SCP-079-KO
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アイテム番号: SCP-079-KO

オブジェクトクラス: Safe - プロトコルA3発動時Euclidに再分類

特別収容プロトコル: SCP-079-KOは3種に区別され、各個体の性質が明確に異なるのでそれぞれ以下の収容プロトコルに従うようにしてください。

SCP-079-KO-1は、Safeクラスオブジェクト標準収容容器に入れて保管してください。オブジェクトの周辺10m以内に管理員が待機していることが推奨され、それが不可能である場合は担当者がオブジェクトを持って移動することが許可されます。オブジェクトを使用する際はセキュリティクリアランスレベル2以上の職員の承認が必要となります。
少なくともオブジェクトが独りでにサイト内を転がっているより、研究員が持ち歩いている方が気が楽です。 - サイト管理官

SCP-079-KO-2は、現在地方本部サイト-██の駐車場F1-G12に駐車されています。オブジェクトの右側45m地点にある管理室に担当エージェントが常駐しなければなりません。担当エージェント以外はオブジェクトには接近しないことが推奨されます。

SCP-079-KO-3が移動する軌道は、財団の統制を受けます。各国の航空宇宙機関の協力を得て、民間人がオブジェクトを発見したり、オブジェクトと接触する事態を未然に防止します。オブジェクトの現在の軌道を維持するために、財団所属の職員が搭乗した有人宇宙船がオブジェクトを牽引しなければなりません。オブジェクトの収容要求に合わせるために、軌道上でのオブジェクトの実験が進行中です。オブジェクトの収容違反が発生した場合、すぐにプロトコルA3を発動し、オブジェクトを軌道に復帰させてください。

SCP-079-KO-2とSCP-079-KO-3を利用する全ての行為はセキュリティクリアランスレベル4以上の職員の承認が必要となります。

説明: SCP-079-KOは財団によって収容されている異常物体で、全てが英語で″shuttle″と呼称されるオブジェクトです。オブジェクト間の特性にはかなり差があるため、最初はそれぞれSCP-███、SCP-███、SCP-████に分類されていました。その後、オブジェクトが全て財団に収容されようとする動きを見せ、財団のマークがついているという共通点に注目し、現在のオブジェクトナンバーに再分類されました。無人サイトへ収容しようとした結果、3つのオブジェクトは全て財団職員に反応して帰巣するものと推測されました。

SCP-079-KO-1は、5つのシャトルコックです。ケースの外側には財団のマークが印刷されています。オブジェクトは、一般的なシャトルコックと変わらない形状と機能を有していますが、財団サイトや職員の下へ帰還しようとするものと考えられています。最初、オブジェクトは京畿道の一般家庭が所有していましたが、隣に財団の偽装建築物が移転した際に財団職員に付いて回るようにして転がり、以降財団から引き離そうと数多くの試みが実行されたものの財団の下に帰還したため、現在まで財団によって収容されています。SCP-079-KO-1個体は小さく軽く、実験が容易なためSCP-079-KOを財団から隔離しようとする実験はSCP-079-KO-1を活用することになっています。該当する実験の記録は、実験記録を参照してください。

SCP-079-KO-2は█████小学校のシャトルバスであり、198█年の急発進事故に財団サイト-██が巻き込まれた後、継続的に財団関連施設や職員に危害を加えたため、該当する学校に働きかけ財団で収容することにしました。その後オブジェクトは大きな異常は見せていませんが、サイト-██を財団職員がいない状態にすることが不可能な状況です。該当する学校の運転手は、8█年の事故前日にオブジェクトの後部バンパーに知らない標識が付いていたと証言し、確認の結果財団のマークがオブジェクトの後部バンパーに付着していました。

SCP-079-KO-3は、財団のマークが描かれている████████号と同じ機種のスペースシャトルです。他のオブジェクトと同様に、この個体も財団サイトや職員によって収容されることを要求しています。これはオブジェクトが断続的に試みた財団との交信によって確認されており、SCP-079-KO個体が財団とコミュニケーションを行った事例はこれで全てです。オブジェクトの内部には搭乗者がいないと推測されます。

