SCP-084
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SCP-084。画像は初期偵察の記録から。他のすべての画像はSCP-084によって"放送"(訳注※2)されてしまった。

アイテム番号: SCP-084

オブジェクトクラス: Euclid

特別収容プロトコル: 現在、SCP-084に対しては"放出波"の評価が終わるまで完全接触禁止命令(Full non-interaction order, FNI)が発令されています(FNI命令の一般的な詳細についてはドキュメントXRG-1182を参照してください。またSCP-084に関連するFNI命令に関する詳細はドキュメントXRG-1208Aを参照してください)。SCP-084の活動領域周囲において継続調査監視が維持されており、一般人の誘導、及び外部観察を主な目的としています。周囲には主要な道路や線路、その他の移動経路は無いため、SCP-084へと向かう一般人は要注意人物とみなし、調査のため拘束してください。2名以上のO5司令部による明確な口頭、あるいは文書での許可がない限り、いかなる理由があっても財団関係者、一般人のSCP-084の"活動領域"への立ち入りはできません。

歩哨は互いに他の歩哨を目に見える位置で確認しながら持ち場を守り、併せてコンパスと地形のチェックを行います。すべての参照点はSCP-084の活動領域の外に置かなくてはなりません。いずれかの歩哨が口頭での点呼に失敗した場合、全べての歩哨に対して完全退却命令が発令されます。封じ込め状況が特別対応チームによって再評価されます。活動領域の変動があった場合、活動中の歩哨は完全退却命令が発令されているものと仮定し的確な行動をとってください。

ラジオ、GPS、テレビ、携帯電話、ビデオカメラ、スチールカメラ、その他すべての記録、および電子機器は、SCP-084の活動領域の周囲100m以内では許可されません。周囲100m圏内でそれらの機器を持った一般人が発見された場合、機器はただちに没収され破壊されねばなりません。収集された全ての記録は[データ削除済]。

説明: SCP-084は、開けた広い場所の中にある、2つの小さな建物が付随した大きな電波塔のように見えます。SCP-084それ自体、あるいは周囲から発信される効果により、SCP-084の直接観測およびサンプル収集は不可能です。SCP-084は局所的な時空/現実に有害な影響をもたらす波や光を発信しているようです。その最も顕著な面が、SCP-084の活動領域における局所空間の変容です。外部から観察した場合、おおよそ直径200mの歪んだドーム状の活動領域が形成されます。SCP-084は活動領域内のランダムな点に現れます。そして、不定期に"ジャンプ"するようであり、時には活動領域内の複数の場所に同時にあらわれることすらあります。内部から観察した場合、SCP-084を"中心"とした無限の空間のように見えます。

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チームB-3によって撮影された画像。チームはなにも無いタイル張りの廊下を撮影していた。

SCP-084に到達することは、放射効果の影響で不可能となっています。活動領域内部においてSCP-084へ到達する試みは、3ヶ月と12日に渡る車両と徒歩による献身的行軍を行った場合ですら、地平線上のSCP-084との相対的な位置が全く変わらないという観察結果に終わりました。終了テストは不可能であることが証明されています。活動領域外部から侵入するときですら、いかなる破壊手段も物理的にSCP-084に到達することが出来なかったためです。局所空間にも定期的な歪みが生じます。"瞬く間に"ランダムに相対距離が伸縮したり、建物や被験者が突然何千mも"ジャンプ"したり、別の地点へ"駆け上がっ"たり、時には"重ね合わされ"たりします。"重ね合わせ"は生体組織に顕著な悪影響をもたらします。

██████████ ██████は最初の活動領域の出現時に内部、あるいは周辺部に位置していたと想定されている町です。この町はもはや活動領域外部から観察することができませんが、一度だけ活動領域内部において現れたことがあります。██████████ ██████はその活動領域内部にあった間、同じ人口数(343名)を維持しました。出産や通常の老化は不可能なようです。活動領域での自殺、他殺は回避されるようであり、死者は"またたき"、死の数秒後に無傷で現れます。致命傷に見える傷が視覚的に"凍りつき"、塞がるといった、"巻き戻し"現象のレポートすら複数報告されています。ほとんどの建造物と同じように、多くの住民たちは複数の矛盾した時空の事象を示しているように思われます(詳細な観察については記録084-A4を参照してください)。

電子機器と記録装置は活動領域内部及び周辺では正しく機能しません。被験者たちは映像、音声記録装置および再生装置から"奇妙な"、または"動揺させる"発信が行われている事を報告しています。これにより██████████ ██████は完全に外の世界から分離されており、財団が収容措置を行なう必要はありません。またランダムな期間の後、活動領域から出ることは不可能であるようです。██████████ ██████から来た一人の被験者が██████████ ██████の境界から約400mの開けた草原で発見されました。彼は、六年間も旅していたと報告しました。


ログ084-A4: SCP-084において観察された異常な事象の記録


訳注※1 Staticには静的なという意味もあり、このSCPの動的な性質との言葉遊びとなっています、がいい語呂合わせが思いつきませんでした。
訳注※2 SCP-084の影響で電子機器による記録が変容することだと訳者は判断します。

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