SCP-1163
評価: +5+x

アイテム番号: SCP-1163

オブジェクトクラス: Euclid

特別収容プロトコル: SCP-1163は小型のベッド及び釘止めされたランプを備えた3.5×3.5mの収容室に収容してください。食料品及び水は安全性を確保した給仕用小型エレベーターを通じて定期的に供給されます。但し、甘い食べ物は協力の報酬としてのみ与えてください。SCP-1163との直接の面会は、許可を受けた研究あるいは心理学鑑定を行う場合に限ります。(補遺1163-B参照)財団職員が面会を行う際は、SCP-1163の異常性による収容違反を防ぐため、職員とSCP-1163双方が面会前に収容状態になければなりません。SCP-1163と口頭で行われるやり取りは全て、インターコムシステムを通して行われます。

説明: SCP-1163は、異常な顔の構造を持つ実体です。異常に緑化した目、大きな鼻、広い口という特徴によって最も容易に識別ができます。

人間がSCP-1163の視界に入った時、SCP-1163はその対象の顔をSCP-1163の顔に直ちに組み替えることができます。また、同時にSCP-1163は、自身の顔を対象の顔に組み替えます。顔の構造は交換前と同一になりますが、肌の色合いは変化しません。また、顔は頭の大きさに比例したものになります。顔が切り替わった後(構造の違いにより3秒から12秒かかります)、SCP-1163の顔のついた身体はSCP-1163の制御下に、対象の顔のついた身体は対象の制御下に置かれ、自身の体であるかのように動かすことができます。SCP-1163は対象と自身の体を逐一往復することができます。また、SCP-1163が体内にいることのできる時間の長さ、またSCP-1163が身体間を切り替える速さについての制限は無いと見られています。顔の構造は変化する一方で、その細胞組織は同一となり、しみ、あざ、瘢痕、顔の毛、またはしわは保存されます。顔の一部が欠けている人は、SCP-1163が入り込むことで欠損部分が回復することはありません。

SCP-1163は、6歳前後の子供と同等の知能を持っているとみられています。SCP-1163は協力的であり、特に甘い食べ物で容易に懐柔させられます。SCP-1163は口頭で気軽にコミュニケーションを取りますが、話をしていない時でも退屈や孤独で苦しんでいる様子は見えません。使用されている身体はSCP-1163の声に多少の影響を及ぼしますが、大抵の場合SCP-1163は高い声、顕著な吃音を持ちます。

SCP-1163は現在白人男性Dクラスの身体に生息しています。D-817の切り替えられた身体は、事態の複雑化を避けるために直ちに終了されました。

収容時の状況: SCP-1163はペンシルベニア州の██████という小さな町で発見されました。町では以前より、外見を大幅に変えている住民がいると、住民の友人や親類の何人かから通報がなされていました。警察は通報に懐疑的であり、財団が関与するまでは正式な捜査の開始を拒否しました。財団エージェントによって調査された際、SCP-1163が財団の注目を避けようとしている間に、町民の大部分の顔が交換されていたことが判明しました。SCP-1163はその後、激しく疲労困憊した状態で、放棄された家の中に隠れているところを財団エージェントによって発見されました。エージェントのカバンにあった████ブランドのキャンディーを使用することで、SCP-1163はあっさりと財団の管理下に入ることに応じました。

補遺1163-A: SCP-1163の異常性と過度に接触することによって、有害な物理的影響が引き起こされる可能性があることが判明しました。顔の構造、特に目の大きさが異なる2つの対象との間で、連続的に顔を変化させると、視力喪失を加速させる可能性があります。異なる性別の身体を制御下に置いた人間は、膀胱の制御に関する問題を起こす可能性があります。

補遺1163-B: SCP-1163はエージェント█████とのインタビュー中に収容違反を試みました。SCP-1163は自身の異常性を利用してエージェント█████と身体を交換し、偽装をしようとしました。これは、SCP-1163が自身の異常性について理解しているという推測の範疇を超えた行動でしたが、SCP-1163自身がエージェント█████を完全に模倣できていると信じていたため、成功しませんでした。SCP-1163を行動不能にし、収容セルに戻した後、SCP-1163へエージェント█████を元の体に戻すよう説得を行いました。SCP-1163との個別の面会はもはや許可されていません。

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