SCP-079-KO-3の収容要求は、オブジェクトの位置と質量のためにかなりの驚異となります。財団がオブジェクトの収容に失敗した場合、オブジェクトは軌道から離脱して大気圏突入を試みます。オブジェクトが初めて収容を試みた際、オブジェクトのクラスをEuclidに再分類する案が提出されました。これまでの試みは全て阻止されており、財団職員が軌道上に常駐することでオブジェクトの軌道離脱を防止しています。有人宇宙船を継続的に軌道上に展開する予算は収容██年現在で[データ削除済]。オブジェクトを地上に着陸させる案が提示されていましたが、その結果は補遺079-93を参照してください。これにより、長期滞在が可能な一時的宇宙ステーションをその軌道に建設する案が推進されています。

- 補遺079KO-01

SCP-079-KO-1を活用して、オブジェクトの帰巣能力を実験した結果である。この補遺では、オブジェクトはSCP-079-KO-1を指す。

実験5

担当研究員 金█研究員
目的 オブジェクトを無人Safeクラスオブジェクト収容サイトに収容すること
内容 オブジェクトをSafeクラスオブジェクト標準収容容器に入れ、無人サイトの791番ロッカーに入れてサイトを出た。
結果 研究員がサイトから出てオブジェクトから約100m離れると、オブジェクトは[編集済]km/hにまで加速し収容を離脱した。オブジェクトはそのまま研究員に突進し、研究員に全治3日の負傷を加えた。オブジェクトは財団自体や施設ではなく、職員を中心として反応するものと考えられる。
注: この実験直後にSCP-███、SCP-███、SCP-████の共通点が認められ、オブジェクトはSCP-079-KO-1に再分類された。
オブジェクトの質量が小さかったために大きな被害はありませんでしたが、SCP-079-KO-2に同じ事をしようとした場合はこのような負傷では終わらなかったことでしょう。各オブジェクトから50m以内に、常に管理員が必要です。 - 金█研究員

実験6

担当研究員 金█研究員
目的 オブジェクトが正規の財団職員のみに反応するかどうかの把握
内容 D-194にオブジェクトの1つを持たせ、サイト-██外に移動して地面に置くように指示。
結果 D-194がオブジェクトを持って金研究員から20歩ほど遠ざかるとオブジェクトが強い力でD-194を「振りほどいた」。その後オブジェクトは研究員に向かって軽く飛んだ。

実験7

担当研究員 金█研究員
目的 オブジェクトが正規の財団職員のみに反応するかどうかの把握
内容 一時的に財団に採用されたD-194が実験6を繰り返した。
結果 D-194は、無事にオブジェクトを持ってサイトを出ることができた。D-194はそのままオブジェクトを投げ捨てて脱走したが、オブジェクトが175.4km/hの速度でD-194に突進して骨折を負わせた。D-194はそのまま確保され、終了された。
一時的であっても財団職員であると登録してあれば問題ないようです。 - 金█研究員

[編集済]

実験31

担当研究員 エージェント・鄭██
目的 オブジェクトの隔離の解除
内容 全てのオブジェクトを標準Safeクラスオブジェクト収容容器に入れ、大韓民国██郡の岩盤にはめ込んだ後、しっかりと固定した。
結果 担当研究員が距離を開けるとオブジェクトを固定した岩盤においてかなりの振動が発生した。振動がマグニチュード3.0を越した時点で実験を中断し、オブジェクトを回収した。

実験32

担当研究員 エージェント・鄭██
目的 オブジェクトの隔離の解除
内容 全てのオブジェクトを標準Safeクラスオブジェクト収容容器に入れ、200kgの重りを付けた上で太平洋上空から落下させた。
結果 落下している最中にオブジェクトの抵抗により収容を離脱し、オブジェクトは気流に乗ってハワイの海岸で釣りをしていたエージェント・孫██の下まで飛んでいった。オブジェクトを回収した休暇中のエージェントはすぐに帰還し、オブジェクトをサイト-██に収容した。
よりによって一番近かったのが私だったせいで、有給休暇のうち3日を帰還と収容に費やさなければなりませんでした。休暇の延長または追加手当を要求します。 - エージェント・孫██
要求は却下されました。収容プロトコルでは、避けられない場合はオブジェクトを携行することが許可されているため、あなたはそのままオブジェクトを持って休暇を楽しんでいればよかったのです。 - 金█研究員

