SCP-1042
評価: +8+x

アイテム番号: SCP-1042

オブジェクトクラス: Safe

特別収容プロトコル: SCP-1042は標準電磁気遮蔽異常物品保管ロッカーに収容してください。SCP-1042は電気デバイスに影響を及ぼすため、実験の際は設備に予防策を講じてください。

概要: SCP-1042はビクトリア時代の典型的な住宅の基礎の建築に使われる、標準的な煉瓦状ブロックです。解析したところ、SCP-1042は██████の間に███████で作られた煉瓦状ブロックと同じ組成であるという結果が出ました。しかし、より厳密な検査を行ったところ、分子レベルでは異常な格子構造をとっていることが判明しています。SCP-1042に低レベルの電磁場をかけた場合、またはSCP-1042が鉄の物体と接触した場合に、過去の出来事を3次元で再現した、視覚情報と音声情報のある「投影映像」が出現します。これらの映像では頻繁にSCP-1042-1と指定される実体が伴って映し出されます。

来歴:
███████████████歴史協会はその地方の大邸宅の所有権を獲得していました。この邸宅は有名な殺人事件が起こった場所で、その地での「ゴーストツアー」の行き先にされるような場所でした。その邸宅の元来の所有者はその町の「大地主」であった████████・███████████氏です。この人物は18██年に女中の殺害を告発されましたが、裁判では無罪を言い渡されました。裁判の後、███████████の妻は子供を連れてその地域を離れ、彼は隠遁者となり、結局3年後に邸宅で自殺を遂げました。それから、後の所有者たちと使用人たちは、元の所有者の家族や使用人が使っていた館の内部や周囲で、複数の幽霊を見たと報告しました。それ以外にも、自分自身が日常の仕事を行っている姿 (旅行案内者に「ドッペルゲンガー」と呼ばれるもの) や「黒衣の修道士」(現在はSCP-1042-1と指定される実体のことだ思われる) を見たとも報告しました。雷雨のときはこれらの実体を見る頻度が高まる傾向にありました。19██年に、ある電気技師がその邸宅の配線を町の新しい電気敷設網に接続しようとしていた際に、部屋の露出したブロックをドライバーでこすりました。すると、18██年の出来事を再現した、女中を殺害した元の所有者の映像に出迎えられました。その幻影は電気技師に気づいた素振りを見せず、約5分後に姿を消しました。

入手の経緯:
安全監視員を装った財団エージェントが、カバーストーリーとして「基礎の整備」を適用してSCP-1042を回収しました。SCP-1042の場所は標準電磁場計量器を利用して突き止めました。エージェントはSCP-1042を同じ大きさの複製品と置き換え、嫌疑の念を起こさせないように建物の基礎の構造的な補強も行いました。

SCP-1042の実験により、SCP-1042はその周囲で動く人間や物体の視覚情報と音声情報を、後で再現できるように記録することが確認されました。SCP-1042は静止したものは記録せず、動く物体のみを記録するようです。出来事の再現の正確さの程度は様々です。ほとんどの映像は透明で、ぶれが生じており、音声には「金属をこする音」や「石をこすり合わせる音」と形容されるような際立った雑音が混入します。SCP-1042に小さな電流を流すと、映像は非常に明瞭になります。SCP-1042に記録された出来事は、SCP-1042に電磁場をかける、または鋼や鉄の物体をSCP-1042にぶつけたり擦り付けたりすることで、映像として出現させることができます。電磁場の強度や鉄の物体を衝突させるときの力の大きさ、またはその両方を変化させることで、特定の出来事を再現させることが可能です。

SCP-1042の実験の中でもより注目に値するものを抜粋し、次に記載します。すべての実験記録は文書SCP-1042-L1に記載されています。

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