SCP-1056-JP
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アイテム番号: SCP-1056-JP

オブジェクトクラス: Euclid

特別収容プロトコル: SCP-1056-JPは大型哺乳類用の収容区画に収容されます。1日に2度、肉食獣用の餌を与えてください。ストレス軽減のため運動可能な遊具が設置されます。繁殖期にSCP-1056-JPの収容区画内にSCP-1056-JP-1が存在しない、または死亡している場合、SCP-1056-JP-1を求めて攻撃的になり収容違反を試みようとするため、女性のDクラス職員をSCP-1056-JPの収容区画内に配備してください。SCP-1056-JP-1はその性質上、SCP-1056-JPと同じ収容区画内に収容されます。SCP-1056-JP-1が妊娠中またはSCP-1056-JP-2が授乳期間中にはSCP-1056-JP及びSCP-1056-JP-1、SCP-1056-JP-2との接触を禁止します。SCP-1056-JP-3となった個体は終了してください。SCP-1056-JPとなった個体は個体数維持のため4匹を残し、残りは終了してください。SCP-1056-JP-4は大型哺乳類用の収容区画に収容されます。SCP-1056-JP-4は成熟する前に終了してください。

説明: SCP-1056-JPは全長2m~3mの知性を持ったタイリクオオカミ(Canis lupus)です。通常歩行に使用する足とは別に尻尾の中間から、他の足と比べ3分の1程の大きさの足が生えています。この足は後述する繁殖方法において用いられます。その生物学的起源は現時点では不明ですが、組織サンプルからはタイリクオオカミ(Canis lupus) のほかにチョウチンアンコウ (Himantolophus groenlandicus) のDNAの痕跡が確認されました。SCP-1056-JPとはSCP-1056-JP-1を介してコミュニケーションをとることが可能です。

SCP-1056-JPは██県下水道管理課により下水道にて巨大な生物を見たとの通報から発見されました。発見当初下腹部には死亡したSCP-1056-JP-1が性器によって接合されていました。下水道には巣と思われる箇所が点在し、ネズミや魚、また人間の幼児の骨が発見されました。

SCP-1056-JPの特性として通常の出産では雄の個体しか産まれることはありません。半径1km以内に存在する人間の女性の生理の匂いから発情期に入り、孤立している女性を探し出し巣へと持ち返ります。対象を巣に持ち帰ると後ろ足で対象を固定し、女性器に男性器を挿入します。挿入された男性器は子宮へと到達するとそこで癒着し、SCP-1056-JPか対象が死亡するまで剥がれることはありません。外科手術による剥離実験は全て対象の死亡という結果に終わりました。SCP-1056-JPを終了し剥離する実験においても対象の死亡という結果に終わっています。

SCP-1056-JP-1はSCP-1056-JPと性器が癒着した女性です。SCP-1056-JP-1は性器が癒着してから体を狼へと変化させていき、およそ3か月で手足が伸び体毛が生え、また胴体部分は完全に狼へと変化します。SCP-1056-JPに常にぶら下がる形となるため筋肉量の増加も観測されています。完全に変化が完了した状態であってもSCP-1056-JP-1とは対話をすることが可能です。

食事はSCP-1056-JPが噛み砕いたものをSCP-1056-JP-1に与える形で行われます。SCP-1056-JPの唾液にはオキシトシンが含まれており、完全に変化が完了するまで摂取し続けたSCP-1056-JP-1は例外なくSCP-1056-JPに対し愛情を示します。また、SCP-1056-JPと対話することが可能となります。SCP-1056-JPから与える食事を摂食せず別途栄養補給をする手段を用いた場合、体の変化を遅らせることが可能です。この場合SCP-1056-JPに愛情を示すことはなく、多くの場合体力の消耗から衰弱死に至ります。

SCP-1056-JP-1の変化が完全に完了すると程なく妊娠し出産を行います。SCP-1056-JP-2は産まれてきた子供です。出産は癒着した状態で膣からではなく変化した体の卵管状の部位から行われます。完全に変化が完了する前に妊娠・出産した場合、SCP-1056-JP-2によって腹部を食い破り出産が行われます。その場合、出血性ショックでSCP-1056-JP-1は死亡します。

