SCP-067-KO
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アイテム番号: SCP-067-KO

オブジェクトクラス: Safe

特別収容プロトコル: SCP-067-KOは、現在38個全てのオブジェクトをサイト-25の無菌室に保管しています。オブジェクトに関する実験は、セキュリティクリアランスレベル3以上の職員の許可を得て、実験後はオブジェクトを完全に消毒して再収容しなければなりません。

説明: SCP-067-KOは、ホコリ除去用のローラーテープです。オブジェクトは市場で流通しているローラーテープと異なり、ホコリを除去する能力が全くなく、砂や無生物の付着力が著しく低下しています。テープには、15cm間隔で切り取りやすいように水平方向に破線が入れられています。テープの成分を分析した結果、テープのフィルムと接着剤の構成成分はたんぱく質であり、フィルムの部分には必須アミノ酸4種類とまだ学会に報告されていない物質が少量含まれていました。

SCP-067-KOは微細なホコリには反応せず、哺乳類の体毛や甲殻類の外皮、植物の茎などの有機物に限って異常な粘着力を発揮します。付着する物質は1度に1種類の動物のものだけで、もし2つ以上の異なる種の有機物が混ざったところにオブジェクトを使用すると、最初に付着した種の物質だけが巻き取られます。オブジェクトは物質がテープ全体を完全に満たすまで接着力を維持し、完全に付着した後にテープを破線に沿って切り取り床に置くと、そのテープに付いていた物質に該当する生物に変化します。変化した生物は基本的に幼体で、何の異常もなく活動することが可能であり、身体検査やX線検査でも問題が無いことが確認されました。もしテープを物質で完全に満たさないまま切り取った場合、そのテープは変化しないか飢餓状態のものに変化することになります。

オブジェクトに哺乳類の毛の他に、爪や歯、鳥の羽などは付着させることができましたが、皮は付着させられませんでした。昆虫や甲殻類の外皮は貼り付けることはできますが、細かく砕いてテープにつけることによってようやく生物に変化させることが可能で、植物の場合はその植物に含まれる水分を完全に蒸発させると付着させることが可能になりました。人造の毛皮や爪に対しては何の反応もありませんでした。細菌の場合は、種類を問わずオブジェクトが細菌を吸収してテープに再合成し、テープの用量を大きくしてしまいました。

SCP-067-KOは、毛皮のコートに対する反対デモの際に発見されました。201█/07/██にイギリス・ロンドンでいくつかの環境団体や動物保護団体が集まって毛皮反対デモを繰り広げた際に、突然ミンクやキツネ、タヌキなど約70匹が出現する騒ぎが起きました。騒動が一段落した後、財団エージェントが現場を調査していたところ床に何枚か使われたSCP-067-KOとテープの跡が鮮明に残っていた毛皮コート2着が発見されました。財団は現場に残っていたオブジェクトを全て回収した後、当時デモに参加していた団体とオブジェクトの間に何か関連があるのかを調査している途中に、オブジェクトの内の1つの取っ手部分に宣誓文に使われた文書が隠されているのを発見し、これに関わる団体を調査及び追跡しています。(補遺2参照)

補遺1: 実験記録067-KO

実験067-KO-2

実験対象: ダックスフンド1匹
実験方法: 対象の脱毛をし、テープを切り取って床に置く。
実験結果: テープがダックスフンドに変化した。後に実施したDNA検査の結果、実験対象と同一のものであることが明らかとなった。

実験067-KO-3

実験対象: 実験用マウス2匹
実験方法: 実験対象を固定して脱毛を行う。テープが動物に変化した後、DNA検査を実施。
実験結果: テープが正常にラットの幼体に変化。DNA検査の結果、マウス2匹のDNAが混ざりあっているのが見られた。

実験067-KO-5

実験対象: D-3852、D-4890。両者の性別は同一。
実験方法: 実験03と同様。
実験結果: テープが新生児に変化。DNA検査の結果、両者のDNAが混ざりあっているのが見られた。テープの用量、重さと比べて更に重い新生児にどのようにして変化するのかは研究中。

実験067-KO-8

実験対象: D-9080、D-7920。両者の性別はそれぞれXX、XYで相違している。
実験方法: 実験03と同様。
実験結果: テープが新生児に変化。性別はXYであり、X染色体はD-9080のものと判明した。

実験067-KO-10

実験対象: D-2738、D-3489の体毛500gと、脱毛された羽毛700g
実験方法: 3つの体毛を混ぜた後、ローラーを使用する。
実験結果: 1種類の毛だけ貼り付いているのが見え、テープに毛が全て付かないことが確認された。テープを剥がし、床に置くとアヒルの幼体に変化していた。

実験067-KO-13

実験対象: 乳酸菌が培養されたペトリ皿2個
実験方法: ペトリ皿を綿棒で擦り、テープに擦り付けて菌を移す。
実験結果: 移している最中にテープの厚さが増すのが目に見えて観察される。実験後、テープの厚さが5mm増えていた。

実験067-KO-18

実験対象: タラバガニ1匹
実験方法: 対象を調理した後に殻を剥いて粉砕してテープに振りかける。以降は実験03と同様だが、テープの数を2つにして1つは水槽に入れ、1つは床に置いた。
実験結果: テープがそれぞれ水槽ではゾエア幼生に、床では小さなカニに変化。水槽の場合、ゾエア幼生は1匹ではなく50匹観察された。

実験067-KO-24

実験対象: アスパラガス500g
実験方法: 対象を完全に乾かし実験3と同様に進行。
実験結果: テープを床に置いたところアスパラガスの種30個に変化。同じ方法で栽培用の土壌に置くと、テープが地面の中に入り込み植物が発芽した。

補遺2: SCP-067-KOの中に隠されていた文書

密猟者にいくら叫んでも、もう彼らは死んでしまった。
革工場にどれだけ罵声を浴びせても、もう彼らは死んでしまった。
広場で演説し、デモを行い、警察に連行されても、もう彼らは死んでしまった。
私たちが行ったこのデモで人々に関心を与えたにしろ与えなかったにしろ、もう彼らは死んでしまった。

そうなのだ。もう彼らは死んでしまった。私たちがいくら抗議したところで彼らの命は失われてしまって久しい。
生命は失われてはならない。一度失ってしまえば二度と元に戻すことはできない。
これはコート作りを繰り返す彼らに、良心による撤退を味わわせるであろう。
壊れてしまった欠片をやっとの思いでかき集めた、とても弱い風前の灯火とも同じこの子供達によって。

……今日全ての生命が彼らの考えを崩してくれることを願って。██████・██████████

B.E

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