SCP-089
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SCP-089、プロトコルM8実行のためSCP-089-Bの住所の場所へ輸送した後。

アイテム番号: SCP-089

オブジェクトクラス: Euclid (以下を参照)

特別収容プロトコル: SCP-089はサイト-36にある特別輸送コンテナ内に保存され、発話事象に備えて監視されます。言語学、心理学および戦術的外交の高等訓練を受けた職員から成る機動部隊ムー-89がそのような発話事象に対応するために組織されています。発話事象の発生にあたり、機動部隊ムー-89はその発話を翻訳・通訳することになっており、そのトリガ(ここでSCP-089-AとSCP-089-Bに指定)の主要な対象を識別し、それから次のステップから成るプロトコルM8を実行します:

  1. SCP-089-Aの場所までSCP-089を輸送し、SCP-089-BにプロトコルM8を説明する; そして
  2. SCP-089-Bが自由意思でプロトコルM8を実行する準備ができた時点で、SCP-089-B が次の行動を行うことに関連して要求するどんな援助もSCP-089-Bに与える: 油を塗った木材もしくは木炭のような引火性材料と共にSCP-089-Aをその空洞へ差し入れ、それらに火を付ける。

プロトコルM8の実行の成功には落ち着いていて強制されていない状態にあるSCP-089-Bの自由意志による応諾が必要です。同様に、SCP-089-Aはプロトコルの実行中は意識があり注意を払った状態でなければなりません。そのプロセスはSCP-089-Aに対して極めて痛みを伴いかつ致命的であるため、プロトコルの完了への干渉を避けるため、点火後はSCP-089-Bを拘束すること(しかし鎮静ではありません)を推奨します。

もしもSCP-089-Bが前述の仕様に従って自由意思によるプロトコルM8の実行を拒んだ場合、機動部隊ムー-89はプロトコルの失敗時に起こる結果を説明し、SCP-089-Bの協力を得るためにいかなる努力を持って説得します。機動部隊ムー-89のSCP-089-Bを説得する最大限の努力が失敗した場合、SCP-089はKeterクラスに再設定されプロトコルM9が実行されることになっています(文書089-M9参照)。脅迫、SCP-089-Bの自由意思に影響を及ぼす脅威または向精神作用薬または麻酔剤、およびSCP-089-Bの参与もしくは自発的な協力なしにプロトコルM8を完了するためのいかなる試み、または記述されている以外の他の方法は、これらの処置が試みられた完了を無効にし、付随するタイプ-S事象の過酷さを強めることが知られているため厳格に禁止されています。

プロトコルM8のステップ2の実行に角笛と打楽器の音を付随させることで、それがプロトコルの実行の間にSCP-089-Aが立てる音を隠すかもしれないため、同様に推奨されています(ただしプロトコルM8に必須ではありません)。

プロトコルM8の実行の成功と同時に、関連するタイプ-S事象は通常7時間以内に治まり始めます。

説明: SCP-089は艶出しされた土器製の像で、高さはおよそ3メートル、翼と牛の頭を持った口の開いた人型の生物を表しています。像の胴の正面には蝶番が付いていて開くことができ、体積にして約0.6立法メートルの空洞を現し、外側からロックすることができます。像の背面には(おそらく古代カルタゴの)カナン語で銘が刻まれています。1その像はおよそ紀元前2世紀からのものです。

稀に(時には世紀を超える周期で)、像は言葉を発します。これらの音が立てられる原理はわかっていません、また像の口は動きません。像の発話はカナン語(おそらく銘文と同じ言語)で行われ、次から成ります:

  • (SCP-089-Aの)名前、もしくは描写;
  • プロトコルM8の達成の要求とそうするための指示; および
  • 比喩的な言葉による付随するタイプ-S事象の描写

