SCP-1038
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SCP-1038の一端にある3個のコンポジット端子。端子は標準のRCA端子からの逸脱を示しません。

アイテム番号: SCP-1038

オブジェクトクラス: Safe

特別収容プロトコル: SCP-1038はサイト-17の視聴覚部門内の格納容器に施錠して保管し、パスコードは研究監督が管理します。オブジェクトの効果の特性から、全てのサイト職員に毎週金曜の19:30-22:30の間、既に試験されたコンテンツを用いて、SCP-1038を実験外でレクリエーション目的に利用するO5レベルの承認が与えられています。

説明: SCP-1038は長さ6.096mのAVケーブルで、その両端は、コンポジット映像及びステレオ音声用に色分けされた3個の標準的なRCA端子で終端しています。端子にもケーブルにも、製造業者や仕様を示すような他のマークは存在しません。

ケーブルを用いてメディアプレーヤー(ビデオデッキ、DVD、ストリーミングメディアデバイスなど)とテレビやモニタを接続した時にその特性が発揮されます。コンテンツの再生中、テレビは通常の映像の代わりに、その「代替現実」バージョンと言い表すことができる映像を映し出します。2011/11/23の時点で、SCP-1038は████個の別個の現実に由来する映像を映し出しています(実験の簡単な概要については補遺-1038-Bを参照)。

この効果がどのような手段で発生しているのかは不明で、実験では、接続された装置の電力消費、放射線強度の変化、[データ削除済]は異常を示しませんでした。

SCP-1038はそれを通過する情報の内容を認識しているように思われます。選択されたコンテンツがケーブルの接続先の代替現実に存在しない場合、SCP-1038は代わりに「最も近い」内容を再生します - サッカーの試合のVHS録画は、剣闘士の闘いに置き換えられるかもしれません。同時に、オブジェクトは現在のところ、1つの媒体に対して1つの代替バージョンを対応させています。1つの映画のDVDコピーからは全て同じ代替現実が再生されますが、同じ映画のVHSコピーは別の代替現実に対応します。これが知性の兆候を示しているのか、データが既に記憶媒体の側に存在しているのかは不明です。

補遺-1038-A — 回収報告: SCP-1038は、19██/10/3にオレゴン州███████████の[編集済]小学校で起きた事件によって財団の注意を惹きました。████████女史は4年生の教室で、「教室にあったケーブル」を用いてドキュメンタリーの録画を再生しようとしました。ドキュメンタリーは大ピラミッドについてのものでしたが、再生されたコンテンツは[データ削除済]。続く逮捕、解雇、訴訟の間に、財団エージェントは使用されたAV機器を収容しました。部品のテストからは、SCP-1038のみが異常特性を示すことが判明しました。ケーブルの購入記録は、どの地区の経費報告書にも存在しませんでした。

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