SCP-010-KO
評価: +4+x

アイテム番号: SCP-010-KO

オブジェクトクラス: Keter(オブジェクトが発生する法則が完全に解明された場合は再分類される予定)

特別収容プロトコル: 民間人に対応する電話番号が発行されたり、関連情報が漏洩することを防ぐために、財団のフロント企業であるスプリント通信社(Sprint Communications Provider)の大韓民国支社では、電話番号と関連する全ての業務を処理するようにしてください。この仕事は現存するオブジェクトの管理だけでなく、新しいオブジェクトの収容も含まれており、常に新しいオブジェクトが出現する可能性を念頭に置いて、できるだけ多くのボイスフィッシングの事例を収集し分析しなければなりません。

該当する番号を発行された携帯電話は、録音デバイスを接続したまま収容室に置いて、常時Dクラス職員とセキュリティクリアランスレベル3以上の研究員が待機している必要があります。ボイスフィッシングの犯人側が異常性に気付くことに備えて電話に逆探知装置を常に装着しておき、ボイスフィッシングの電話がかかってくる度に機動特務部隊ε-3("ボイスフィッシング対策担当係")が発信者に対してクラスB記憶処理を施してください。

新しいオブジェクトの生成を防ぐために、オブジェクトに電話がかかってきた際にはDクラス職員が受け取ることを原則とします。Dクラス職員が不在の場合、セキュリティクリアランスレベルと財団内の評価が低い職員から順番に電話を受け取ることを原則とします。誰も受け取れない場合に備えて、機動特務部隊ε-3の無線に常時接続しておき、いつでも代わりに受けられるようにしてください。

電話番号が外部に漏洩した場合、単純な犯罪からXK-クラス世界滅亡シナリオまで、様々な問題が発生する可能性があるため、情報漏洩には特に注意する必要があります。

説明: SCP-010-KOは大韓民国の携帯電話の番号で、現在010-████-████、010-████-████、010-████-████の3つのオブジェクトが存在しています。該当する番号を発行された携帯電話(以下SCP-010-KO-1)は、普段は何の異常性もありませんが、ボイスフィッシングの電話を受けた場合はそのボイスフィッシングの内容が現実に反映されることになります。確認の結果、ボイスフィッシングをかける側は普通のボイスフィッシング詐欺集団であり、SIMカードや携帯電話の機体を変えても同じ現象が発生することが判明しました。このことより異常性は電話番号に付与されている効果であるものと見られています。

SCP-010-KOが発生する原因は未だに明らかにされていません。しかし、確かなこととして、SCP-010-KO-1にかかってきたボイスフィッシングの電話を受け取らなければ、任意の新しい電話番号がSCP-010-KOに変化するものと見られています。これは意図的に電話を無視するだけでなく、携帯電話の電源がオフになっていたり、電波の受信がうまく行われなかったりする場合などの受け取りが不可能である状況にも同様に適用されます。従って、新しいオブジェクトの発生を防ぐためにかかってきた電話は常に受け取ることを原則とします。ただし最近回収された携帯電話の場合は[編集済]前まで全く目に見える記録が残っていないことから、特別な理由もなくランダムに発生する可能性もあるということを念頭に置いて研究が行われています。

初めてオブジェクトの存在が知られたのは、201█/█/█に中国人ボイスフィッシング集団が京畿道広州市に居住していた5歳の子供を誘拐する事件を起こした後のことです。子供は拉致が行われる20分前まで明らかに近所の保育園で目撃されていましたが、親がボイスフィッシングの電話を受けた瞬間に子供は消え、子供はすぐに中国延辺朝鮮族自治州の放棄された倉庫で発見されました。ボイスフィッシングの犯人は拉致の事実を否定しました。以降財団による調査が行われ、オブジェクトの存在が明らかとなりました。関連した民間人にはクラスB記憶処理を施しており、後に大衆には偽りの都市伝説として知られるようにメディアの情報操作を行いました。

対象がボイスフィッシングの電話を通常の電話と区別するための法則は未だに明らかにされていません。しかし、概ね電話の詐欺を通して金銭的な利益を得ようとする場合であるほど異常性が発現する確率が上昇するものと見られています。

対象の現実改変能力は現実的には不可能なことに対しても影響を及ぼすことができると考えられています。従って、財団の存在を知っている要注意団体が電話をかけた場合、収容違反などの事件が起こる可能性があり、知性を持ったKeterクラスオブジェクトなどが使用する場合にはXK-クラス世界滅亡シナリオが発生する可能性を念頭に置かなければなりません。このことより、新たなオブジェクトの生成は必ず防がなければならず、現存するオブジェクトにも情報漏洩を防ぐために特別な注意が必要となります。

補遺010-KO-A: 実験記録

実験記録010-KO-A-a

被験者: D-0821

付記: 研究員2人とD-0821が収容室に待機していた状態で電話がかかってきた。当時D-0821は女の子を妊娠しており、それ以外の子供はいなかった。

<記録開始>

D-0821: もしもし?

相手: 君の娘を誘拐した。30分以内に1億ウォンを指定された口座に振り込まなければ君の娘の顔は2度と見ることは出来ないと思え。

D-0821: 何を言っているの?(受話器のマイク部分を覆って)これって何のこと?

相手: 急いだ方がいいぞ。

D-0821: (突如腹痛を訴える)

相手: いや待て何だこれは……(雑音)……うああっ!?

<記録終了>

結論: 通話終了後、超音波による映像確認を行った結果、胎児が消失したことが明らかになり、その後30分が経過する前に送金を行うことに成功した。すると胎児は正常な位置に戻っており、█ヶ月後には通常通り出生している。ボイスフィッシングの発信者についてはクラスB記憶処理が施され、現在の収容プロトコルが確立された。

実験記録010-KO-A-b

被験者: J・ワン研究員

付記: ██████████研究員とDクラス職員がしばらくの間席を外している時に電話がかかってきた。収容プロトコルに従い、収容室に唯一残っていたJ・ワン研究員が電話を受け取った。

<記録終了>

研究員: もしもし?

相手: こんにちは、███様!お客様は今回、当社の███旅行代理店で行われている無料の家族旅行券イベントで当選いたしました!

研究員: (慌てた声で)は……はい。それではどうすればいいでしょうか?

相手: まず租税の控除の手続きが必要となりますので、[編集済]の口座番号に[編集済]ウォンを振り込んでいただければ私どもの方ですぐ手続きをさせていただきます!

研究員: (しばらく沈黙)はい、分かりました。

<記録終了>

結論: 該当する口座に要求された金額を入金した結果、█日後に研究員の自宅に旅行券が発送された。研究員は追加の調査兼休暇を目的として旅行券を使用するように指示された。これにより、正の方向の現実改変が発生する事例も存在することが明らかになった。

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