SCP-1173-A
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11/11/02のタイム誌の表紙写真:"貧窮するサモトラケ東部イスラム共和国の市民、2009"

アイテム番号: SCP-1173

オブジェクトクラス: Euclid

特別収容プロトコル: IDASの"存在"に関するすべての知識は可能な限り多くのデータベースと信頼出来る情報源として、それが可能になり次第拡散されることとなっています。この拡散はネットワーク上のデータ、紙媒体を含みます。SCP-1173に関する情報が可能な限りの学術的データベース、出版、放送等の各メディア、文学などへ可能な限り拡散できたのであれば、封じ込めが完全に終了したと判断されると思われます。SCP-1173を積極的に封じ込めようとする試みは現在休止されていますので、詳細は補遺 SCP-1173-Aを調べるようお願いします。SCP-1173の影響を受けた3人のDクラス人員が、サイト-26に実験用途に限定されて収容されされることとなっています。許可のない使用によるSCP-1173の実行文の実験プロトコル外への伝染は、処分と再配置という結果を招きます。

SCP-1173の封じ込めの必要性が未だ重要なものの一つとされている間、いかなる事態であろうとも財団職員はSCP-1173を拡散しようと試みる人物に対して直接的な敵対行動に出てはなりません。それを達成するためにいかなる行動が要求されようとも、SCP-1173を収容するための努力は、SCP-1173の性質を発見すること、SCP-1173を抹殺する手段を研究することに集中されるべきです。しかし、財団のユニット同志がお互いを攻撃する事態は、SCP-1173を封じ込めようと試みる事を含めたいかなる理由があったとしても控えられるべきです。

それが可能な機会が訪れ次第、ドキュメント 1173-1は削除され、すべての影響を受けた人員は処置を受けます。プロトコル 1173-オミクロンに従い、SCP=1173の性質に決定的な決着が付き、対ミーム的手段が実行される時が訪れるまで、影響を受けた人員と標準的な財団職員の間の直接衝突は避けられることとなっています。SCP-1173についての非公式といえる形での議論も、財団職員間での個人的な対立を避けるために禁じられています。

説明: SCP-1173は"サモトラケ東部イスラム共和国"(オリジナルのギリシャ語では"Ισλαμική Δημοκρατία της Ανατολικής Σαμοθράκης"あるいはIDAS)として知られる、東部サモトラケ島と連なる島々から成る領域を伝統的に支配する政府として認められた国家と関連したミーム的現象です。そのギリシャ語を喋る、小さなアナトリア半島の飛び地とエーゲ海北東部の一連の島から成る国家は、かつては良港で知られた資源の乏しい地域です。住民の多数はイスラム教スンニ派を信仰しており、限られた数のシーア派とシリア正教会1の住民も存在していましたが、宗教的紛争により後者の多くがこの国を後にしました。この国は、その領域内における宗教的、民族的、政治的違いに基づくほとんど絶え間ない戦争により広く知られています。

SCP-1173はIDASの存在に関する全ての認識を、影響を受けた個人の記憶及び知覚から消し去る影響力を持っています。感染した人物は東サモトラケ島の存在を、地域としても、IDASという政府としても、報道する価値のある継続的な紛争と住民の困窮としても思い出すことはありません。人類の人口を通したSCP-1173の持続的な拡散はこの国の困難への認知を最小化し、その結果住民の受け取る援助額は削減され、この地域の困窮は増大しました。

感染の最初のベクター2は不明です。しかし、感染していない人物によって口に出して発生されたオペラント文を感染者に聴かせることでSCP-1173に対して対抗することができます。研究の結果、オペラント文には「あなたはサモトラケ島で起きている事を知っていますか?」であると断定されました。この文を聞いた個人はしばしばこの会話を続ける事に対する弱い関心を表明します。会話は常に、サモトラケ島民の情勢への関心の増加を導き、その人物にIDASを認識させ、知識を保持することを許すように思われます。これは速やかに、現在のその国の状況と、西洋文化に与えた古典的な貢献をその個人の記憶に蘇らせるでしょう。そのような記憶を保持することが出来る個人は、SCP-1173から「治癒した」と判断されます。

SCP-1173に感染したほとんどの人物はそれ以外は通常の生活をおくることができます。しかし、近年の調査は、SCP-1173の感染に副次的影響があるということを示唆しています。サモトラケ島から追放され、合衆国に移民したシリア系キリスト教徒(少なくとも20,000人のシリア系の一家がこの15年間で合衆国に移民している)に隣接した人物にこの影響は特に観察されました。少なくとも21例の、SCP-1173に感染状態以外の共通点のない独立した個人が、精神病と言っていい激しい怒りをサモトラケ難民の前であらわにし、怒りのあまり暴力的行為を行いました。これらの行動の多くはいかなる説明も行われず、攻撃者たちは後に、彼らの行動について後悔と混乱をしばしば表明しました。しかし、8つの文書の中で、攻撃者が襲撃の最中「お前は本物じゃありえない」と繰り返し大きな声で叫んだ例が報告されています。

補遺 1173-A: SCP-1173の発見の後、財団人員の調査の結果、SCP-1173の影響が全ての指揮系統にわたる広範囲に広がっていることが明らかになりました。封じ込め手順を確立し実行する試みは、財団の別のユニットによる、故意により多くの人物へとSCP-1173を感染させるという努力により困難となりました。プロトコル 1173-オミクロンが施行され、1173に関する全ての人員間のコミュニケーションを禁止し、感染者、非感染者の間の暫定的均衡(ほぼ等しいサイズのグループであると推定される)を維持することを同意する以前には、これらの紛争は財団のユニット同士の武器を用いた散発的な戦闘にまで発展しました。

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