SCP-035-JP
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アイテム番号: SCP-035-JP

オブジェクトクラス: Safe

特別収容プロトコル: 現在SCP-035-JPはサイト683の低脅威物品保管用ロッカーに保管されています。持ち出しの際は保管責任者の許可を得てください。SCP-035-JPを用いた実験は標準的な隔離設備の整ったチャンバーで行われます。実験により発生したオブジェクトは生物非生物を問わず厳重に検査し、注目すべき特性がない限りは適切な手順により終了されなければなりません。

説明: SCP-035-JPは一般的な娯楽用フラフープに見えます。側面に「フラワープ」とレタリングされており、目視検査ではその異常性が発見されることはありませんでした。
SCP-035-JPが通常のフラフープと違う点は、使用者の身体の一部又は全部を別の場所へ転移させる点であると考えられています。転移先の詳細は実験記録035-JPを参照してください。

SCP-035-JPを一般的なフラフープのように使用すると、SCP-035-JPより上部にある身体が様々な場所へ転移します。回転数や時間に制限はなく、SCP-035-JPを回転させている限り効果は持続しますが、ヒトの胴体以外でSCP-035-JPを回転させる方法ではその異常性は発揮されません。
SCP-035-JPの使用中に回転を止めた場合、転移中の身体はそのまま転移先に取り残されます。SCP-035-JPの位置を基準として使用者の身体は綺麗に両断され、使用者は多量の出血で死に至ると考えられています。

また、使用中のSCP-035-JPを停止させずに地面まで落下させる行為は使用者の全身を転移させる結果を招きます。被験者の高い死亡率や転移先からの各種汚染を防ぐため、SCP-035-JPの実験にはDクラスを用いてください。

補遺:
実験記録035-JP-1 - 日付███/██/██
対象: GPS付き小型CCDカメラを頭部に取り付けられた標準的な日本人男性 (以下D-9668と称する)
実施方法: 標準実験チャンバーにてD-9668にSCP-035-JPを使用させる。
結果: 約8畳半の純和風の小部屋にD-9668の上半身のみが転移。D-9668の周囲を成人男性の足が生えた1.5m程の秋刀魚が徘徊しており、D-9668はパニックに陥りSCP-035-JPを落下させる。D-9668は消失。GPS信号は検出されず。
分析: SCP-035-JPの性質から考えると、D-9668の全身が転移したのだろう。彼が魚嫌いでないことを祈るばかりだ。

実験記録035-JP-2 - 日付███/██/██
対象: 実験記録035-JP-1と同様の加工を行ったDクラス職員(以下D-4658と称する)
実施方法: 実験記録035-JP-1と同じ
結果: D-4658の上半身が水中に転移。水を肺に吸い込んだD-4658は回転中のSCP-035-JPを掴み胴体が両断された。GPS信号は検出されず。
又、D-4658の転移先から流出したと思われる海水からは未知の生命体が検出された。
分析: 転移先の法則性が掴めない。そもそもどこに転移しているんだ?

実験記録035-JP-3 - 日付███/██/██
対象: 実験記録035-JP-1と同様の加工を行ったDクラス職員。フラフープの元プロでこの実験には自ら志願した。(以下D-8556と称する)
実施方法: 実験記録035-JP-1と同じ
結果: D-8556の上半身がロンドンに類似した都市に転移。転移先では大規模な暴動が発生しているようで、筋肉が異常に発達した2m程の二足歩行のリスが破壊活動を行っているのが確認された。D-8556は上半身を捻ってSCP-035-JPを投げ飛ばし転移先からの脱出に成功した。前述の生物から投石や矢で攻撃されたものの命に別状は無し。現在はサイト683にて検疫と治療を受けている。
分析: D-8556を月毎の解雇リストから外すように人事部に申請した。彼は天職を見つけたようだな。

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