SCP-062-JP
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SCP-062-JP-1。上部は常に雲で隠れていて見えない。

アイテム番号: SCP-062-JP

オブジェクトクラス: Keter Neutralized

特別収容プロトコル: SCP-062-JP-1の周囲には常に2名以上の警備職員を配置し、遠隔カメラで梯子を中心に映像を記録します。以前の収容手順は添付資料を参照してください。


説明: SCP-062-JPは、広域に及ぶ致死性の認識災害です。

SCP-062-JPは、SCP-062-JPキャリアとなった対象者にのみ、認識できる文字情報として現れます。SCP-062-JPキャリアは、SCP-062-JP-1を中心とした、半径███kmにわたって発生することがわかっています。

SCP-062-JPキャリアとなった場合、紙やモニタなどといった文字情報を投影できる媒体を視認した際に、一定確率で認識災害を引き起こす文字列(以降SCP-062-JP-2と呼称)が現れるようになります。SCP-062-JP-2は、一見して裁判の判決文のような文章ですが、内容は科学的根拠や法的根拠に欠け、現行の法務執行では作り得ない文章です。SCP-062-JP-2の作成目的は不明ですが、キャリアの生命を脅かすという一点においては常に一貫しています。

以下は、SCP-062-JPキャリアの証言により書き起こされたSCP-062-JP-2の一例です。

被告人の左心房は、原告の保持する循環器系臓器との同一性保持権を侵害しており、その存在が原告の生存権を脅かしていることは明白であります。また、被告人の右上腕および小腸の一部においても同一性保持権を意図的に侵害しており、これを放置されれば今後侵害箇所は増加していくものと見られます。以上のことを踏まえ、被告人の保持する違法箇所を即刻没収ののち、然るべき判決を下すものとします。

SCP-062-JPキャリアはSCP-062-JP-2の視認から、およそ3日から7日以内に、身体の一部の消失という形で死に至ります。致死率は現在のところ99.8%です。極端な例として、耳だけを残し全て消失した例もあります。上記のSCP-062-JP-2を視認した対象者は、携帯端末を閲覧中にウェブページの間に上記の文章を発見したと証言しており、その5日後に出血性ショックにより死亡しています。対象を解剖したところ、上記の文章に書かれた箇所が消失していたことが確認されています。

SCP-062-JP-2を視認したあとの記憶処置、影響範囲からの離脱は、消失現象の回避には効果がありません。キャリアの発生は対象者の死亡によってのみ、ようやく把握できる状況にあり、SCP-062-JP-2についての証言が得られた事例はごく少数です。

SCP-062-JPキャリアとして選ばれる対象者に規則性は見られず、その条件も詳細不明のままです。傾向として、電子機器の使用中にSCP-062-JP-2を視認する事例が多数を占めます。SCP-062-JPキャリアは、同時発生することも確認されています。最多で1日に3人、最小でも1週間に1人、新たなキャリアが発生しています。分布として、SCP-062-JP-1に向かうにつれ、キャリアの発生が偏っており、SCP-062-JP-1が何らかの影響を及ぼしている可能性が非常に高いと見られます。

SCP-062-JP-1は、███の███に存在する、現在は放棄された電波塔です。上部が常に雲で隠れており、視認以外の方法においても上部の観測を行うことができません。晴天時の観測からSCP-062-JP-1は、高さ30mほどで途切れていると見られ、その境界面から雲が発生しているように見えます。

SCP-062-JPの発生は、SCP-062-JP-1が放棄されてから約3年ほど経過した後に発生していたと見られています。当該地域において、異常な死亡事例の報告が多数あり、財団による調査の末、SCP-062-JPおよびSCP-062-JP-1が発見されました。SCP-062-JPはその大規模な影響範囲と、人類にとって非常に有害な効果がもたらされること、現在の技術では封じ込めが不可能と見られることから、さらなる異常性の解明より優先して、積極的な無力化が試みられてきました。

無力化計画062-001: SCP-062-JP-1の物理的排除
SCP-062-JP-1全体を遮蔽壁で覆う収容措置は、キャリアの発生を抑制できませんでした。無力化計画は次の段階として、SCP-062-JP-1を解体し、無人の離島へ移転させる計画へと移行しました。
方法 結果 分析
重機による解体 失敗 物理的な損傷を受け付けないと見られ、SCP-062-JP-1および土台となっている建造物には、わずかな損傷も与えられませんでした。
爆破による解体 失敗 同上。SCP-062-JP-1から20m離れた地面に、爆破による影響が見られました。
土台ごとの移動 失敗 SCP-062-JP-1を中心とした円筒形に、地面にもSCP-062-JP-1と同様の性質が発生しました。地下への影響範囲は不明です。

以降の物理的排除は、審議中に当該オブジェクトが無力化されたため実施されていません。

無力化計画062-002: SCP-062-JP-1内部の破壊
調査により、SCP-062-JP-1中央に備えられた梯子が、外部から観測された高さ以上に、上空へ続いてることがわかりました。SCP-062-JP-1は不可視の上部に、特異な内部空間を持つと見られ、その内部に異常性を発生させている要因が存在している可能性が指摘されました。その要因の停止もしくは排除も考慮し、異常性を消失させる手順を探るため、機動部隊が送り込まれました。

第1次派遣は結果的に失敗しました。機動部隊8名中4名が即死したと見られ、残りの4名も7日以内に死亡しました。以下はその報告書です。

第2次派遣は、機動部隊によるSCP-062-JP-1内部空間の、大規模かつ徹底的な破壊活動が行われました。財団の保有する大量破壊兵器も用いられましたが、結果は失敗に終わりました。協議過程を経ずに作戦を承認した部隊長の処遇は現在審議中です。作戦詳細は報告書を参照してください。

第3次派遣において大きな成果を得ました。以下はその報告書です。

第3次派遣以降、SCP-062-JP-1上部の雲が晴れ、5年以上に渡って新たなSCP-062-JPキャリアの発生が確認されていません。以上の理由から、無力化計画062-002:第3次派遣を持って、SCP-062-JPは無力化されたと判断し、当該オブジェクトをNeutralizedに再分類します。

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