3から11日の間に、既にプロトコルM8が完了していなければ、各発話事象に続いて、発話事象で与えられた描写通りのタイプ-S事象が開始します。各タイプ-S事象は伝染病の発生、自然災害、大量虐殺または他の大虐殺を伴う集団ヒステリー、もしくは資産への大きな損害と人間の命の損失を伴う他の事象であり、プロトコルM8の完了が成功するまで続きます。各記録された発話事象の場合、付随するタイプ-S事象は、著しいものでありながら、SCP-089-Bに直接影響しない地理的地域に限定されています。これは、いくつかの記録された場合において、SCP-089-BがSCP-089もしくはプロトコルM8を知らない、またはタイプ-S事象を阻止するためのプロトコルM8の着手にSCP-089-Bが不本意であることが原因で、その時間だけタイプ-S事象が長引く結果になります。

各発話事象で、SCP-089-Aは健康で、8か月から6歳までの傷などのない人間の幼児もしくは子供であり、そしてSCP-089-Bはその子供を生んだ母親です。全ての記録されたケースで、発話事象の時点でSCP-089-Aと-Bはどちらも生きていて健康であり、そしてお互いの信用と愛情の固い絆で結ばれることを経験しています。

その空洞にSCP-089-AがSCP-089-Bによって置かれそして引火性材料の点火の後、SCP-089-Aは燃え、2時間から5時間にわたって破壊されます。

補遺 #1:
ガルシア博士から綴じ込みメモ: 実際にタイプ-S事象を引き起こす中でのSCP-089の役割が不明とは言え、プロトコルM8の迅速で正確な適用はそれらがする損害の制限に効果的であることを経験が証明しています。パテル博士はSCP-089がタイプ-S事象を引き起こしているわけではなく、ただ単にそれらを予想して影響を軽くする手段を提供しているのだと推測しています。

補遺 #2:
(財団の前身団体によるSCP-089の保護の獲得物であるプロトコルM8の完了記録を含む)プロトコルM8によって終了された記録されたタイプ-S事象の部分的なリストは次の通りです:

発話日: 1788/03/16
発話事象におけるタイプ-S事象の描写: “炎は彼らの家を焼き尽くすであろう、いやそればかりでなく、彼らの市場、彼らの寺院、全ての彼らの住処、それらは破壊されるであろう。”
タイプ-S事象: ███ ███████の街で火災。
結果: プロトコルM8は発話事象後の29日目に完了した。街の建物の66%が破壊された。

発話日: 1850/12/02
発話事象におけるタイプ-S事象の描写: “嘘の預言者は彼の下に大衆を集め、王子に対して投げかけるであろう。彼らはお互いに殺し合い、彼らの土地は荒れ果てるであろう。”
タイプ-S事象: ████において大規模な救世主的な小作人の反乱。
結果: プロトコルM8は発話事象後の1,362日後に完了した。反乱とその鎮圧に伴って大虐殺が起き、付随する農業崩壊は██00万人の死傷者を出した。

発話日: 1951/11/23
発話事象におけるタイプ-S事象の描写: “大地は震え、海は昇り大地に投げかけられるであろう、そして山は火を吐き、その声は暗闇と死となるであろう。”
タイプ-S事象: ████において地震と火山噴火。
結果: プロトコルM8は発話事象の31時間以内に実行された。地質学的モデルはその地域で地震の事象から津波の発生を予測したが、それは結果として起こらなかった。死者なし。

発話日: 1970/11/07
発話事象におけるタイプ-S事象の描写: “雨が大地を洗い流すであろう、人間と、彼の獣と、全ての彼の仕事を一掃し、反乱はそれら全てを奪うであろう。”
タイプ-S事象: ██████████における大竜巻。
結果: プロトコルM8は発話事象の49日後に実行された。反乱、病気および飢餓による死傷者は███千人と見積もられた。

発話日: 20██/04/04
発話事象におけるタイプ-S事象の描写: [データ削除済]
タイプ-S事象: [データ削除済]
結果: 進行中。プロトコルM8は未だ実行されていない。

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