SCP-1066
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SCP-1066

特別収容プロトコル: SCP-1066は対象を折ったり丸めたりする必要のない大きさを持った文書保管箱に入れ、保管サイト-23の標準棚置きユニットに保管してください。テストの実施を希望するレベル2以上のクリアランス保有者はP.ヴォレノ博士と協議してください。

説明: SCP-1066は19██年█月█日の日付が入ったUniversity of ████ ███(以下██大学と略)の卒業証書です。0.5m x 0.3mの羊皮紙に印刷されています。インクや羊皮紙にはいかなる異常性も発見されず、いずれも19██年代に██大学が発行した類似の卒業証書のものと合致しました。

SCP-1066が持つ損傷への耐性は通常の██年ものの羊皮紙と同じ程度であるため、取り扱いには気を使う必要があります。特に裸火は対象に近づけないようにしなければなりません。

17歳以上の男性が「卒業生」と書かれている欄に名前を書くと、その人物は4~10分間消失し、4歳年を取った状態で戻ってきます。対象者はその4年間を19██年から19██年の██大学の学生として暮らし、証書に名前を書いた時に考えていた事柄に関する学位を得て、証書に記載されている日付に卒業したようです。その学位は██大学が19██年にそのような講座を開講していたかどうかとは関係なく取得できます。また、SCP-1066上の文言は学位の内容を反映したものに変化します。対象者は4年間の間に学んでいた内容と直接関係のない事柄は覚えていません。更なる詳細は補遺1066-1を参照してください。女性がSCP-1066に自分の名前を書いた場合は何も起こりません。このことは19██年の██大学が女学生を受け入れていなかったことを鑑みれば驚くには値しません。

対象者のうちおよそ█%はその4年間を生存できないという点は注目に値します。そのような場合、予測される程度の腐敗を示した死体が戻ってきます。この死亡率は19██年の██大学学生のものとは一致しません。しかしながら、死亡した対象者の多くはミーム効果や危険なSCPオブジェクトのことを考えるように命令されていたために、結果に異常が生じたと考えられます。

SCP-1066は20██年██月██日に██大学のキャンパスから回収されました。当時大学の運営陣は通常の4年分の学費に███████ドルを加えた料金で「高速学習」プログラムを学生に提供していました。一部の卒業生が急激に年を取っていたことに誰も気づいていなかった理由は不明です。これがSCP-1066の異常特性による可能性はありますが、そのような効果はまだ発見されていません。SCP-1066は犠牲者なしに回収され、運営陣およびすべての記録されていた卒業生に対してクラスB記憶処理が施されました。実際の卒業生の一部ないし大半が記録されていない可能性が非常に高いのですが、彼らがSCP-1066の存在を明らかにする危険性は低く、したがって彼らの発見は低優先度任務とされています。SCP-1066とSCP-028の間での効果の類似が指摘されており、共通起源の調査や一方の異常が他方の異常の改変版であるかどうかについて調査が進行中です。

補遺1066-1: 注目すべき試験結果

実施者: P.ヴォレノ博士
日付: 20██年██月█日
対象者: D-1066-1
情報: 対象者はただ文書に名前を書けとだけ指示された。
結果: 対象者はカリグラフィーの学位を得た。実験テープを確認したところ、彼は最高の文字で署名を書くことにひたすら集中していた。試験後、対象者の筆跡は顕著な改善を示した。彼は消えていた時間の記憶を持っていなかった。対象者はその月の終わりにスケジュール通り終了させられた。
追記: 対象者の左胸に「ペンは剣よりも強し」というフレーズを中国語に訳した刺青が生じていた。

実施者: P.ヴォレノ博士
日付: 20██年█月██日
対象者: D-1066-5
情報: 対象者は好きな動物のことを考えるように指示された。
結果: 対象者は海洋哺乳生物学の学位を得た。質問したところ、対象者は好きな動物はイルカだと答えた。対象者は月の終わりに終了されられるまで、様々な海洋哺乳類の近くでスキューバダイビングをするという鮮明な夢を見るようになった。
追記: 試験後、対象者はスキューバダイビング装備への精通を示した。彼は質問に対してスキューバダイビングの資格コースを取ったことはないと主張した。

実施者: P.ヴォレノ博士
日付: 20██年█月█日
対象者: D-1066-7
情報: ミーム効果を持つSCP-███が対象者に施され、さらに対象者は文書に署名する間それのことだけを考えるように指示された。
結果: 対象者はミーム学の学位を得た。しかしながら、対象者は帰還後いかなる方法によっても研究者とコミュニケーションをとることを拒否し、スケジュール通りに終了させられた。
追記: これを使って研究者を訓練できないかと思ったんだが、そううまくはいかんようだな。 — P.ヴォレノ博士

実施者: P.ヴォレノ博士
日付: 20██年█月█日
対象者: D-1066-14
情報: 対象者は「高度ミーム学」という言葉を思い浮かべるように指示された。対象者は、標準Dクラススクリーニングにおいて平均以上の知能を示していた。
結果: 対象者は[編集済み]の効果と一致する植物状態になって戻った。
追記: 対象者9~13はすべてミーム効果について考えるよう指示されており、戻ってきた際には財団が19██年の時点で発見していたミームエージェントと同種のものに暴露された兆候を見せていた。 — P.ヴォレノ博士

実施者: █████ ███研究助手
日付: 20██年█月█日
対象者: █████ ███研究助手
情報: この試験は認可を受けたものではなかった。███研究助手は正規研究員へ昇格するための資格を手に入れようとしていたらしい。
結果: ███研究助手は「SCP学」の学位を得て戻った。この「SCP」は明らかに「スーパーコンピュータプロセッサ」の頭文字であり、彼は19██年当時のスーパーコンピュータに関する知識を有するようになった。
追記: ███研究助手はクリアランスレベル0に降格され、保管サイト-23から異動させられた。

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