SCP-1138-JP
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アイテム番号: SCP-1138-JP

オブジェクトクラス: Euclid

特別収容プロトコル: SCP-1138-JP-Aは標準的な人型収容セルに収容します。SCP-1138-JP-Bには布をかぶせ、外部から視認ができないようにしてください。SCP-1138-JP-Aが収容されたセルに隣接した室内には手足を拘束したDクラス職員を常勤させてください。SCP-1138-JP-Aの手足とDクラス職員の手足の拘束具には緊急時の無力化のために、遠隔操作可能な爆弾を内蔵してください。SCP-1138-JP-Aの無力化には胴体を激しく損傷させる銃器などの手段は用いず、内蔵された手足の爆弾の起爆や行動を制限する捕縛具などを使用してください。SCP-1138-JP-Aには検閲がなされた本の読書、音楽鑑賞、映画鑑賞の娯楽が許可されています。SCP-1138-JP-Aへのインタビューは液晶画面の文字の表示でのみ行われます。SCP-1138-JPへの実験は許可されません。

説明: SCP-1138-JPはSCP-1138-JP-AとSCP-1138-JP-Bの2種のオブジェクトの総称です。
SCP-1138-JP-Aは首から上の頭部が損壊した人型オブジェクトです。身体的特徴はコーカソイドに類するもので、身体的には40歳男性と予想されています。SCP-1138-JP-Aの首の断面には垂直に両刃の剣(後述のSCP-1138-JP-B)が突き刺さっています。このような状態にもかかわらず、SCP-1138-JP-Aは通常の人間と同じように活動を行うことができ、頭部がないにもかかわらず、視覚や聴覚を有しています。身体に布などをかぶせても視界を遮ることは出来ません。発話は不可能ですが、多言語1の筆談による意思疎通が可能です。SCP-1138-JPには腐敗や老化の傾向はなく、いかなる身体的損傷も最短10分から最長1時間ほどで再生します。現時点では頭部の再生は確認されていません。SCP-1138-JP-AはSCP-1138-JP-Bに対する実験を行わないという条件で、収容へ協力的な態度を示しています。

SCP-1138-JP-Bは刃渡り60cm、刃幅6cmの金属製の両刃の剣です。SCP-1138-JP-Bに対する実験は収容初期に起こったGOCによる襲撃インシデントを鑑みて行われていません。特異性の記述はインシデントの際、記録されていた映像を分析した予測とSCP-1138-JP-Aの証言を基にしたものです。SCP-1138-JP-Bの材質は不明ですが、破壊に対する耐性を有しています。2殺傷能力や威力についても、GOCの防刃防弾の装備やサイト内の隔壁を切り裂いたことから非常に高いものと予想されています。SCP-1138-JP-Bは刀身の半ばから切っ先にかけてを視認した人物(以下対象)に対して、SCP-1138-JP-Bに対する強い所有欲と破壊衝動を植え付けるようです。対象が複数人いた場合、SCP-1138-JP-Bの奪い合いに発展します。SCP-1138-JP-Bを所持した対象は対象自身の優先順位が高い順に、SCP-1138-JP-Bを用いた攻撃を行うようです。映像内ではGOCエージェントが対象だった場合は、応戦する財団の機動部隊よりもGOCの構成員への攻撃を優先し、財団所属の職員が対象だった場合は同僚や施設への攻撃を優先して行っていました。SCP-1138-JP-Bにより植え付けられた症状は記憶処理や各種対抗ミームで取り除くことは不可能でした。また、SCP-1138-JP-Bは周囲に対象がいない場合に、最も近い人物3の元へ転移することが確認されています。転移はSCP-1138-JP-Aに突き刺さっている間は発生しません。

収容経緯: SCP-1138-JPはノルウェー中部████地方の████教会の地下室に安置されていた棺の中から発見されました。4発見されたSCP-1138-JPはドイツ支部管轄のサイト-DE██5を経由し、サイト-DE17の生物セクターに移送される予定でした。SCP-1138-JPがサイト-DE██へ搬入された際、GOCエージェントによる襲撃が行われ、SCP-1138-JP-AはGOCエージェントの攻撃により一時的に破壊されました。露出したSCP-1138-JP-Bは特異性を発現し、GOCエージェントは全滅、サイト-DE██も70%が機能を失うという壊滅的な被害を受けました。SCP-1138-JP-Bは再生したSCP-1138-JP-Aによって、鎮静化されました。機動部隊によって再収容が行われたSCP-1138-JPはGOCの報復、再襲撃やドイツ支部内での反感を鑑みて日本支部へ移送されました。

吹田博士の提言
財団職員の中にはSCP-1138-JPの収容に不満を持っている方がいるでしょう。SCP-1138-JP-Bの収容にはSCP-1138-JP-Aの特異性に頼り、私たちが行っているのは補助程度のものです。
財団独自でSCP-1138-JPを研究し、最善の収容プロトコルを組み上げるのが、確かに最善です。オブジェクトの力に頼りきるのは、あまりにも不可解な面が多いですからです。ですが、SCP-1138-JP-Bの特異性を鑑みるに、その過程では間違いなく多くの犠牲を伴います。ミスをしなくても、死へと直結する可能性があります。Dクラスだけではなく、優秀な財団職員が理不尽な死にさらされることでしょう。
ですが、我々はその死を回避することができました。
SCP-1138-JP-Bの危険性を、サイト-DE██の悲劇で思い知っているからです。
ドイツ支部の財団職員だけではなく、GOCの犠牲の上に現在のプロトコルが制定されています。監視カメラの記録越しの検証は不確かだ、と思われるかもしれませんが、彼らの死は確かなものです。
加えて、SCP-1138-JP-Aは我々よりも長い年月、SCP-1138-JP-Bを収容し続けています。我々がSCP-1138-JPを収容するまで、その被害がないのが証拠です。SCP-1138-JP-Aがすべての元凶という可能性も大いにあります。信用してはなりませんが、全て虚言でないと断定もできません。
我々に出来ることは、余計な手を加えず、SCP-1138-JPの現状を維持し続けるというだけです。

-SCP-1138-JP担当官 吹田智弥

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