SCP-035-KO
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アイテム番号: SCP-035-KO

オブジェクトクラス: Euclid

特別収容プロトコル: SCP-035-KOは3×3×3mの大きさの部屋の中に置かれた聖櫃で保管します。聖櫃は動かすことができないよう床に固定しなければならず、聖櫃の扉は常に鍵で施錠されていなければなりません。SCP-035-KOの収容エージェントはカトリックの洗礼を受けた人物でなければならず、特に聖櫃の鍵はカトリックの司祭叙階を受けたセキュリティクリアランスレベル4以上の職員が保管する必要があります。もし収容エージェントが他の宗教に改宗するか、無宗教になった場合はすぐに同じ条件のエージェントと交代してください。事案記録035-KO-arcを受け、収容エージェントは自分たちが何を収容しているのかを知らない必要があります。

SCP-035-KOの不定期な活性化を防ぐために、オブジェクトの収容室がある層は、できれば非カトリックもしくは無宗教の人物が立ち入れないようにしてください。

SCP-035-KOの定期、不定期な活性化状態を非活性化状態に戻すのを容易にするために、オブジェクトが収容されているサイトに勤務する職員を大まかに「危険人物」、「該当人物」、「安全人物」と分類し、オブジェクトの定期的な活性化時に安全に避難できるようにしてください。危険人物は無宗教、あるいはアブラハム系以外の宗教を信じている人物を、該当人物はカトリック以外のアブラハム系の宗教を信じている人物を、安全人物はカトリック教徒として洗礼を受けた人物を指します。

オブジェクトの定期的な活性化が発生した場合には、10分以内に危険人物を2人ずつサイト外に避難させ、散らばらせてください。危険人物を避難させた後は、5分以内(定期的な活性化が始まってから15分以内)に、該当人物を同じ方法で避難させてください。このときの避難経路は状況によって変化させ、最大限SCP-035-KOの移動経路から遠く離れた道を選んでください。安全人物はサイトに残って3人以上ずつで集合しオブジェクトを誘導した後、1時間に渡ってオブジェクトを監視し非活性化するまで待たなければなりません。

もしオブジェクトの定期的な活性化を阻止できなかったり、不定期な活性化が発生した場合には、活性化が起こった場所の出入りを完全に封鎖し、危険人物と該当人物を10分以内にサイト外に避難させて散らばらせてください。安全人物はサイト内に集合し、オブジェクトが起こした効果が消失するまでオブジェクトを監視して、医療スタッフを待機させてください。この際、医療スタッフも安全人物と同じ条件を持つ人物でなければなりません。オブジェクトが起こした効果が消失したことが確実となったら、優先的に医療スタッフを事件が発生した場所に投入して生存者がいないかの確認をし、それ以外の非該当者はオブジェクトの定期的な活性化の際の手順と同じように行動してオブジェクトを非活性化状態に戻してください。

オブジェクトの収容違反と追加の被害を防ぐために、全ての実験は禁止されています。

説明: SCP-035-KOは、17世紀頃に作られたチボリウム1です。オブジェクトの見た目は、その時代に作られたチボリウムと比べても大きな差はありません。オブジェクトの本体にはラテン語で「異教徒に死を」、「イエス・キリストだけが唯一である」と書かれています。

オブジェクトは1ヶ月に1回、定期的な活性化が発生します。定期的な活性化が起こる日時は正確には決まっていませんが、発生頻度は第1日曜日が最も高くなっています。

不定期な活性化は、(1)危険人物1人以上がSCP-035-KOの半径2m以内に接近したとき、(2)3人以上の人物がSCP-035-KOの半径2m以内に接近したとき、(3)1人以上の人物がSCP-035-KOに触れたときのいずれかが満たされると発生します。

SCP-035-KOの活性化には、一連のステップが存在します。定期的な活性化では合計で3段階あり、順番にそれぞれ開始段階、儀式段階、派遣段階と命名しています。不定期な活性化には開始段階が存在せず、すぐ儀式段階に突入します。各段階の特徴に合わせて、定期的な活性化の阻止は開始段階と儀式段階の間で行われ、不定期な活性化を阻止する場合や定期的な活性化の阻止が失敗した場合には、派遣段階が終了した後に非活性化状態に誘導しなければなりません。各段階の特徴は以下の通りとなっています。

