SCP-1000
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アマチュア映像"パターソン・ギムリン・フィルム"から

アイテム番号: SCP-1000

オブジェクトクラス: Keter

特別収容プロトコル: SCP-1000に関するすべての報道内容は調査対象となります。機動部隊ゼータ-1000はSCP-1000を調べる組織・個人を監視し、それらに対する悪評を流すか記憶処理を執行します。SCP-1000の存在を示す物的証拠はすべて財団で回収・保存し、必要ならば代用品と置き換えます。SCP-1000の目撃情報に関しては、どんな些細なものであっても機動部隊ゼータ-1000が調査を行います。

野生ないし捕獲されたSCP-1000との接触はジョーンズ局長の事前承認無しには一切許されません。財団職員を含むすべての人間とSCP-1000の接触は直ちにジョーンズ局長に報告してください。

説明: SCP-1000は夜行性の雑食性類人猿で、チンパンジー属 (Pan) やヒト属 (Homo) と共にヒト族 (Hominini) に分類されています。成体は全長1.5から3メートル、体重90から270キログラムになります。毛並みは灰、茶、黒、赤で、時折白いものもいます。優れた視力を持つ大きな目、はっきりした眼窩上隆起を持ち、ゴリラに似た矢状稜を有しますが、ゴリラとは異なり雌雄ともこれを持ちます。知性はPan troglodytes(チンパンジー)の平均程度です。

SCP-1000はHomo sapiensとともに進化していき、10,000-15,000年前までは原人や人類とともに多数存在していましたが、ある絶滅イベントで1-5%まで数を減らしました。このイベントはSCP-1000がSCP-1000-f1に分類された異常な"擬似疾患"に罹ったことから引き起こされました。この病気は遺伝子レベルまで進行しており、今日生息している全SCP-1000個体に影響を与えています。ほとんどのSCP-1000は免疫を持って出生し、免疫を持たず生まれた個体はすぐ死んでしまいます。

SCP-1000-f1の症状は以下のとおりです。直接的または間接的に罹患者を目撃したすべてのヒト科生物(ヒト、チンバンジー、ボノボ、免疫のないSCP-1000)は異常な作用によって、最小2%の確率で永久に脳が停止し即死します。この確率は累積し、20分の観察ごとに即死率は1%上昇します。この効果はSCP-1000の個体ごとに変化し、一部の個体では"死亡率"は90%になります。死んだ個体もこの作用を保持しますが、小さな毛のサンプルでは現れません。

この症状を防ぐ手段は小規模のものしかなく、[編集済]を含みます(添付文書を参照、要レベル3クリアランス)。

SCP-1000は人類の近縁種にあたるため、SCP-1000-f1は最終的に人のキャリアに伝染する可能性が高いと考えられています。人口集中地でのSCP-1000の発見は最低でも[編集済]人の犠牲者を伴う██-クラス世界終焉シナリオを引き起こし、人類の絶滅にすら繋がり得ます。幸いにもSCP-1000は本能的に人間との接触を避けているように見えます。

現在SCP-1000を絶滅させることは不可能です。詳しい情報は添付文書(要レベル3クリアランス)を参照してください。

SCP-1000の個体群密度が最も高い場所として、北米の太平洋岸北西部とアジアのヒマラヤ山脈が知られています。████/██/██にもこれらの個体群は生存しています。SCP-1000の目撃と[データ削除済]は過去5年間、全ての大陸において記録されています。人口中心に近い主要なSCP-1000個体群は全て根絶されています。

14██年、財団はフランツ・M███████博士を通じて蛇の手の追放者を名乗る集団「太陽の子ら(the Children of the Sun)」と接触したことでSCP-1000の存在に気付きました。この集団はSCP-1000、SCP-███、SCP-███(その後、SCP-1000-███とSCP-1000-███として再分類された。)の情報提供を渋ったため、財団により解体されました。生き残りのメンバーは財団に加わったか、おそらく蛇の手の一員として姿を隠しました。組織の所有していた武器、道具、その他独自の疑似科学技術は、SCP-1000-001からSCP-1000-████に分類されました。これらの資源はたびたび財団によって利用されています。全リストは文書1000-3534-Y(要レベル3クリアランス)を参照してください。「太陽の子ら」の生き残りのメンバーへの接触は、ジョーンズ局長に許可を得たクリアランスレベル4/1000職員のみ許されます。

