SCP-045-JP
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アイテム番号: SCP-045-JP

オブジェクトクラス: Safe

特別収容プロトコル: SCP-045-JP-1はサイト8149の耐火金庫内で保管しています。SCP-045-JP-1の使用にはセキュリティクリアランスレベル3以上の職員の許可が必要です。機密情報保護のため、Dクラス人員を含むすべての職員に対するSCP-045-JP-1の使用を禁止します。同様の観点から、SCP-045-JP-2に対するアクセスのブロックと監視を実行してください。

説明: SCP-045-JP-1はプラスティック製のパーティグッズのカツラです。その外見はいわゆる「バーコードハゲ」と呼ばれる髪型を模したものです。SCP-045-JP-1は、███大学の学生がSNSに掲載した記事が話題となったことにより財団に発見されました。記事の内容は所属するサークルの飲み会でカツラを被り、冗談でバーコードリーダーを使用したところ個人情報が列挙されたサイトに繋がった、というものでした。███大学に財団が調査に向かった際、学生が所属するサークルのロッカーに未開封のSCP-045-JP-1を発見、その場で回収しました。SCP-045-JP-1の入手時期や購入場所について、サークルに所属する学生達は把握しておらず、記事を投稿した学生は███大学には在籍していませんでした。財団では引き続き、投稿者である学生の行方を調査しています。

SCP-045-JP-1を着用している人間の頭頂部をバーコードリーダーで読み取ると、端末は「http://192.███.██.█」というアドレスを取得します。このアドレスはSCP-045-JP-1をバーコードリーダーで読み取った時のみ機能します。今のところ、IPアドレスを直接入力したり、逆引きするといった試みは全て失敗しています。また、ネットワークとの接続が確立されていない端末ではアクセスすることができません。

上記アドレスが機能している状態でアクセスした場合、端末はウェブサイトを読み込みます(以下SCP-045-JP-2と表記)。SCP-045-JP-2には着用者の以下の情報がリストアップされています。

  • 氏名
  • 性別
  • 生年月日
  • 家族構成
  • 現住所
  • 経歴
  • 身体障害、持病などの健康状態と治療履歴

SCP-045-JP-2が表示する情報は、着用者が誕生してからSCP-045-JP-1を着用するまでの記録です。SCP-045-JP-2が表示する個人の経歴は、学校への入学・卒業といったものから財団の活動に至るまで、非常に多岐にわたります。いずれの項目も、着用者が把握していない、あるいは記憶喪失などによって覚えていない情報を明らかにすることがあります。これらの情報は、着用者がSCP-045-JP-1を外した後もリアルタイムで更新され続け、端末がネットワークに接続されていなくても発生します。また、ページをローカルに保存したり、画像をキャプチャした場合、それらのファイルも同様に更新されることが判明しています。ただし、別の端末へファイルを移動した場合、以後その内容が更新されることはありません。

追記: 200█/██/██、SCP-045-JP-2のページ下方に「みんなの診断結果を確認する」というリンクが出現しました。リンク先のページにはそれまでSCP-045-JP-1を着用した人物の名前がアルファベット順で並び、名前をクリックすると該当人物に関する情報を閲覧できます。リストアップされている人物はすべて財団に関与する人物であったことから、財団が回収するまでSCP-045-JP-1が未使用であったこと、SCP-045-JP-1が財団の情報収集を目的としている疑いが強いことの二点が考えられます。これを受けて特別収容プロトコルを強化、Dクラス人員含む全職員のSCP-045-JP-1の使用が禁止されました。

文書045-JP-01: █████博士による声明

御存じの通り、SCP-045-JP-1は取得した個人情報をSCP-045-JP-2上に保管しています。既に、財団からは██名分の情報が流出しています。中にはクリアランスレベル3相当の人物の情報も含まれており、
これらの情報を第三者が閲覧することが我々にとって不利益なのは間違いありません。我々はカツラの情報を得る一方で、カツラに情報を流していたのです。万が一これが要注意団体の手に渡ればどうなるでしょう?
誰かの情報を犠牲にするだけで、我々の情報が手に入るのです。彼らだけではありません、民間人の手に渡った場合もです。パーティグッズとしての特性上、SCP-045-JP-2を閲覧するのは一人で済むはずがありません。
我々は何としてでもSCP-045-JP-1を手元に置いておかねばなりませんし、SCP-045-JP-2を誰にも閲覧させないようにしなければなりません。

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