SCP-092-KO
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走査型電子顕微鏡を使用して×10^5倍率で拡大したSCP-092-KOを発症した組織の姿。

アイテム番号: SCP-092-KO

オブジェクトクラス: Keter

特別収容プロトコル: 現在SCP-092-KOを社会から完全に分離することは不可能です。SCP-092-KOが捕捉された場合はすぐに医師と周囲の人々にクラスA記憶処理剤を投与し、患者(以下、SCP-092-KO-1と呼称)は財団に抑留、Dクラス職員として雇用しSCP-092-KOの研究のみに用いてください。これらは月例解雇から除外されなければなりません。

SCP-092-KO-1には、フォーリーカテーテル1と10本のヒックマンカテーテル2が挿入されている必要があり、人工膀胱および尿道を施術し既存の膀胱と一緒に維持しなければなりません。気管切開3も実施されるべきです。

毎月末日になる前に、ヒックマンカテーテルを濃縮された栄養輸液が入ったタンクと接続し、吸引器6台と人工呼吸器を設置しなければなりません。このとき吸引器は患者の口腔内に固定する必要があり、口蓋全体をカバーできるように方向を合わせておかなければなりません。吸引器の圧力は最大で、人工呼吸器の酸素濃度は21%に設定する必要があります。末日の深夜になる前の10分以内にカフ4を膨張させ、人工呼吸器の稼働を開始しなければなりません。

末日深夜12時となると同時にタンクに入った栄養輸液の供給を開始し、吸引器の稼働を始めなければなりません。翌日深夜12時を過ぎたら上記の措置を解除してください。

説明: SCP-092-KOは、口蓋がとても小さなサイズの歩道ブロックに変化する症状を持つ非感染性の病気です。最初の事例が発見された後、8年間の研究が行われたにも関わらず正確な発症の原因は把握できず、いくつかの仮説ではSCP-092-KOのランダム発症の可能性を提示しています。

SCP-092-KOを故意に発症させる方法が存在しないため、発症過程の研究はSCP-092-KO-1の証言に依存して行われました。症状が発生した後口蓋全体が歩道ブロックに変化するまでの時間は、最短で5分から最長で6時間までと差が非常に大きいですが、硬口蓋、その中でも上の歯の後ろから始まって口蓋扁桃まで進行するという点では、全ての証言が一致しました。この過程で、口蓋の既存の表皮全体と真皮の一部が剥ぎ取られていき、出血と相当な痛みを伴います。

口蓋の既存の組織が歩道ブロックに完全に置換された後は、それ以上の出血や痛みは発生しません。歩道ブロックは0.4mmの厚さであり、基本的には一定の形に配列されますが、時折法則に外れて配列されたブロックが出現します。この形態は個人によってかなり差があるように見え、ブロックの色は最大でもベージュ、緑、茶色、橙色の4色に限定されます。

採取した歩道ブロックの外側はコンクリートで構成されていますが、内部は正常な細胞の構造を備えており、DNAもSCP-092-KO-1のものと一致します。正常な細胞とは異なり、膜タンパク質のような物質の出入りのための通路が存在しないにも関わらず、内外の物質交換は積極的に発生します。

歩道ブロックは既存の口蓋細胞が行っていたほとんどの機能をそのまま実行しますが、細胞分裂および死滅は発生しません。普段(以下、休止期と呼称)には、破損している歩道ブロックの「交換」も発生せず、それに応じてSCP-092-KO-1の口蓋は時間が経過すればするほど損傷の程度が悪化していきます。

しかし、毎月末日になると発症日に関係なく、この歩道ブロックは休止期を終えて本格的な活動に入ります。歩道ブロックは毎秒約10回、24時間に渡って継続的に交換され、交換前の歩道ブロックは剥離していきます。このとき交換される順序はSCP-092-KO発症時の変化の進行順序と同じで、SCP-092-KO-1は急激な栄養失調の症状を見せるようになります。

栄養失調の症状を見せ始めて1分以内に栄養供給を開始していない場合、SCP-092-KO-1は多臓器不全で死亡します。栄養失調の症状を予防しても剥離した歩道ブロックを除去しないと、口腔と上気道の内部に歩道ブロックが大量に詰まった後に口腔内の粘膜を掻いて外へ出ていくことになり、擦り傷や下顎脱臼などが発生する場合があるので、吸引器で除去しなければなりません。末日を正常に乗り切った場合、SCP-092-KOは再び休止期に入ります。

以前歩道ブロックを完全に除去した後に口蓋を移植する方法が試されましたが、その月の末日にSCP-092-KOが再発して失敗に終わりました。現在のところ、有効な治療法は発見されていません。

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