詳細情報はクリアランスレベル3/1000以上の職員のみ利用できます。クリアランスレベル3/1000以上の職員は文書Α-1596-1000に目を通すことが義務付けられています。

補遺1000-466-X:特別収容プロトコルの更新について:
████/██/██以後、処置516-LuminaはSCP-1000の取扱方から削除されます。[削除済]はSCP-1000が[削除済]音波への耐性をこれ以上発達させることはないだろうことを示唆しており、非常事態には処置516-Luminaは変わらず実行可能です。人口中心地からSCP-1000を確実に遠ざけるための代替手段は現在調査中です。処置516-Luminaに対するSCP-1000の耐性獲得が意図的なものなのか(そうであればSCP-1000の[編集済]の兆候である可能性があります。)自然の種変化による偶然であるのかは今のところ分かっていません。


== 要LEVEL3クリアランス ==

文書Α-1596-1000:ジョーンズ局長からの書状

噂はすでに耳にしていることと思います。適当なクリアランスレベルを持たない誰もがその仔細を知りたがります。「サスカッチがSCPだって知ってたか?次はバットボーイでも捕獲するんじゃない?」

その通り、SCP-1000はビックフットです。

鼻で笑うでしょう。心配しないでください。貴方達をゆかいな"Keter任務"に就かせることはありません。

貴方達がビッグフットをゆかいな存在だと思うのは、そう思っていて欲しいと我々が望んで いるからです。我々はハリウッドのコメディや馬鹿げたドキュメンタリーに制作資金を出し、ゴリラ・スーツを身につけた男に金を渡し、熊の足跡や羊の毛によるでっち上げを捏造し、カートゥーン製作者を買収・洗脳して子供向けテレビ番組でひょうきんな様子を描かせました。"ビッグフット"という言葉自体1958年に我々が作り、メディアに植え付けたものです。その当時の人々は"サスカッチ"以上に真に受けるのは難しいと認識した筈です。

何故そんなことをしたのか?それはすぐに分かります。

貴方達がすでに読んだ情報のすべてが真実という訳ではありません。2つの偽装情報と多数の意図的に省略した箇所があります。

SCP-1000-f1と呼ばれる"異常性擬似疾患"は存在しません。SCP-1000は魔法じみた死のオーラなど纏ってはいません。それどころか、SCP-1000には直ちに発現する類の異常効果は一切見られません。

SCP-1000の知能に関する情報も偽りです。SCP-1000はチンパンジーレベルの知能ではありません。彼らはより賢く - 正確には、我々と同等の知能を有しています。

省略された部分を説明しましょう。そのためにこの手紙があります。偽の情報は私が広めたものです、だからこそ私が真実を語らなければなりません。

これは我々の元へ逃れてきた「太陽の子ら」から得た情報です。我々はそれを信じませんでした - 信じたくなかったのです。

すでに読んだ通り、我々がSCP-1000と呼ぶ類人猿は人類と共に進化しました。我々は昼に行動し、彼らは夜に行動する、いわば暗がりに潜む夜行性の同胞種と言えるでしょう。

しかし、我々がまだ流離いの狩猟採集民族である間に、彼らは… 変わりました。おそらく数千年は経った後のことでしょう。道具。武器。農業。家畜。定住集落。更新世の日光を受けて我々人類がまばたきしている間、夜に生きるSCP-1000の数は激増しました。彼らは何百億という数でこの惑星を覆い尽くしたのです。

現存する品を徹底的に研究してきたにも関わらず、我々には未だ理解できないものを彼らは作りました。有機テクノロジー。彼らは木々や猛禽を高速船へと仕立て、家畜の群れを列車とし、低木を空飛ぶ乗り物にしました。彼らは昆虫や鳩から、携帯電話やテレビ、コンピュータ、そして原子爆弾に相当するものを作り上げました。「子ら」は広大な輝ける都市が氷河を跨ぎ、最も深い洞窟すら貫いて繁栄する様子、象牙と蜘蛛糸から成る飛行船、彼らに幾百もの目を向ける動物たちについて語りました。

