲に対して崇拝を捧げ、その後を列をなして歩く人々についての情報が流布しており、エージェントはトランシルヴァニアの███████████にて描写内容と一致する20名の人々を発見しました。雲は人工衛星によって位置を特定され、追跡が行われました。この雲の信者らは、実際にはSCP-004-FRの影響を受けていた指導者に従っていました。彼は神秘主義的な意図のもとに、信者らに対して道中、この雲が彼らを選び出した暁には、雲は彼らに「精神的な高みへの扉」を開くであろうと説いていました。

補遺: 収容から五ヶ月後、SCP-004-FRに関する報告に類似した事例が通報されました。したがってこの雲は単一の存在でない可能性があります。しかしながら███████教授は、その効果が現在も有効であるかを確かめるため、SCP-004-FRの収容解除に取り掛かるよう希望しています。教授の仮説は、このSCPの特異性は雲に由来するのではなく、[データ削除]だというものです。

特に指定がない限り、このサイトのすべてのコンテンツはクリエイティブ・コモンズ 表示 - 継承3.0ライセンス の元で利用可能です。