SCP-021-JP
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SCP-021-JPの特性が現れた物

アイテム番号: SCP-021-JP

オブジェクトクラス: Euclid

特別収容プロトコル: SCP-021-JPはサイト8181の保管室に収容されています。SCP-021-JPへの接触および使用はレベル4以上の職員2名の許可を取ってください。SCP-021-JPの性質上、SCP-021-JPが装着された場合その特性が収束する前に装着者の脚部を切除する必要があります。実験によってDクラス職員に使用する際は外科手術の準備を行ってください。収容違反が発生した場合、収容施設から周囲30km圏内の一般向け施設に職員を配置し、24時間の監視を行ってください。

説明: SCP-021-JPは二つの要素によって構成されます。SCP-021-JPは左右どちらの足でも履ける両対応のスリッパ一足です。SCP-021-JPは外見上完全に同一のスリッパの一対ですが、二者の間には厳密に左右が決まっているようで、右足用をSCP-021-JP-R、左足用をSCP-021-JP-Lと指定します。装着者が左右の足に正しくSCP-021-JP-RおよびSCP-021-JP-Lを装着した場合はSCP-021-JPは異常な特性を見せませんが、それぞれを逆に装着した場合、装着者の足にSCP-021-JPが完全に固定された状態となった上で、SCP-021-JP-R/SCP-021-JP-Lはそれぞれ自らを正しい状態へ移行しようと時計・反時計周りのどちらかへ反転を開始します(反転の方向に規則性はなく、ランダムに決定されます)。これにより装着者の足首は可動域の限界を超えて旋回し、最終的には完全に180°折れ曲がった状態となります。左右の足が完全に反転した後、SCP-021-JPは自らの前方が装着者の前方と一致しないことに反応し、装着者の腰部関節を反転しにかかります。一連のプロセスにより装着者の腰および足首は完全に180°反転した状態となり、脚部機能はほぼ完全に破壊されます。多くの場合、事後早急な外科的措置をしなければ装着者は死に至ります。

SCP-021-JPが完全に正しい状態を獲得した時、SCP-021-JPは装着者から着脱することが可能となります。SCP-021-JPの特性は、装着者の抵抗または周囲の助力如何によらずほぼ2分~2分30秒で収束します。また固定されている間、SCP-021-JPはいかなる手段によっても装着者の足から着脱することは出来ず、装着中はSCP-021-JPは物理的な損傷を受け付けません。尚、SCP-021-JPの特性が現れた時点で、装着者の特性を受けている部分(足首または腰部関節)から下を切断すれば、SCP-021-JPの特性は効力を失うことが確認されています。SCP-021-JPは特性が収束し装着者から離脱した後、別のスリッパへとその特性が移動します。移動範囲は現在17kmまで確認されています。また特性が完全に収束する前に足首を切断するなどして装着者から離脱させた場合、特性の移動は起こらないようです。

SCP-021-JPは必ず一組で存在し、片足のみで履いても特性は現れません。またデザインの異なるスリッパを左右に履いても同様に効果を発揮しません。SCP-021-JPは特性が現れるまでは他のスリッパと同等の性質を持ち、通常の方法によって破壊も可能です。SCP-021-JPの特性が現れたスリッパを(装着者より離脱してから)破壊した時点で、SCP-021-JPはまた別のスリッパへ移動します。特性が移動する先のスリッパは一対が同一のデザイン(右足用左足用に分かれていない物)であれば、具体的なデザイン・材質に制限はなく、スリッパの先が空洞になっているタイプでも移動可能です。移動先の条件は「多くの人間が集まる施設内で使用されているスリッパ」であると見られ、施設内のスリッパなら使用場所・使用用途・来客用・スタッフ用を問わず特性が現れることが確認されています。逆に各家庭内で使用されているものに関して特性が発露したという報告は現在まで上がっていません。

補遺: SCP-021-JPは20██/██/██、██県██市の█████小学校にて、装着者が異常な損傷を受けている所を財団職員に発見され、その存在が発覚しました。発見当時、SCP-021-JPは装着者の足から離脱しており、また
装着者が履いたと思われるスリッパは既にその特性を失っていました。当時現場に居合わせた同施設職員および児童には記憶処理が施されました。その後、当該施設より約3.5km離れた市営公民館にて同様の現象が報告されたことで、周囲5km圏内のスリッパを扱う全施設に財団職員が配置されました。数週間後、3度目の事例が2度目の事例から11km離れた地点で発生した為、対象範囲が20kmに拡大されました。5度目の事例で財団職員によってSCP-021-JPは確保・収容される運びとなり、その際の移動距離は17kmでした。

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