SCP-1166
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アイテム番号: SCP-1166

オブジェクトクラス: Safe

特別収容プロトコル: SCP-1166はサイト-23の動物実験室51Fに収容されます。SCP-1166はRattus norvegicus (ラット) のために確立された世話、給餌プロトコルに従って管理され、適切な籠の中に収められます。

2011/██/██付で、SCP-1166を用いたあらゆる研究プロジェクトと実験は、サイト-23倫理委員会に提出し承認を受けなければならないことになりました。委員会の判断で、指定されたプロジェクトや実験の完了後にSCP-1166にはクラスC記憶処理が施され、次の実験の開始前に最低でも2週間の療養期間を置かなければなりません。

SCP-1166の業務に初めて割り当てられる全てのスタッフは、研究監督によってその異常特性の説明を受けます。スタッフはこの説明に続いて、別のプロジェクトへの転属を願い出ることができます。

説明: SCP-1166は、外見上は他のR. norvegicus個体と同様の実験用ラットです。

SCP-1166の血液サンプルには、以前に報告された非異常性の被験体と比べてヒト細胞が異常に高い割合 (██.█%) で含まれており、それが遺伝子操作されたキメラであることが明らかになりました。生検では、SCP-1166の脊髄にかなりの量のヒト脳組織と神経細胞が存在することが判明しました。Dクラス職員を用いた放射線曝露、高/低温耐性、急減圧、病原体 (マールブルグウイルス、狂犬病、██████、天然痘を含む)、毒素、または他の外部要因などの広範な一連の対照実験によって、SCP-1166はヒトの生物学をほぼ正確に模倣していることが実証されました。SCP-1166は、体重65 kgの成人男性から予想されるものと等しい実験条件を許容します。

その死亡時、SCP-1166は18-45分の間に自発的に蘇生します。組織、重要臓器、体液は蘇生に先立って再生するようで、切断された四肢も生え揃うことが報告されています。

受入報告とそれに続く認知テストで記録されているように、SCP-1166には知性があり、適切な手段が与えられれば研究スタッフと英語によって完全なコミュニケーションを行う能力があります。

回収ログ-1166: 次の報告は製薬会社である████████社を監視していた覆面エージェントによるものです。SCP-1166は████/██/██、実験中の向精神薬である███████の最初の試験中に、財団工作員によって秘密裏に回収されました。没収したノートによると、経営陣はSCP-1166の高い知性とコミュニケーション能力に気付いており、それを神経化学的医薬品の実験対象として非常に望ましいものと見なしていたことを示しています。████████社が所有していた他のラットはSCP-1166のような異常特性を示しませんでした; 現在利用可能な遺伝子工学技術を明らかに超えているこのような被験体を、社がどのように入手したのかは現在のところ不明です。

SCP-1166の回収後、████████社の3人の役員と██人の研究者にクラスC記憶処理が施されました。過激な動物の権利グループによるSCP-1166への数回の言及のため、スタッフによってHタイプのインターネットベース偽情報キャンペーンが開始されました。

受入報告-1166: SCP-1166の管理を引き受ける際に、████████博士は次のインタビューを行いました。テキストジェネレータを通してスタッフの質問に回答するため、SCP-1166には特別に改造されたタッチパッドが提供されました:

████████博士: SCP-1166、記録のために、簡単な自己紹介を入力してください。

SCP-1166: (回答文) しろい じっけんヨう ラット。ひけんたい R-82611。R-82611 って よばれると いたい ことが はじまるって しってる

████████博士: SCP-1166、なぜあなたが現在財団の所有下にあるのか理解していますか?

SCP-1166: (回答文) ざいだんは ██████ はかセが ぼクを きずつけるのを とめた。ざいだんは ぼクを キずつけないの?

████████博士: 私はあなたを傷付けるつもりはありません、SCP-1166。さて、あなたは医学上の死と区別できない状態に陥ることが観察されていますが、その後復活しています。あなたは個々の死の前の記憶を保持し続けています。これは正しいですか?

SCP-1166: (回答なし)

████████博士: 正しいですか、SCP-1166?

SCP-1166: (回答文) R-82611は なんども なんども おもいだした。いたイよ。でも もっと よく おもいだすの、はかセ?

████████博士: あなたに似た被験体の存在を知っていますか?

SCP-1166: (回答文) いいえ

████████博士: あなたが自意識を持ち、人とコミュニケーションできる理由について何か考えはありますか?

SCP-1166: (回答文) いいえ

████████博士: 以上です、SCP-1166。

補遺: 実験1166-3の開始前、███研究員はサイト-23倫理委員会に正式な訴状を提出しました。以下は関連文書です:

サイト倫理委員会への評価依頼

関連するSCP: SCP-1166

依頼者: ███研究員

優先度: B2

コメント: SCP-1166は一般的なヒトと同等の知性や、悲しみ、不安、恐怖などの感情を示すことができます。標準のDクラス被験者とは異なり、SCP-1166は確立された社会に対していかなる罪も犯しておらず、いかなる[コメント削除済]にも「承諾」していません。実験1166-3や、SCP-1166に予定されている他の研究計画を実施することは、我々が既に得ている知識を確認する以上の目的のない理由なき残虐行為となるでしょう。科学はモラルの放棄を要求しませんし、彼らがここにいるように、私も他の研究者も、この可哀想な存在に対する非人道的な処置を続けることはできません。忌々しいことですが、我々にはまだ良心があります。

覚書

To: ████████博士

From: サイト-23倫理委員会

RE: 評価依頼1166

多数のメンバーの棄権を含む2日間にわたる3回の投票によって、委員会は7対6で、その利用に関する制限を更新することを条件として、SCP-1166を用いたさらなる実験を承認した。

委員会は、同意を得ていない知性体に対して痛みを伴った侵襲的な実験を行うことに関する███研究員の異議を認めるが、SCP-1166の示す特性は財団によって完全に理解され、記録されなければならないものである。特に、SCP-1166の再生特性に関してはさらなる研究を行う価値がある; その原理に関する知識の応用は、危険な現象の収容と財団スタッフによる利用の双方において大きな利益をもたらすだろう。

とはいえ、SCP-1166の苦痛を最小限にする措置は承認され、奨励された。委員会は、特に苦痛の大きい事象に関するSCP-1166の記憶を減少させるために記憶処理の利用を推奨し、実験ログ1166-2の評価から、医療処置を行う際の麻酔を必須とする。研究スタッフには、その異常な知性を記録するためのさらなる手段として、ミッションに関連しない話題に関して日常的にSCP-1166とコミュニケーションを行うことを勧める。

彼の要求に応じて、███研究員はSCP-████関連の業務に異動される。

- ███████管理官

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