1. 開始段階

開始段階の代表的な特徴は、形状の生成と移動です。

開始段階が発生した場合、人型の形状(SCP-035-KO-1)が生成されます。SCP-035-KO-1はカトリック司祭服を着ている成人男性の姿をしています。しかし、SCP-035-KO-1の外観は人物によって異なっているように観察されます。SCP-035-KO-1はSCP-035-KOの近く(半径1m以内と推測)で生成され、オブジェクトが何に入っていようと何の抵抗もなくオブジェクトを取り出します。これを阻止しようとする全ての試みは失敗しており、むしろオブジェクトの活性化を促進しただけでした。

形状がSCP-035-KOを確保すると、3人以上の人間が集まっている所を探して移動を始め、その方向はランダムに決定されます。形状は3人以上の人間が集まっている所を発見すると、移動を停止します。このとき、人々の中に1人以上の危険人物や一定数(まだ正確な数値は判明していない)以上の該当人物がいる場合はSCP-035-KOは即座に儀式段階を開始します。もし危険人物や該当人物が存在しない場合には、オブジェクトは移動を停止したまま何の活動も見せることはありません。この時点ではまだ、人々が自分の意思で動くことが可能です。この状態から約40分後にオブジェクトは非活性化状態に戻るので、オブジェクトの収容は開始段階に行われるようにしなければなりません。

2. 儀式段階

儀式段階の代表的な特徴は、食人です。

SCP-035-KOは、条件に一致する数の危険人物や該当人物と遭遇すると即座に儀式段階に入ります。儀式段階では、形状がSCP-035-KOを持ったまま儀式を進めており、儀式が進むとその周辺(約3m)に集まっていた人物は、一斉に儀式に参加します。儀式に参加した人々は催眠にかかったかのように、SCP-035-KO-1が進行する儀式以外の物には意識を向けません。儀式に参加した人々をSCP-035-KOの影響から解放する方法はありません。儀式を行う人々を無理矢理影響範囲外に引っ張り出す試みが行われましたが、むしろ投入されたエージェントが儀式を行う人物になってしまいました。

儀式段階は、全体的にトリエント・ミサに似ています。特に儀式段階の前半はトリエント・ミサと同じように進行されます。儀式の後半では、SCP-035-KO-1が聖餐典礼であることを宣言すると、聖餐と儀式の意味について語った後に神の身体と血に変貌する純潔な人物を探し始めます。人々は何人かを前に引き出し、それは危険人物や該当人物が主に選択されます。形状は引き出された人々にいくつかの象徴的な行為をした後、SCP-035-KOを下に置きます。オブジェクトが地面に触れると、人々はその後引き出された人々を歯、爪などを活用して食べ始めます。このとき、影響を受けた安全人物は食人の儀式に参加せず、「異教徒に死を」、「イエス・キリストだけが唯一である」と叫び、その状況を楽しみます。被害者の生体信号が消失すると、安全人物を除いた人々は同じ方法でお互いを取って食べ始めます。儀式段階は、安全人物を除く全ての人々が死亡するか、瀕死になった際に終了します。

3. 派遣段階

派遣段階は、儀式段階が開始段階に変化する前に通過する過渡的なものです。

儀式段階が終了すると形状はSCP-035-KOを持って派遣2を宣言します。その次に形状は、SCP-035-KOを持って再び移動を開始します。SCP-035-KO-1が移動すると、儀式段階で生き残った安全人物はSCP-035-KOの後に従います。これらは移動する間、危険人物および該当人物を無差別に虐殺します。これらは武器があるならば武器を使用して、なければ急造したり殴打するなどして殺害します。

また、SCP-035-KOが非活性化しても影響を受けた安全人物は元の状態には戻らないので、すぐに射殺するようにしてください。

オブジェクトは、ペルーの大聖堂で発見されました。オブジェクトは大聖堂の倉庫で長い間使用されていませんでしたが、司祭が大聖堂の建設██周年を迎えたために、開拓当時に使用されていた物品を展示し、その中にSCP-035-KOも含まれていました。SCP-035-KOは大聖堂の内部の予備信者に反応し、不定期な活性化を引き起こしました。この大聖堂に居た予備信者██人が死亡し、███人のカトリック教徒がSCP-035-KOの影響を受けました。幸いSCP-035-KOはまもなく非活性化しましたが、影響を受けたカトリック教徒のために███人の追加の死傷者が出ました。影響を受けた人々は、無事終了されています。

