SCP-073-JP
評価: +30+x

アイテム番号: SCP-073-JP

オブジェクトクラス: Euclid Safe

特別収容プロトコル: SCP-073-JPは厚さ30cm以上の鉄筋コンクリートで構築された、容積8m×6m×1.5mの収容水槽内に収容してください。収容水槽は常時二人以上で監視を行い、SCP-073-JPへの実験以外で肉類の投下が行われないようにしてください。SCP-073-JPの溢れなど、収容プロトコル違反が生じた場合は、サイト8173のSCP-073-JP収容水槽を包囲する終了装置を起動させてください。収容水槽は常時厚さ2cm以上の鋼鉄板で覆ってください。SCP-073-JP収容水槽を構成するコンクリートに亀裂が生じた場合は、一時的にSCP-073-JPを厚さ3cm以上の鋼鉄製容器に移動させ、亀裂の修復を行ってください。SCP-073-JPを用いての実験を行う場合は、レベル3以上の職員の許可を得て、最低限の数のSCP-073-JPを金属製のトングで回収してから行ってください。実験に用いたSCP-073-JPは煮沸、あるいはマイクロウェーブによる加熱を行い、完全に処分してください。SCP-073-JP全個体への直接的な実験は認められていません。

説明: SCP-073-JPは███地方に存在していた一周30mほどの池に生息するザリガニの一種です。SCP-073-JPはアメリカザリガニによく似ていますが、遺伝子調査の結果アメリカザリガニと約2%程度、遺伝子に差異が見受けられます。SCP-073-JPの特異性は、その異常な食欲と成長・増殖速度にあります。SCP-073-JPの近くにタンパク質で構成された物体が現れた場合、最高██m/sの速度で飛びかかり、ハサミを使って捕食を開始します。食餌速度は一般的なザリガニの██倍で、自身と同じ重量の蛋白源を5秒程度で完食します。

通常SCP-073-JPは共食いにより、繁殖と成長を繰り返していますが、SCP-073-JP内にタンパク質で構成された物体(犠牲者と指定)が侵入すると、一斉に群がって捕食します。犠牲者がSCP-073-JPによって捕食されたのち、SCP-073-JPの総重量は犠牲者の重量分増加しています。

隔離実験の繰り返しにより、SCP-073-JPの典型的な生涯について解明することが出来ました。SCP-073-JPは、以下4つの段階を経て生涯をすごします。

  1. SCP-073-JP-A期(卵期)
    未孵化の卵の状態を指します。A期のSCP-073-JPは安定していますが、母体からの刺激や産卵により急速な成長を開始します。産卵後、十秒以内でSCP-073-JP-AはSCP-073-JP-Bへと移行します。
  2. SCP-073-JP-B期(稚期)
    孵化直後から体長10mmまでの状態を指します。SCP-073-JP-Bとなった個体は、最初に自身を包んでいた卵殻を食餌した後、他の生物といった蛋白源を摂取して成長します。多くの場合、蛋白源となるのは母体、あるいは同時に産卵されたSCP-073-JP-Bの個体です。
  3. SCP-073-JP-C期(成長期)
    体長10mmから15cmまでの状態を指します。SCP-073-JP-Cはとにかくたんぱく質を摂取して成長を続けます。SCP-073-JP-Cの捕食対象となるのは他の生物だけではなく、SCP-073-JPの死骸なども含まれます。多くの場合、自分より体格の劣るSCP-073-JP-CやSCP-073-JP-Bの個体を捕食します。
  4. SCP-073-JP-D期(成熟期)
    体長15cm以上の、それ以上成長することのない状態を指します。SCP-073-JP-Dの甲殻は分厚く、基本的にSCP-073-JP-AからCまでの個体から襲われることはありません。しかしそれでも彼らの食欲は収まることを知らず、蛋白源を常に求めています。そのため、蛋白源の不足する状況では自身より体格や体力の劣る個体を積極的に襲います。ある一定量のたんぱく質を摂取したSCP-073-JP-Dの個体は体内でSCP-073-JP-Aを発生させ、増殖します。しかし、多くの場合SCP-073-JP-Bによって産卵直後の産卵孔から体内に侵入され、捕食されます。ただし、SCP-073-JP-Dの個体が十分な量のたんぱく質を食餌している場合、SCP-073-JP-Bは親と同じ蛋白源を摂取するため、その個体は二度目の産卵が可能となります。

