SCP-056-JP
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アイテム番号: SCP-056-JP

オブジェクトクラス: Safe

特別収容プロトコル: SCP-056-JPはエリア-8142の8メートルx8メートルx8メートルの施錠された危険物質収容チャンバー内に収容してください。常に二名以上の武装した警備員を配置し、近辺のトイレの位置は必ず把握させるようにしてください。オブジェクトへの接近は危険であるため、実験または移送の際には専用に開発されたロボットを使用してください。

説明: SCP-056-JPは東京都██の廃棄物処理場に設置されていた天井の無い簡易トイレ内部に存在するメーカー不明の温水洗浄便座です。設置された経緯の記録は無く設置者、時期共に不明のままです。SCP-056-JPは電源及び水道管には接続されていないにも関わらず未知のエネルギー源によって動作します。操作パネルには洗浄機能の他、脱臭機能、音楽の再生、擬音機能、温風機能などがあり、水量は弱と強が指定できます。

SCP-056-JPは通常の陶器から出来ていますが、汚染や破壊に対して強い耐性を示します。泥や染色スプレーなどはすぐに剥離してしまい、プレス機を用いた圧力実験においては2000トン以上の圧力に対しても変形は見られませんでした。オブジェクトの周囲5メートル以内に進入した人物に対して副交感神経に影響を与え、強い便意を感じさせます。これは実際の生理的状態とは関係なく発生し、結果としてオブジェクトの利用を促します。オブジェクトから充分離れるとこの効果はなくなります。

SCP-056-JPは便座上に物体を配置し、操作パネルから洗浄ボタンを動作させると通常の洗浄便座ではありえない大量の水を高圧力で噴出します。噴出される水量及び噴出時間には一貫性が無く、便座に配置される物体に合わせて変化すると見られています。水量弱の設定では便座上の物体は噴出する水の勢いで大きく上空に飛ばされ、水量強の設定では便座上の物体は噴出する水の勢いにより多くの場合は破砕されます。

SCP-056-JPは200█年██月██日、発生した墜落死事故の調査中に警察により発見されました。調査中の警察官がSCP-056-JPに接近したため異常性が発現。警察官はトイレ内より射出され、直腸部の破裂と頚椎損傷により即死。その後、目撃者及び関係者に記憶処置が施された後、財団により確保が行われました。また、トイレ内には紙などは用意されていなかった模様です。

以下は各機能の実験記録です。

各機能 結果 備考
洗浄機能 別紙参照  
音楽機能 激しいロックミュージックがランダムに流れる。現在まで147曲目を確認。 80'Sのハードコアやスラッシュメタルが好きなようだ。
脱臭機能 便器内が1857℃に加熱。 こういった機能をもったトイレは存在するが普通便器は熱くしないしオーバーキルだ。
擬音機能 押す度に変化する笑い声。46パターン。 酷いけど10分間くらいは笑える。
排泄機能 排水音と共に便器内の物質が吸い込まれて消失。 これだけまともなのは罠としか思えない。
温風機能 風速約20メートルの温風が便器内より30秒間吹きつけた。  

実験記録056-3 - 日付200█/██/██

対象: SCP-056-JP
実施方法: 成人男性型のダミー人形を便座に配置し、水量弱に設定。
結果: ダミー人形は問題なく便座より約10メートル上空に射出されました。

実験記録056-7 - 日付200█/██/██

対象: SCP-056-JP
実施方法: 成人男性型のダミー人形を便座に配置し、水量強に設定。
結果:ダミー人形は問題なく二つに両断されました。

実験記録056-12 - 日付200█/██/██

対象: SCP-056-JP
実施方法: 重量1 tの一般車両を便座に設置。水量弱に設定。
結果: 車両は上空6メートルまで吹き飛ばされ、完全に破壊されました。

実験記録056-15 - 日付200█/██/██

対象: SCP-056-JP
実施方法: 重量15 tの大型車両を便座に設置。水量弱に設定。
結果: 大型車両は大きく湾曲しながら上空5メートルまで吹き飛ばされ、完全に破壊されました。
与える荷重と材質によって水の威力が変わるようだ。-██博士

実験記録056-17 - 日付200█/██/██

対象: SCP-056-JP
実施方法: 重量5 tのワイヤーを取り付けた金属塊を便座に載せ、コンクリートベースにアンカーで固定。水量弱に設定。
結果: 噴出開始より15秒後、ワイヤーが破壊され、金属塊は上空10メートルまで射出されました。

実験記録056-18 - 日付200█/██/██

対象: SCP-056-JP
実施方法: Dクラス人員をSCP-056-JPに接近させる。
結果: D-1874はSCP-056-JPに接近すると腹痛を訴え、SCP-056-JPを使用。用便後、 D-1874は水量を弱に設定。D-1874は問題なく便座より10メートル射出され重症を負いました。

実験記録056-23 - 日付200█/██/██

対象: SCP-056-JP
実施方法: SCP-056-JPを逆さまにして便座部に金属塊を設置。水量弱に設定。
結果: SCP-056-JPは正常に上空12メートルまで上昇後に落下。SCP-056-JPに損傷は見られない。

実験記録056-34 - 日付201█/██/██

対象: SCP-056-JP
実施方法: SCP-056-JPからの噴出を避けて便座型の錘を作成して配置。水量強に設定。
結果:SCP-056-JPは推定速度マッハ3の水流を放出。コンクリートや金属パイプなどの切断に成功しました。その後スイッチを切るまでの間、130時間に渡って放出を続けました。

実験記録056-40 - 日付201█/██/██

対象: SCP-056-JP
実施方法: ██博士作成のリモコン型の小型車両にSCP-056-JPを設置。性能試験を行う。
結果:距離50メートル地点において時速900 kmを達成。
やはりSCP-056-JPに与えられる加重に問題がある。産業用カッターとしては申し分ない。-██博士

補填: 201█/██/██、SCP-056-JPの実験施設周辺地域において█メートルにおよぶ地盤沈下が観測されました。大量の地下水の揚水が原因と考えられますが周辺に揚水施設などは無く、SCP-056-JPとの関連が指摘されました。放出された水の検査が行われ、地下水の成分と一致することが判明しました。

この報告を受け、SCP-056-JPに対する実験は全て凍結される事となりました。

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