SCP-1008
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アイテム番号: SCP-1008

オブジェクトクラス: Safe

特別収容プロトコル: SCP-1008は、サイト██内の保全ロッカーに設置された、不透明な成形容器内に格納されます。SCP-1008は、少なくとも2人のレベル3要員からの事前許可を得た時のみ、収容容器から移動させられます。また、SCP-1008に暴露した対象は全て、死亡時まで観察下に置かねばなりません。

説明: SCP-1008は、最大幅の直径およそ8cm、重量およそ1.4kgの、不規則な形の磨き上げられた黒曜石の塊です。SCP-1008の面の一つには、太陽のイメージが刻まれています。この太陽のイメージは、古代インドネシア語の方言と考えられる、現時点では未だ解読されていない言語による銘文によって囲まれています。SCP-1008の太陽の彫刻が、生きている人間の対象の額に対して押しつけられた場合、この物体の特異な影響が日没までに現れます。

第一段階――通常およそ一週間続く――では、SCP-1008によって影響を受けた対象は、太陽を知覚することができなくなります。影響を受けた対象はもはや太陽を見ることができず、人工光の助けなしではものを見ることができません。影響を受けた対象の検査から、瞳孔反応など、日光から隔離された際のものと完全に一致する身体的反応を示すことが分かっています。また、通常より多い日光への暴露も、対象に影響を与えず、また失明を引き起こすこともありません。加えて、対象はほとんどの場合、星は依然として観察することができるものの、主に太陽光によって照射されている月やその他の天体を見ることができなくなっている、と報告しています。

第二段階――第一段階の後、およそ二週間から三週間続く――中には、対象は熱および他の太陽からの放射を受け取ることができなくなります。対象はますます寒く感じることを報告し、ビタミンD欠乏症および季節性情動障害(SAD)の徴候を示すと同時に、次第に皮膚の状態が青白くなっていきます。

SCP-1008との暴露の最終段階――最初の接触後から通常四週間から六週間――において、報告によれば、対象は、周囲の他の生物が不健康になっていく様子を観察することになります。植物は、萎れ、発育不全のように見え、動物は、衰弱しているように見えます。最も重要なことには、最終段階での対象は、任意の植物または動物に基づいた食品から栄養を得ることができず、数週間後には栄養失調により必ず死亡してしまうということです。

補遺1008-01: 対象1008-01とのインタビュー記録より抜粋

対象1008-01(エージェント████ ██████)は、[編集済]への内密の任務中に、SCP-1008に偶然に暴露しました。エージェント██████は、SCP-1008の効果が現れた後、直ちに財団にその報告を行い、自身は財団の観察下へと置かれました。

█████████博士: 特異な現象が起きたという最初の徴候は何でしたか。

対象1008-01: 朝起きたときに……大体五時くらいだと思うんですが、接触した次の日の朝ですね。私は普段、日が昇る前に起きるので、ヘンだなと思ったんです。明け方の光が見えなかったので。そして……太陽が昇ってこなかったんです。███████博士は私を呼んで、なんで私がこんな素晴らしい天気なのに起きてこなかったのか、聴いてきました。それが私が隠密任務を破棄し、報告した時ですね。

█████████博士: 次に何が起こりましたか。

対象1008-01: ええ……まぁ、最初の数日間は、それほど悪いというわけでもありませんでした。単に太陽が昇ってこないってだけですし。本当に真っ暗な中で自分は何も見えないのに、周りの人は普通に動き回ってる、ってのがヘンな感じでしたね。

対象1008-01: でも、最初の一週間が過ぎる頃にはキツくなってきました。その……徐々に寒くなってきたんです。で、木とか植物が全部、病気で萎れてるように見え始めました。私以外の人間がみんな、木とか植物とかは普通にピンピンしてるって言ったとしても、私にはそう見えるようになったんです。

█████████博士: 続けて。

対象1008-01: 昨日から、本当に、本当に悪くなり始めました。そうですね……思うに……全てのものは太陽に由来してるんです。私たちが育てる食品の全て、飼育する動物の全て……全てのエネルギーは太陽から得てる……私は…私にはもう…食べることが出来ませんが……

対象1008-01はSCP-1008の影響の下で、36日後に摂食が不可能となり、最終的に鎮静剤を処方され、IV摂生法の下に置かれました。対象は収容中、およそ43日の後に終了しました。死因は重度の低体温症、および栄養失調だと断定されています。

補遺1008-02: SCP-1008に刻まれた銘文の部分的な翻訳

[懲罰/判決?]により[罪人?]
は[払い出された/追放された?]
[未知の単語、恐らく「太陽」あるいは「神」]のおもて[より]
闇中にて[死ぬ?]べくして

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