我々の存在は希少で、現在のゴリラのような見た目をしており、最大でもせいぜい数十万頭しか生息していませんでした。今日、野生生物が我々を避けるように我々もまた彼らとの接触を避けていました。SCP-1000は我々が自らと同程度の知能を持っていることを理解していましたが、同じように彼らも我々を避けていました。我々のことを妖精やノームのごとき存在と見なし、超自然的な事象は我々の仕業と考え、彼らが日中寝ている間に聞き分けのない子供を我々が食べてしまうと言い伝えました。彼らは減りゆく我々の野生個体群を保護区の中へと囲い、密猟を非合法化しましたが、裏社会において我々の骨は媚薬として消費されました。
そして、彼らの文明は滅びました。我々がやったのです。'我々'とは財団のことではありません。'我々'とは、人類のことです。

その言い伝えは曖昧模糊としています。おそらく、トリックスターたる森の神の一人が人類に好意を示し、彼らの道具と使い方を披露したのでしょう。我々が何故そのような蛮行に及んだのか、今の我々には分かりません。おそらく我々は、彼らが我々を狩るという事実にただ怯えていたのでしょう。意図していたにせよそうでないにせよ、我々を柵で囲ったのはおそらく適切な対応でした。我々には何が真実かは分かりません。なんにせよSCP-1000の技術を手に入れた我々はSK-クラス支配シフトを引き起こし、地球上の支配種となりました。

我々は1日でSCP-1000人口の70%を一掃しました。花の日(The Day of Flowers)、その出来事を「子ら」はそう呼びました。おそらくはあらゆる花々が咲き誇る白昼、彼らが眠っている間にその殺戮は実行されたのでしょう。それから我々は生き残りを追い詰めました。しかし、我々は彼らをただ殺す以上の手段に出たのです。弄くり回したSCP-1000の装置を用いて、我々は彼らを狂わせました、我々の手の届かないところへ隠れていた者たちさえも。我々は彼らを彼ら自身の精神の内へと閉じ込め、高次機能を阻害し、自分たちで生きていけるよう一般的な類人猿のような肉体を与えました。全てを懸濁液と塵に変えるSCP-1000の生物兵器によって、我々は彼らの生命機械を屠り、広大な輝ける都市を焼き尽くしました。そして、その痕跡は春の雨と風によって洗い流されたのです。

我々は跡も形も残しませんでした。我々自身の記憶にさえも。我々は武器の一つを自身に向け、SCP-1000とこの惑星に栄えた中で最も偉大な文明に関する知識を抹消しました。念のため、僅かな人間だけがその影響から免れ、禁断の知識を保持しました。他の人類は賢さを継承することなく、再び狩猟採集民に戻りました。

そして、今日の我々が存在します。

貴方達はここに至りレベル3機密文書を読み終わろうとしていますが、ここで敢えてその要約を伝えます。SCP-1000はどうにかして自身の知能、知識を取り戻しつつあります。おそらく、彼らは真にそれらを失ってはいなかったのでしょう。我々には分かりません。

これこそ増加し続ける"ビッグフットの目撃例"が大いに懸念される理由です。接触を試みる理由すら分からない点は更に憂慮されます。

その通り。SCP-1000は我々のような存在です。その事実こそが彼らを危険なものとしています。我々は彼らを歴史と記憶の中から消し去りました。我々は彼らの文明の殆どを破壊し、彼らの種を根絶させました。貴方達に伺います。もし彼らが機会を得たなら、彼らは我々に何をするのでしょう?

付録1000-56-D:
多くの機会において、SCP-1000個体は財団職員と接触しようとしました。接触時におけるこれら試みの大抵は翻訳されていない[データ削除済]で行われましたが、最近の事例ではSCP-1000の何体かが拙いながらも英語でコミュニケーションを取れるようになっています。

記録1000-ad065-x1:
以下は███/██/██の財団職員とSCP-1000の接触を大まかに訳したものです。

ゆるすよ;
いまはえらべる、ずっとはまたない;
やりなおそう

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