SCP-1056-JP-2は授乳期間が終了するまでは母体と同じ形態をしており、4~5匹産まれてきます。授乳期間にSCP-1056-JP-1が死亡している場合、SCP-1056-JP-2はSCP-1056-JPによって殺害され摂食されます。また、SCP-1056-JP-2が孤立しているところを他の親個体に発見されると殺害され摂食されます。行動生態学的に競争相手となる可能性のある他の個体を取り除く本能だと考察されます。

授乳期間中、SCP-1056-JPは近寄るあらゆる生物に対し攻撃的になります。麻酔を用いた対象への接触は攻撃性が常態化することが判明しているため禁止とします。SCP-1056-JP-2の授乳期間が終了すると攻撃性はなくなり対象への接触が可能となります。授乳期間が終了したSCP-1056-JP-2はSCP-1056-JPか人型のどちらかに変化を始めます。

SCP-1056-JP-3は人型となった個体です。SCP-1056-JP-3はSCP-1056-JPに変化を察知されるとSCP-1056-JP及びSCP-1056-JP-1により殺害され摂食されます。SCP-1056-JPとなった個体はそのまま群れの一員となります。SCP-1056-JP-2及びSCP-1056-JP-3を回収するには授乳期間が終了した直後SCP-1056-JP-3が殺害される前に行ってください。

SCP-1056-JPとなったSCP-1056-JP-2は約2年ほどで性的に成熟し、発情期に入ります。男性職員のみで構成されたサイトへ移送することで発情期に入ることを防ぐことができます。SCP-1056-JP-3も同様に約2年で性的に成熟します。外見は人間と相違ありませんが、狼と同程度の知能と体力を持ち、子宮と男性器を癒着させる特性は受け継いでおり、女性を妊娠させると人型の獣を1匹出産させます。

SCP-1056-JP-3と女性の間に産まれた個体がSCP-1056-JP-4です。SCP-1056-JP-4は約2年で成熟し、体長3m~4mの二足歩行する狼となります。極度に高い力を有しており握力は1t以上、咬合力は100MPa以上に及ぶと推測されています。SCP-1056-JP-4は極めて攻撃的で、積極的に収容違反を試みます。最初のSCP-1056-JP-4個体は大型哺乳類用の収容区画の扉を破壊し、収容違反を引き起こしました。その後、現在の収容プロトコルに改定されました。SCP-1056-JP-4は通常の兵器で終了することが可能です。

SCP-1056-JP-3は女性の匂いに関係なく常に発情しています。女性が存在しない場合、衰弱死するまで女性を探すことをやめません。女性が存在する場合においても常に発情している特性から衰弱死するまで繁殖行動を中断することはありません。SCP-1056-JP-3は衰弱死させずに収容し続ける難度とSCP-1056-JP-4を出産するリスクのため終了してください。

実験記録001 - 日付20██/██/██

対象: SCP-1056-JP-2個体群
実施方法: 人間の母乳にて育成する。
結果: 全ての個体はSCP-1056-JP-3に変化した。
分析: 与える母乳によって変化する対象が変わる可能性があります。

実験記録002 - 日付20██/██/██

対象: SCP-1056-JP-2個体群
実施方法: タイリクオオカミの母乳にて育成する。
結果: SCP-1056-JPに変化する個体と通常のタイリクオオカミに変化する個体とで分かれた。
分析: やはり与える母乳によって変化する対象が変わるようです。

実験記録003 - 日付20██/██/██

対象: SCP-1056-JP-2個体群
実施方法: 牛の母乳にて育成する。
結果: [データ削除済]
分析: SCP-1056-JP-2のタイリクオオカミと人間以外の母乳を使用した実験は禁止とします。

実験記録004 - 日付20██/██/██

対象: タイリクオオカミの雌個体
実施方法: SCP-1056-JPの精子を用いて人工授精させる。
結果: SCP-1056-JP-2が5匹出産された。
分析: タイリクオオカミとの交配は可能なようです。

実験記録005 - 日付20██/██/██

対象: 牛の雌個体
実施方法: SCP-1056-JPの精子を用いて人工授精させる。
結果: SCP-1056-JP-2が4匹出産された。
分析: 異種との交配も可能なようです。

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