SCP-035-KOの発見地と特性から、このオブジェクトは南アメリカ先住民の虐殺と密接な関係があるものと推測されます。財団はカトリック教会にこのオブジェクトとの関連性を問い合わせましたが、否定的な反応が返ってきています。

補遺1: 通信記録035-KO-1

SCP-035-KOについてカトリック教会に問い合わせをした際に、カトリック教会より送られてきた書簡です。
略述します。

親愛なるSCP財団の役員の皆様へ

…(中略)…しかし皆様方、私たちカトリック教会では、このような異常な物品を作成するように命じたことはありません。過去に、私たちカトリック教会が秘密裏にその異常な物品を作成するよう命じたとしても、それは今日の私たちの教義とは激しく反するものです。私たちカトリック教会は、過去の間違いと和解しようと努力しています。従って、該当する異常な物品を破壊することを切にお願い申し上げる次第でございます。…(後略)…

█████教区司教、████・████・████ 拝

補遺2: 通信記録035-KO-2

サイト管理官様、SCP-035-KOの活性化を防ぐ間にサイト内部の職員を避難させることは不可能です。オブジェクトが保管されているサイト-██の総職員数は███人であり、非カトリック教徒と無神論者が職員全体の70%を占めています。サイト管理官様もご存知のように、安全人物を除く全ての人々を避難させる時間があまりにも不足しています。SCP-035-KOの収容を容易にするために、サイトの職員を全てカトリック教徒に変えることを要請いたします。 - 担当博士███(セキュリティクリアランスレベル3)

却下します。███博士、サイト-██はかなり大きなサイトです。SCP-035-KOの収容も重要ですが、かといってサイト-██の職員を全てカトリック教徒に変えることは非効率的です。███人です。5人や10人ではなく、███人なのですよ。 - サイト管理官████(セキュリティクリアランスレベル4)

サイト管理官様が非活性化を誘導する際、█回の事故がありました。サイト-██の職員を全てカトリック教徒に変えることができないのであれば、SCP-035-KOの収容室をサイト-██から離れた場所に建造してください。これはオブジェクトの収容だけでなく、人々の安全にも関連する問題です! - 担当博士███(セキュリティクリアランスレベル3)

却下します。███博士、我々はSCP-035-KOの活性化時のシナリオを知っており、我々がいつ、どこで介入すべきかを知り尽くしています。たとえ█件の事故があろうとも、我々は█年もの間よく収容し続けてこれていると思いませんか?オブジェクトの収容とサイト職員の安全を両立できればそれに越したことはありませんが、現実的に考えてください、博士。 - サイト管理官████(セキュリティクリアランスレベル4)

補遺3: 事案記録035-KO-arc

監視カメラの記録
████/██/█ ███時██分: ある男性がSCP-035-KOを収容する階層に接近する。その後この男性はSCP-035-KOの収容室の鍵を管理していたカトリック司祭であるエージェント・L████・██であることが明らかになっている。
████/██/█ ███時██分: エージェント・L████・██はオブジェクトの収容階層で非番であったエージェント2人(2人ともセキュリティクリアランスレベル2の職員であり、カトリック教徒)と合流し、オブジェクトの収容室へ向かう。
████/██/█ ███時00分: エージェント・L████・██は自らのセキュリティカードによってSCP-035-KOの収容室の前まで到着しており、持っていた鞄から何らかの物品を取り出す(この後、この物品はプラスチック爆弾であることが明らかになった)。
████/██/█ ███時██分: エージェント・L████・██はついてきた2人のエージェントに何かを指示。3人は暫く会話を交わしており、すぐに2人のエージェントの内の1人がトランシーバーを持ってどこかに通信を行う(この通信は財団に発信していたことが明らかとなった)。
████/██/█ ███時██分: エージェント・L████・██はSCP-035-KOの収容室の扉に爆弾を取り付け、暫くして扉を爆破した。

以降の記録内容は埃とノイズが画面一杯に広がっているのみである。

幸いなことに、不定期な活性化は発生しなかった。オブジェクトの収容室を破壊した主犯であるエージェント・L████・██と彼の命令を受けた2人のセキュリティクリアランスレベル2エージェントは何の抵抗も行わず、財団職員に確保された。