- 補遺079KO-93

SCP-079-KO-3を軌道上に収容するために伴う困難を考慮し、オブジェクトを地上に着陸させる案が推進された。具体的な方法は、軌道に復帰させるのに用いる3番シャトルを帰還させ、オブジェクトを先導して太平洋に着水させることに決定し、非常時に備えて軌道の反対側に4番シャトルが待機することに決まった。実行日時は20██/8/24であった。記録された日付と時刻は全てサンフランシスコの本部基準であり、サマータイム未適用時間である。

- 3番シャトル船長エージェント・████と本部の交信記録
██/8/24 19:51:53 エージェント・████: バランシング完了。プログラム異常無し。突入シークエンスに移行。
██/8/24 19:52:10 本部: 承認。オブジェクトは正常に1350m後方で巡航中。そちらはどうだ?
██/8/24 19:52:17 エージェント・████: 普段と同一。異常無し。30秒後突入実施します。
██/8/24 19:52:21 本部: ラジャー。

██/8/24 19:54:01 本部: オブジェクトが加速。……かなり速い。185秒後に衝突が予想される。加速可能か。
██/8/24 19:54:09 エージェント・████: 0.2km/s加速します。
██/8/24 19:54:26 本部: クソ、オブジェクトが再加速した。全く制御できずにいる。安全な突入は不可能である。

██/8/24 19:55:09 エージェント・████: 突入放棄!軌道への復帰を望む!4番シャトルを待機させて欲しい!
██/8/24 19:55:13 本部: 計画中断承認。4番シャトル、減速!50秒以内にオブジェクトの影響圏へと進入せよ!
██/8/24 19:55:21 エージェント・███: (4番シャトルの船長。)ラジャー。減速します。
██/8/24 19:55:27 エージェント・████: ……クソ、復帰不可。オブジェクトが進路を妨害している。ますます加速中。
██/8/24 19:55:32 本部: 仕方がない。4番シャトルに引き継がせた後3番シャトルは突入せよ!
██/8/24 19:55:49 エージェント・████: ラジャー。4番シャトルを肉眼で確認!84秒後に交信途絶区間突入します。

██/8/24 19:56:11 エージェント・███: オブジェクトが継続して3番シャトルを追跡しています!
██/8/24 19:56:15 本部: クソ、何が問題だ!
██/8/24 19:56:18 エージェント・███: 3番シャトルの方が本機より乗員が1人多い!
██/8/24 19:56:22 本部: 頭数まで計算して追跡するというのか!?

██/8/24 19:56:59 エージェント・████: (強い爆発音)畜生、衝突した!
██/8/24 19:57:02 本部: オブジェクトが3番船に衝突!3番シャトルは被害を報告せよ!
██/8/24 19:57:08 エージェント・████: 垂直尾翼喪失。メインエンジン爆発!放熱タイル多数喪失!突入不─(通信途絶)
██/8/24 19:57:14 本部: ████!!
██/8/24 19:57:20 エージェント・███: 3番シャトルは完全に爆発!……オブジェクトが進路を変更!こちらに来ます!
██/8/24 19:57:27 本部: オブジェクトの速度がかなり速い。7km/sで加速せよ!

██/8/24 19:59:52 エージェント・███: オブジェクトが徐々に減速しています。現在5km/sで巡航中。
██/8/24 20:00:01 本部: 確認した。……既存の収容システムを再起動する。4番シャトルはオブジェクトに合わせて軌道を維持すること。

結果: 3番シャトルと乗組員5人の損失を被った。オブジェクトを軌道から離脱させる行為は禁止された。突出した行動を防ぐため、収容プロトコルに動員される宇宙船には、常に5人以上が搭乗すること。4人はオブジェクトの注意を引くには、足りない人数であると推測される。

4番シャトルは4人乗りであり、3番シャトルは5人乗りでした。3番シャトルの乗組員が死亡する前にオブジェクトが4番シャトルを無視した行動から推測するに、オブジェクトは生体反応を検出することができ、乗組員の数が多い方を好むと思われます。4番シャトルを待機させていなかった場合、オブジェクトは3番シャトルを撃墜した後まっすぐに財団施設に飛来してきていたことでしょう。所属人数が最大であるサイト-19も着陸可能な経路上にあったため、今回の実験が失敗していた場合、史上類を見ない収容違反が発生していたところでした。今後、各シャトルの人数を統一し、距離以外の変数を排除することにします。 - ████研究員

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