SCP-005-KO
評価: +2+x

アイテム番号: SCP-005-KO

オブジェクトクラス: Safe

特別収容プロトコル: SCP-005-KOはその性質上栄養価の高い土壌に植えられている必要があるため、森のような環境に偽装された財団内の収容エリアにて保管します。対象は実験や調理以外の理由では、特別な許可なしにドアを開いてはなりません。

説明: SCP-005-KOは、奥行きと幅と高さがそれぞれ10×10×3mのキノコ類の菌糸体です。対象の見た目は一般的なベニテングダケと同じ柄を持つ巨大なキノコで、窓が2つと木製のドアが1つ、そして煙突のついている住宅の形態をとります。木製のドアには「107」という表札がかかっており、このようなオブジェクトが他にも少なくとも6個かそれ以上存在していると推測されます。対象は地面に固定されておらず、これを利用して対象を移動させることが可能ですが、地面から2日以上離れていると対象は栄養不足に陥ります。

SCP-005-KOはSCP-███を追跡していた財団のエージェントによって、ヨーロッパの███の森の中で発見されました。対象の内部には[データ削除済]の冬虫夏草が入っており、これを不可解に思った財団によって収容されました。対象が発見された森の中から他の同様のオブジェクトは発見されていません。

対象の内部に生物が存在していないときは窓から内部を探ることは不可能です。しかしドアを開けた瞬間に、対象の内部は入ってこようとする生命体が最も安心感を覚えるような構造に変化し、一般的な住宅と同じように使えるようになります。奇妙なことに、対象の内部の家具や家電製品は一般的な家具と同じものであり、菌糸体の内部にどのようにしてこのような家具が出現するのかは明らかにできませんでした。対象のドアを開いた者とは関係なく、対象は中に入ると決めた生物に合わせて内装を再構築します。入ってくる生物が複数存在する場合には、誰もが満足できるように内装を再構築しました。対象の内部には、基本的には煙突と繋がった暖炉、食卓、椅子、ベッド、冷蔵庫が完備されており、入ってきた対象に応じてコンピュータ、携帯電話、浴室、TVなど他のものも出現します。内部に存在する全ての家電製品は、電力の供給を受けることが不可能な状態であっても正常に動作し、通信ができないはずのコンピュータや携帯電話も通常と同じように動作します。これにより、財団の調査で内部に入った職員との通信が可能となっていました。

どのような種類でも生物が対象の内部に侵入すると、SCP-005-KOは活性化します。活性化した状態では内部からドアを開けることができなくなり、外部からのみドアを開けることが可能になります。また、生物が内部に侵入した瞬間からSCP-005-KOは内部の空気中に胞子を散布し始めます。この胞子の効果により内部にいる生物は疲労が回復するような感覚を得て、対象の内部での生活に満足感を覚えるようになります。生物は対象の内部で全ての用を足すことができるようになっています。

生物が対象の内部で3日以上過ごすと、生物の「冬虫夏草化」が開始します。これまでに吸い込んだ胞子が身体中に根を張り、生物は徐々に体が重くなっていくように感じます。この状態で7日が過ぎると、生物は完全に「冬虫夏草」に変化します。冬虫夏草に変化した生物は驚くべきレベルの栄養価を含有しており、少しも身体へ有害な影響を及ぼさず、いくつかの病気を治癒する能力も持っています。冬虫夏草に変化した生物が回収され、ドアが閉じられるとすぐにSCP-005-KOは休眠状態に入り、2週間に渡って冬虫夏草が回収されなかった場合、オブジェクトは冬虫夏草を吸収してから休眠状態に入ります。

冬虫夏草に変化した生物に寄生しているキノコは、未だに発見されていない未知のキノコが大半を占めます。しかし、全てが毒を持っておらず、生命体に良い影響をもたらすことが確認されたため、財団はオブジェクトを利用して「豚冬虫夏草」や「牛冬虫夏草」を作り財団職員の食事に1ヶ月に1度の割合で提供することを許可しました。

補遺1: インタビュー記録

対象: D-2810

インタビュアー: M.K博士

付記: D-2810はSCP-005-KOの内部に侵入して生活しており、3日目に電話を用いて行われたインタビューである。

<記録開始>

D-2810: もしもし?博士ですか?

M.K博士: はいそうです。気分はいかがでしょうか?

D-2810: 非常に素晴らしいですよ!疲れを感じなくなった上に、美味しい食べ物が冷蔵庫の中に一杯で、ベッドは寝心地がとてもいいんです!本当に文句なしの素晴らしい家です!

M.K博士: そうですか……ところで体に異常は発生していませんか?

D-2810: 異常ですか……ええと……なんとなく、体が少し重くなったような感じがしますが……別に問題ありません。

M.K博士: そうですか。何かあったら連絡してください。

D-2810: 分かりました。

<記録終了>

結論: インタビューの約8時間後にD-2810は電話をかけてきて、体のあちこちが痛いと文句を言ったが、対象の内部から出ることを拒否した。その後、他に連絡が来ることはなかった。3日後、対象の窓からD-2810の行動が徐々に遅くなっていき倒れるという現象が観察された。観察から4日後、人間冬虫夏草の形で発見され、回収された。

補遺2: 実験記録005-KO

005-KOの対象に応じた内装の変化に関する実験です。

実験005-KO-1

被験者: D-2810
005-KOの内装変化: 基本の家具の他にコンピュータと電話、携帯ゲーム機が配置された。
結果: 10日後に被験者は完全に冬虫夏草化した。対象は解剖といくつかの実験に用いられ、残りは焼却された。

実験005-KO-2

被験者: D-1921、D-9812
005-KOの内装変化: 基本的な家具のベッドが1つ追加され、コンピュータ2台と携帯電話、プラズマTV1台、浴室が配置された。
結果: 被験者は、3日が経過する前にオブジェクトから引きずり出された。しばらくしてD-1921は、体の一部がキノコに変化したが、D-9812は少しの腹痛を訴えただけで後は完全に元通りだった。
コメント: 実験から1時間後、D-9812の胃の中でキノコがいくつか発見されたが、6時間後にはその痕跡が消えていたことから、5時間で消化され治癒したものと見られる。

実験005-KO-3

被験者: シベリアンハスキー種の犬1匹
005-KOの内装変化: 基本的な家具のうち、食卓はドッグフードのボウルに、ベッドはふかふかのクッションになり、冷蔵庫は自動給餌装置へと変化した。椅子はなくなり、それ以外にサッカーボール1つと犬用ガム3つが配置された。
結果: 10日目になる約6時間前の9日目の夜に、被験体は完全に冬虫夏草化した。
コメント: オブジェクトの内部で活発に走り回って空気を多く吸ったことで冬虫夏草化を促進したものと見られる。

実験005-KO-4

被験者: 一般的なイエブタ1匹と牡牛1頭
005-KOの内装変化: 基本的な家具のうち、食卓は飼い葉桶に、ベッドは藁に変化した。冷蔵庫は熟成保管装置に変化していた。加えて、小さな泥まみれのフェンスが一部配置された。特異な点として、床が牧草地に変化していた。
結果: 両方の被験体は、10日後に冬虫夏草化して回収された。
コメント: SCP-005-KOは必要に応じてフローリングも変更するものと考えられる。

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