SCP-022-KO
評価: 0+x
SCP-022-KO.JPG

実験022-KO-01の直前に撮影したSCP-022-KOの様子

アイテム番号: SCP-022-KO

オブジェクトクラス: Safe

特別収容プロトコル: 通常のSCP-022-KOは標準的な小型収容容器022-KO-aに入れて収容してください。知性体1と接触していない状態では、対象を収容するための追加のプロトコルは必要ありません。SCP-022-KOを利用した全ての種類の文書に関連する実験は禁止されており、その他の実験や研究目的のためにそのオブジェクトの収容の解除、搬出を行うためにはレベル3以上の職員2人の承認が必要です。

説明: SCP-022-KOは、異常性を示す長さが約8cmほどの小型のルーペです。レンズを除いた部品は真鍮で鋳造されており、持ち手の両端に小さな波状の模様が刻まれています。このオブジェクトの焦点距離は5cmです。

SCP-022-KOの異常性は、2種類発生します。その内容は以下の通りであり、これは知性体がSCP-022-KOを他の物体を観察する目的で使用しようとする場合にのみ発生します。

知性体がオブジェクトを使用して特定の物や生命体を観察しようとした場合、観察者が観察した内容が最も近くにある平面に文書化されて投影されます。文書の形式と文書が投影される方式はSCP-022-KOの使用状況によって異なり、オブジェクトは一般的に観察者の最も近くにある紙の上に文書を投影することを最も好んでいることが判明しています。しかし、半径2m以内に紙が存在しない場合、文書は壁、テーブル、床などに投影することもできます。あるいは、コンピュータや携帯電話の画面のような電子媒体に記録することも可能となっています。文書化されている内容のカテゴリは、観察者が識別可能な範囲内に制限され、観察者が調べなかった内容は記載されません。SCP-022-KOによって生成された文書は通常の方法で除去することができます。例えば紙やその他の平面に「書かれた」場合、一般的な水性インクのように水で消すことができ、電子媒体に記録された場合はその内容を編集したり削除したりすることで除去することが可能です。文書自体にはいかなる異常性も確認されませんでした。

一方で、知性体がこのオブジェクトを使用してレポート、出版物、書籍、碑文、映像媒体の字幕などの文字からなる文章を読む場合、その文章が描写したり説明しているもの、あるいはオブジェクトが観察者の半径10m以内に出現します。文章の内容に特定の場所や地名などの空間情報を含む場合、観察者はすぐにその区域に移動されます。存在していないものの内容を含む文章にSCP-022-KOを使用する場合、観察者は頭痛や呼吸困難などの症状を見せ、長時間に渡って分子単位の微粒子に分解されて散乱し、以降散乱した粒子の回収および復元は不可能となります。これは、SCP-022-KOが文章に記載された概念や物体を物理的に出現させられない場合に起こる副作用だと推測されます。これらの特性が明らかになった後、SCP-022-KOを記録媒体に使用する実験は全て禁止されました。

SCP-022-KOが物体や生命体を移動させる正確なメカニズムは解明されていません。

補遺: 実験記録022-KO
実験022-KO-03 - 20██/██/██

対象: エージェント・███の携帯電話
手順: エージェント・███の同意の下、D-78237に携帯電話を支給して、SCP-022-KOを使用してそれを観察させる。
結果: 実験室の壁全体に携帯電話の使用説明書1冊の分量の内の、3ページほどが欠落した文書が投影された。この文書には、エージェント・███の携帯電話と同じ機種の使用説明書の文の一部が含まれていることが確認された。不足している部分は、D-78237が熟知していない携帯電話の一部の機能や製造年月日などを含む部分であることが確認されている。

実験022-KO-14 - 20██/██/██

対象: ███社のチョコレートバーの包装紙
手順: 包装紙の中の内容物を別の容器に移し変え、███博士のオフィスに置いた状態でD-78237に空の包装紙を支給して、SCP-022-KOを使用して包装紙に書かれた商標名や成分表を読ませる。
結果: ███社の包装紙が除去されたチョコレートバーが1本、D-78237のポケットから発見された。D-78237は実験前に製品を購入したり、所持していなかったことが確認されており、███博士のオフィスに保管されていた製品も姿を消したことが確認された。███博士は、自分はその製品を食べていないと主張している。

実験022-KO-29 - 20██/██/██

対象: 高校倫理の教科書(███他9人による共著、████、20██)
手順: D-78237に該当の書籍を支給して、それを読ませる。
結果: 実験開始直後よりD-78237は深刻な頭痛や目の痛みを訴え始め、その後約20時間をかけて微粒子に分解されて消失した。現在までD-78237の行方は確認されていない。
分析: SCP-022-KOは、非実在的な対象の文章と実在している対象を区分して反応していると推測される。ただし、オブジェクトのこれらの区分の基準が不明瞭であるため、以降オブジェクトの実験で文章を使用することは不適切であると判断された。

実験022-KO-33 - 20██/██/██

対象: 黒い画用紙1枚
手順: D-84218に黒い画用紙を支給して、窓際でSCP-022-KOを使用して画用紙に火をつけるように指示。
結果: 正常に点火された。
分析: 観察以外の目的で使用する場合は、SCP-022-KOは一般的な拡大鏡と同じ機能を持ち、異常性は示さないことが確認された。

特に指定がない限り、このサイトのすべてのコンテンツはクリエイティブ・コモンズ 表示 - 継承3.0ライセンス の元で利用可能です。