以上のサイクルを経ながら、SCP-073-JPは発見された池で共食いを繰り返しつつ生存していました。池の中に侵入した生物は、即座にSCP-073-JPの餌食となる為、カッパ沼などと称されていましたが、19██年の小学生行方不明事件を契機に財団の目に留まりました。当初、SCP-073-JPの特異性が地理的、あるいは水質によるものと推測されていたため、SCP-073-JPの生息する池を中心にサイト8173が建造されましたが、200█年に水質や地理に問題が無いことが確認されました。そのため200█年█月をもって、SCP-073-JPはEuclidからSafeへと格下げされました。

また、SCP-073-JPの個体は熱に弱いため、SCP-073-JP収容水槽の周囲に設置されたマイクロウェーブ発生装置1によって終了可能です。SCP-073-JPの個体数が増えすぎた場合は、最低限必要なサンプルを回収してから終了装置を起動して、適宜間引いてください。

ただし、SCP-073-JPの生命維持に必要なエネルギーの驚異的なまでの低さについては未解明のため、可能な限りSCP-073-JP全個体の終了は避けてください。

実験記録073 - 日付19██/██/██

対象:SCP-073-JP-Dの個体1体
実施方法:回収したSCP-073-JP-D-1と同じ重量のカマボコを与える。
結果:SCP-073-JP-D-1がカマボコに食らいつくと同時に産卵。孵化したSCP-073-JP-B-1は親とカマボコに食らいつき、共食いを繰り返しながら成長。カマボコの投入から4分後、最終的に2体の SCP-073-JP-Dに収束して安定した。
分析:最後に残った2体はにらみ合いをしていた。たぶんどちらかが弱ったら、また共食いを始めるのだろう。 -██████博士

実験記録073 - 日付19██/██/██

対象:SCP-073-JP-Dの個体2体
実施方法: 健康な状態のSCP-073-JP-D-1と、ハサミを損壊して意図的に弱らせたSCP-073-JP-D-2を同一の水槽に投入した。
結果: SCP-073-JP-D-1はSCP-073-JP-D-2に食らいつき、即座に産卵して自身のSCP-073-JP-B-1に捕食された。孵化したSCP-073-JP-B-1はSCP-073-JP-D-1と、ハサミを破壊されたSCP-073-JP-D-2を捕食しながら成長・共食いを繰り返し、実験開始から6分後に2体のSCP-073-JP-Dとなって安定した。
分析: SCP-073-JP-Dが大人しい時は、次に誰が食われるかを待っているってわけだ -██████博士

実験記録073 - 日付19██/██/██

対象:SCP-073-JP-Dの個体3体1体
実施方法: SCP-073-JP-D-1を観察用アクリル水槽に収納して放置し、毎日金属製の棒でつつくなどして生存状況を確認する。
結果: 20██/██/██現在、SCP-073-JP-D-1は生存している。基本水槽内でじっとしており、金属製の棒での刺激に対しては毎回、ハサミで抵抗を試みるなどの反応があった。
分析: 過去の収容違反でSCP-073-JP-D-2と3を収容水槽に戻したが、問題は無い。SCP-073-JP-D-1は何も食べなくても生きていけるようだ。 -██████博士

実験記録073 - 日付19██/██/██

対象:SCP-073-JP全体
実施方法:SCP-073-JP収容水槽の表面を鋼板にて2週間封鎖
結果:SCP-073-JP収容水槽全体の重量は、水の自然蒸発分以外減少なし。SCP-073-JPについても、とくに問題なく共食いを継続している。
分析:やはりこのザリガニどもは、マヌケな誰かが池に落ちないよう気を付ける限り安全なのではないのか?クラスの降格を申請してみよう。 -██████博士

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