SCP-1193-JP
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アイテム番号: SCP-1193-JP

オブジェクトクラス: Euclid

特別収容プロトコル: SCP-1193-JPはコンクリート製の人型収容房に収容されます。1日2回、栄養補給の為に霧吹きで水分を与えてください。対象が特定種の植物(付属書類を参照)に触れることは認められません。

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確保時のSCP-1193-JP

説明: SCP-1193-JPは身体中から草状の触手を生やした人型実体です。内部組織の大部分が植物由来の組織となっており、水と空気のみで最低限の生命維持が可能です。額には"ゲーマーズ・アゲインスト・ウィードのミスター・生い茂る草"というタトゥーが施されています。DNA分析の結果、SCP-1193-JPはアルカロイド系有毒植物と食虫植物の遺伝子がベースとなっていることが判明しています。

SCP-1193-JPがアサ(Cannabis sativa)やケシ(Papaver somniferum)などの特定種の植物に接触すると、その場から消失し、代わりに異常性のある文字(SCP-1193-JP-1)がインターネット上の特定のウェブページに出現します。

SCP-1193-JP-1は認識災害を有するアルファベットの「ダブリュー」1です。SCP-1193-JP-1は主に日本国内のSNSなどのインフォーマルなネットコミュニティにおいて、元ある書き込みに付随・上書きする様に自然な形で出現します。SCP-1193-JP-1を視認した人間は発作的な哄笑を始めます。この哄笑は最初の対象には5分程度持続し、また規模も大きいものですが、それ以降の視認者への影響はだんだんと減衰していきます。更に対象に依存性薬物の使用経歴があった場合、その身体的・精神的悪影響が取り除かれ、使用をやめる傾向にあることが判明しています。また、視認者自身はこの哄笑を他の書き込みに起因するものとして認識します。


文章1193-1


SCP-1193-JPはインタビュー中、以下の内容のメモを提出しました。

ホーリー・ヘック!(勢い良く)あなたは毎度親しみを感じているゲーマーズ・アゲインスト・ウィードのミスター・生い茂る草を見つけました!(良い感じのキャッチコピー)草を生やすのはいいですが、吸ってはいけませんよ。(一転、真剣な顔で)ワンダーテインメント博士とは誰ですか?(ここで笑う)

ミスター・ゲーマーになるとすべてが集まる。

21. ミスター・ネグレクト
22. ミスター・キリ番
23. ミスター・中国からやってくる
24. ミスター・小悪魔系女子
25. ミスター・納税
26. ミスター・生い茂る草✔
27. ミスター・非検閲
28. ミスター・いじめ(生産中止)
29. ミスター・ああああ
30. ミスター・偽装結婚
31. ミズ・パリピ
32. ミスター・リスペクトありすぎとミスター・リスペクトなさすぎ
33. ミスター・犀賀六巳
34. ミスター・証明
35. ミスター・わすれっぽい(GAWリミックス)

草草


インタビューログ-1193-1

対象: SCP-1193-JP

インタビュアー: 楠木博士

<録音開始>

楠木博士: インタビューを始めるとしよう。まず、君はどうしてそんな身体になってしまったのか覚えているのかね?

SCP-1193-JP: 変身前の記憶が曖昧なんですが……確か、気付いた時には、妙にフワフワした空間に居ましたね。それで、しばらくプカプカしてると、外国人っぽい人が現れたんですよ。そして開口一番「草は良くない」「草は悪」と、僕に説教を始めたんです。

楠木博士: 外国人?

SCP-1193-JP: ええ。最初は片言で意味不明だったんですけど、「自分だけ気持ちよくなろうとするな。人を笑顔にする草にしとけ。」と、なんだか格言めいたことを言ってきて。それを聞いて僕、妙に心にくるものがありまして……ふと「変わりてえなあ」と思ったんです。そしたらいつの間にか、身体中から草を生やしてて。

楠木博士: 夢か幻覚でも見たような話だな。

SCP-1193-JP: 確かに。あの時、全然頭が回らなかったんすよね。やっぱりクスリキメてたのかな……?でもまあ、今は草を生やすして、人様を楽しませることができますから。

楠木博士: ……あの「ダブリュー」ってのは草なのか?

SCP-1193-JP: れっきとした草ですよ。電気と句読点、少々の笑いだけで育つ。最高にイケてる草だと思いません?

楠木博士: まあ確かに、薬物よりは随分まともだろう。そこまで深い意味を見出すほどのものだとは思えんが。

SCP-1193-JP: わかって貰えないかもしれませんけど、「w」って文字を見ると本当に笑ってる感じがするんすよ。それでなんかこっちまで楽しい気分になれて。これって凄くないですか?

楠木博士: ではそれが君の活動理念ということだな?

SCP-1193-JP: 活動理念、なんて言えるほど高尚なものじゃないですけど、まあそうです。クスリやってた頃は周りに迷惑かけてばっかで、笑ってるのは自分か、せいぜいあの憎っくき売人どもだけでした。だから、誰も悲しませずにみんなを笑わせられるのって、本当に素晴らしいと思うんです。

楠木博士: そうして君はその能力を使ってSCP-1193-JP-1を発生させていたんだな?

SCP-1193-JP: はい、しかも忌々しいクスリの原料も無くすことができるんですから、これほど嬉しいことはないですよ。[少しの間]あっ、そうだ。これ渡さないと。

楠木博士: これは?……なるほど、預かっておこう。(内容は上記参照)ではそろそろインタビューを終了しようと思うが、何か気残りなことはないかね?

SCP-1193-JP: えっと、実はさっきから気になってて、多分この身体のせいで気づいたんだと思うんですけど、ここ、クスリ臭くないすか?あのゴロツキどもの中に売人が混じっているとしか思えません。

楠木博士: Dクラスのことか?いや、そんなはずはないが……。

SCP-1193-JP: 本当ですか?僕の花、もとい鼻に間違いは……[小声で]あっ。

楠木博士: ……?どうした?

楠木博士: SCP-1193-JP。聞いているのか?

SCP-1193-JP: [罵倒]。[罵倒]。[聞取り不能]。[認識災害を有するため削除済]。

<録音終了>

付記: この後SCP-1193-JPは拘束され収容室に連れ戻されるまで泣き叫び続けました。また楠木博士には記憶処理剤が投与されました。

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