インタビュー記録
はじめに: インタビューはエージェント・L████・██と彼の命令を受けた2人のセキュリティクリアランスレベル2エージェント全員に対して行ったが、エージェント・L████・██のインタビュー記録のみ掲載することとする。残り2人のエージェントの回答はエージェント・L████・██の回答と一致したためである。エージェント・L████・██のインタビュー記録の原本と2人のセキュリティクリアランスレベル2エージェントのインタビュー記録はSCP財団中枢資料室に保管されている。3人のエージェントをインタビューしたのはエージェント・K██・N█████(セキュリティクリアランスレベル3)である。

<記録開始>

エージェント・K██・N█████(以下エージェント・K): インタビューを開始します。このインタビューは録音されており、後にこの事案を整理する際やエージェント・L████・██と残り2名のエージェントの行動を罰する際に重要な資料として使用されます。

エージェント・L████・██(以下L): こういう事を言える立場にはありませんが、忠実に答えます。

エージェント・K: (咳払い)……エージェント・L、単刀直入に伺います。なぜあのようなことをしたのですか?つまり……一昨日の夜にSCP-035-KOの収容室を破壊したことに関する話です。

L: SCP-035-KOを破壊するためです。

エージェント・K: SCP-035-KOを破壊する……?詳細を教えてください。

L: オブジェクトを無力化するためにやりました。

エージェント・K: (咳払い)エージェント・L……だから、私が訊きたいのは……。

L: ああ、分かりました。私は……(1分程度の沈黙)私は、命令を受けていたのです。

エージェント・K: 誰からの命令なのですか?

L: カトリック教会からですよ、エージェント・K様。司教から私はSCP-035-KOを無力化するように命じられたのです。

エージェント・K: 拒否することはできなかったのですか?

L: 私は……財団のエージェントである前に司祭なのです。司祭の美徳の内の1つは順明であることです。

エージェント・K: SCP財団よりも司教の命令の方が重要だったということですね。(咳払い)次にエージェント・Lは、この映像記録を見ると、ここに示されているように……このエージェントに無線機でどこかに連絡を入れさせているようですが、この連絡は何ですか?

L: 私たちのサイトの他のエージェントに送信していました。

エージェント・K: では、このサイトにあなたのような(咳払い)裏切り者がまだ居る……つまりはそういうことでしょうか?

L: 違います。私は他のエージェントに私たちを捕らえに来いという連絡を送っただけです。

(2分間に渡る暫しの沈黙、エージェント・Kの咳払いの声が何度か聞こえる)

エージェント・K: その……えーと、つまりエージェント・L、あなたとあなたに従った2人のエージェントを……。

L: 司祭であると同時にSCP財団の仲間であるから選択したことです。虚飾と取られるかもしれませんが。

エージェント・K: 順明がどうとか言っていませんでしたか?

L: 司教は私に「SCP-035-KOを破壊せよ」と言ったのみであり、SCP財団の皆様に捕らえられるなとは言っておりませんでしたので。

エージェント・K: だから扉を素直に開けようとするのではなく爆破したのですか?ですから、(咳払い)SCP-035-KOの収容室はあなたのセキュリティカードで開けることができますよね?

L: ……いいえ。私のセキュリティカードではその扉を開くことはできません。

エージェント・K: はい?ああ、はい……(咳払い)それでは……最後にお伺いします。あなたと他の2人のエージェントは財団にとっての要注意団体と関連がある人物ですか?

L: 違います。しかし、私に命令を下した司教様はHIかもしれませんね。司教様がHIでなくとも、私に無力化の命令が下ったことを考えるに……HIにはすでにSCP-035-KOの情報が流れているようです。

<記録終了>

結論: 他2名のエージェントのインタビューはエージェント・L████・██の回答と一致した。インタビューの内容については、現場の証拠とほぼ一致した。

1. 数回の会議の末、エージェント・L████・██をDクラス職員として格下げし、残りの2人のエージェントにはクラスA記憶処理を施してSCP財団より除名した。
2. カトリック教会の「順明」を逆手に利用してHIがテロを行えるという可能性が存在するため、SCP-035-KOを収容するエージェントは全員自分が何を収容しているのかを知ってはならない。

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