SCP-055-JP
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アイテム番号: SCP-055-JP

オブジェクトクラス: Euclid

特別収容プロトコル: SCP-055-JPは地球から離れた位置にある巨大な構造物であり、物理的収容方法はありません。そのため、対象に関する一般への情報規制による封じ込めを行っています。対象の状態は24時間の監視対象となっており、地上からの4基の高解像度天体望遠鏡による観測が行われています。書籍、論文、インターネット、報道機関や民間研究施設などのあらゆる部分においてSCP-055-JPに対する言及は削除の対象です。また、SCP-055-JPを発見したとされる人物にはBクラス記憶処置を施してください。実験にはO5-█による承認が必要となっています。

説明: SCP-055-JPは現在、地球中心点より約100000km~200000kmの範囲で周回運動を行っています。直径約4km、長さ26kmの円筒形で外観はタバコモザイクウイルス状です。内部は居住空間となっており、推定では数万人分程度の居住スペースが存在していると見られています。「房」の一つ一つに出入り可能な門が存在し、自動で開閉が行われます。財団による侵入の試行時にも自動的に開閉が行われており、デブリなどの異物と「訪問者」の区別をいかにしているかは不明です。一つ一つの「房」は独立した区画を形成しており、事故発生時のリスクヘッジの役割を持つものと考えられています。ひとつの房は高さ1.2km、直径は約2.5kmほどです。

外見からは損傷などは見られず、非常に堅固な構造をしていると思われますが、その機能はほとんどが停止している様です。内部は窒素85%二酸化炭素11%酸素3%その他1%となっておりこれは人間が生活するには不適切な状態です。また、気温はマイナス15℃ほどです。内部は明らかに円柱の中心に対して重力が働いている事を想定した構造をしていますが現在は無重力状態にあり、かつては重力を発生させる何らかの機構が存在していたと考えられます。円柱の中心方向を底面とした複数の階層からなる居住区画が存在しており、底面に近いほど一つの居住スペースが広く取られています。すべての建造物は内部に家具などの類は一切存在せず、すべて組成不明のコンクリート様のセメント塊で形成されており、白を基調としています。建造物はモダニズム建築の影響が見られ、装飾は少なく機能性と合理性に重点が置かれています。

構造物の他、植物などが植えられていたと思われるスペースなどがかなりの割合で存在していますが、実際に植物の痕跡は報告されていません。また、内部は完全に無菌状態で、生物は一切確認されていません。その構造組成を含め、あらゆる点で現代人類の科学力からは考えられない、未知のテクノロジーが使用されており、財団による研究が進められています。

対象の位置的な問題により調査コストが膨大かつ危険性の高いものであり、技術的問題もあり内部の調査はあまり進んでいません。また、本来機能していたと思われる姿勢制御装置と見られる構造物などはその機能を果たしておらず、将来的に地上に落下する可能性が存在します。推定されるSCP-055-JPの重量は2000万トン以上にも及ぶと見られ、落下時には相当の被害が予想されます。

SCP-055-JPに関すると思われる最も古い記述は1930年代に遡ります。当初は民間の研究者によって異質な軌道をとる彗星として発表が行われ、その後195█年に███政府による調査によって人工物である事が判明。その後、財団によってSCP認定が行われ、調査研究が引き継がれています。

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