SCP-1015
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アイテム番号: SCP-1015

オブジェクトクラス: Safe

特別収容プロトコル: SCP-1015-1はパスコード施錠の金庫に収容してください。この金庫を設置する部屋は2m×2mの大きさのものとし、1名の監視員によって常時監視してください。

すべての実験は床や壁、天井が、薄いゴムやラテックス、紙、その他の素材でできたいくつかの層で裏打ちされた部屋で行ってください。それぞれの層は素材ごとに0.5mmの厚さでなければなりません。

説明: SCP-1015-1はアメリカ合衆国の1セント硬貨であり、1974年と刻印されています。SCP-1015-1に刻まれたすべての刻印はその年に鋳造された1セント硬貨のものと一致しています。SCP-1015-1は切る、または削るといった試みすべてに対して抵抗性を示しているため、SCP-1015-1に対する冶金学的な調査はこれまで不可能な状況にあります。また、SCP-1015-1は温度変化による影響を受けないため、触れると常に冷たく感じます。

SCP-1015-1を所持する人間はSCP-1015-2と指定されます。SCP-1015-2は、意図的にSCP-1015-1を永久的に放棄することができません。SCP-1015-1を落とす、投げる、誰かに与えるといった行動を取っても、SCP-1015-1は4秒以内にSCP-1015-2の体のどこかに再出現します。SCP-1015-2が死亡した後に別の人間がSCP-1015-1を拾う場合、または、SCP-1015-1の現在の持ち主の合意の上ではなくSCP-1015-1が窃盗された場合に、SCP-1015-1の所持者は替わります。

SCP-1015-1を取得してから2時間以内に、SCP-1015-2が最も露出している肉体の部位 (実験記録を参照) に触れられた物体は、即座に1個以上の1974年の1セント硬貨に変化します。初めの24時間程度では、その効力は1セント硬貨よりも辛うじて大きい程度の小さな物体にのみ発現します。SCP-1015-1を取得してから2週間を超過すると、SCP-1015の効力において、影響を受ける物体の大きさの上限と、接触により1セント硬貨への変化が起こる確率、接触により1セント硬貨に変換される物質の割合が増大します。最終的に、SCP-1015-2と接触した切れ目なく続く固形物質はすべて1セント硬貨に変換されるようになります。

どの方向でも1セント硬貨よりも小さい物体は影響を受けません。また、物体の1セント硬貨への変化はSCP-1015-2が生存しているときにしか発生しません。

SCP-1015の効果は質量よりも体積を保存します。つまり、SCP-1015の影響を受けた物体が占めていた空間はすべて、できるかぎり効率的に1セント硬貨に置き換えられることになります。その際、1セント硬貨に変化せずに余った部分は失われれたように見えます。これまでのところ、その効果の範囲は1回につき、単一の切れ目なく続く固形物質に限定されると見られています。

SCP-1015の影響によって生成された1セント硬貨は異常な効力を示しません。これらの1セント硬貨は微視的なレベルにおいてSCP-1015-1と同等ですが、オリジナルとは異なり、普通の1セント硬貨と同様に変化や損傷を生じ得ます。冶金学的な調査により、これらの1セント硬貨は約95%の銅で構成されており、1974年に鋳造された1セント硬貨と同一のものであることが判明しています。 (補遺1015-02を参照)

補遺1015-1: SCP-1015-1は元来██████, ██における調査の後に発見されました。この場所では、通りの街灯がすべて無惨に破壊され、照明器具を失った軸だけが残されるという事件が発生しました。この事件では、すべての内部の構成部品と電球自体は、大量の1セント硬貨とともに地面に置き去りにされていました。

同様の事例がその後にも発生しました。それらの事例には、数件の倉庫の鉄製の外壁の一部が破壊された事例や、地元の共同墓地の一区画のすべての墓石が破壊された事例も含みます。鉄塔の支持梁が破壊された事例では、その後に鉄塔が倒壊しました。これらのすべての事例で1セント硬貨が発見されていました。

ある廃屋で火災が発生した後に、その廃屋の内部で硬貨の溶融が行われていたことが発覚しました。その廃屋の基礎を含む大部分は1セント硬貨に変化していました。硬貨の溶融に関与していたと思われる█名のホームレスの遺体が廃屋の焼け残った部分で発見されました。

前述の現象を調査していたその地域のエージェントたちは2人の生存者と遭遇しました。2人はその火災現場で1セント硬貨をかき集めていました。彼らは後にラリー・ソーキンとビル・ソーキンの兄弟と確認されました。2人は地元ではよく知られた貧困者でした。ラリー・ソーキンは複数の非致死性のゴム弾で撃たれた後に死亡しました。後の検死により死因はゴム弾によるものではなく、腹腔に複数枚の1セント硬貨が高速で挿入されたことが原因であると判明しました。SCP-1015-1を彼が保有していたのをトレバー・█████実験室助手が発見しました。 (実験記録を参照)

ビル・ソーキンは捕らえられ、インタビューを受けました。

補遺1015-01:インタビュー記録

実験記録

補遺1015-02: 元来、調査により、SCP-1015の影響で生成された1セント硬貨には異常な特性がないとされてきました。未確認の確率で、こうして生成された1セント硬貨がSCP-1015-1と同じ異常な効力を示すようになるというようなことは現在確認されていません。

██年█月█日に、警察が████・██████の遺体を発見しました。████・██████は公共事業部門の被雇用者であり、SCP-1015-1が回収された廃墟の火災の跡の除去の工事に参加しており、その後、1週間以上出勤していませんでした。██████は自分の頭部を銃で撃って自殺していました。██████の住居の家具や設備の多くが消失し、家中には大量の1セント硬貨が発見されたと報告されています。また、壁や床に血液や他の体液が大量に付着していたことも確認されています。██████の妻と幼い娘は発見されていません。財団エージェントは現場でSCP-1015-1を回収しました。新たに発見されたSCP-1015-1はD-クラス職員を利用して収容し、財団職員が不注意にSCP-1015-1を所持してしまうことを防止します。

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