SCP-1179-JP
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SCP-1179-JPの模式図。ミトコンドリアとは異なる顆粒やcDNAがマトリックスや膜間腔に見られる。

アイテム番号: SCP-1179-JP

オブジェクトクラス: Euclid

特別収容プロトコル: SCP-1179-JPを保有する家系および個人を全世界で迅速にスクリーニングしてください。また、SCP-1179-JP-1は、サイト-81██の標準収容室に収容し、治療を行ってください。インタビューおよび実験の際は、レベル3クリアランス以上の担当職員の許可を得てください。
SCP-1179-JPの収容に際して、本オブジェクトを保有する家系および個人の状態を1か月ごとにモニタリングしてください。当該個人が新生児を設けた場合、必ず新生児の細胞を検査しSCP-1179-JPを保有していた場合はモニタリング対象に加えてください。モニタリングの結果、当該個人に異常行動が見られた場合は、監視を強化してください。
また、海域SCP-1179-JP-αは、カバーストーリー『海底火山の活性化』を流布し、船舶の立ち入りおよび漁業を禁止して、巡視船による監視を行ってください。
現在、新規のSCP-1179-JP保有者は、保有者の児に限定されていますが、SCP-1179-JP-αに進入した個人は必ず検査を行い、SCP-1179-JPの保有が明らかとなった場合はモニタリング対象に加えてください。

説明: SCP-1179-JPはミトコンドリアに類似した細胞内小器官です。ゲノムにはチオバシラス属(学名:Thiobacillus)の硫黄細菌との相似が見られ、もともとは単独で生存していた細菌であると考えられています。SCP-1179-JPは少なくとも硫化水素イオン、硫黄イオン、チオ硫酸イオン、硫酸イオン、亜硝酸イオン、硝酸イオン、フマル酸イオン、第二鉄イオンを呼吸に利用してエネルギーを取り出すことができます。また還元的クエン酸回路などの炭酸暗固定機構、ニトロゲナーゼによる窒素固定機構を有しており、炭酸同化・窒素同化を行うことができます。
SCP-1179-JPはヒトを始めとした真核生物の細胞内において、ミトコンドリアと同様に内呼吸に関与し、ATPを産生し細胞へエネルギーを供給します。また炭酸同化により糖新生を行い、細胞にグルコースを供給することが可能です。
スクリーニングの結果、全世界の人口においてSCP-1179-JPを少数でも保有している個人は████人以上と推定されました。中でも保有者は日本の南西部から、中国南東部、東南アジア、オセアニアに集積している傾向がありました。SCP-1179-JPは母系遺伝で、ミトコンドリアと共に児に遺伝することが明らかとなっています1
SCP-1179-JPの細胞内における含有率は個体差が大きく2、表現型にはばらつきが大きいものの、一般的にSCP-1179-JPを持つ個人は同年代の健常人と比較して小食であり、室内空気下では瞬発力が高く持久力がやや低い傾向にありました。これは細胞内のミトコンドリアの比率が相対的に低く、代わりに無酸素呼吸の効率が高いことに由来すると考えられます。また、SCP-1179-JPを持つ個人には、ミトコンドリア病であるCPEO、MELAS、MERRF、Leigh脳症の遺伝子異常を有していながら発症していない者がおり、SCP-1179-JPはミトコンドリア病で代謝困難となる乳酸、ピルビン酸の代謝の補助が可能であると考えられます。

SCP-1179-JPは、20██/██/██に、沖縄県███島にて、海水浴中に高波にさらわれた学生グループ5名中4名が死亡した事故の際、行方不明だった1名(仲村渠なかんだかり ██:当時2█歳女性)が、3か月後に自力で生還したことがきっかけで発見されました。何らかのオブジェクトの関与を疑った財団がカバーストーリ―『水死体の漂着』のもと、女性を回収し、検査および治療を行いました。女性は軽度の衰弱および低体温症の兆候があったものの健康状態に大きな異常はありませんでした。

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