SCP-1197-JP
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ウイルス

SCP-1197-JPの着色透過型電子顕微鏡写真。

アイテム番号: SCP-1197-JP

オブジェクトクラス: Euclid

特別収容プロトコル: SCP-1197-JPの担当職員は、SCP-1197-JPに未感染の人物に限られます。SCP-1197-JPは研究セクター-81██のウイルス保管室に保管されます。実験にはセキュリティクリアランス4以上の職員の許可が必要です。SCP-1197-JPに感染し、症状が現れている人物がいる場合、対象は研究セクター-81██内の隔離病棟で治療して下さい。SCP-1197-JPの影響でSCP-1197-JP-Aの発生が確認された場合、摘出手術を行ってください。摘出されたSCP-1197-JP-Aは生物収容サイト-81██に24時間以内に、輸送して下さい。SCP-1197-JP-A内部から発生したSCP-1197-JP-Bは、個別に管理して下さい。SCP-1197-JP-BにSCP-1197-JPを感染させないよう、厳重に注意してください。

説明: SCP-1197-JPは、異常な性質を持つA型インフルエンザウイルス (Influenza A virus)の一種です。後述するSCP-1197-JP-Bと人間にのみ感染します。SCP-1197-JPを直接、体内に接種しても感染しない人間が殆どであり理由は不明です。SCP-1197-JP-Bへの感染率は100%です。治療の方法は確立されていません。SCP-1197-JP-Bには、後述するSCP-1197-JP-Aが体内に発生する以外の症状は現れません。人間が発症すると、40~42度の高熱、肩甲骨・肩付近の疼痛、頭痛、前頭葉と側頭葉の萎縮1、疲労と脱力感、幻覚などの症状が現れます。幻覚は共通して自身が何らかの鳥の姿になっている幻覚であり、自身が鳥であるという精神影響を伴います。以下は、確認されている感染者の行動の内、異常性が顕著なものの一覧です。

感染者 推測される幻覚中の鳥 行動
D-5800 クマゲラ(Dryocopus martius) 施設内の柱に顔面を勢い良く、何度も押し付ける。職員に静止されるまで行い、対象は頭蓋骨の前面全体が粉砕骨折した。粉砕骨折後も同じ行動を取ろうとしたしたため、対象には定期的に鎮静剤を投与する。
D-5907 クロハゲワシ(Aegypius monachus) 対象の頭髪が突然抜け落ちる。調理されていない生物の死骸を捜索し始め、それ以外の食物を接種するのを拒む。
D-6200 コトドリ(Menura novaehollandiae) 施設内で発生する音を、声真似するようになる。人工的な足音や扉が閉まる音も真似し、非常に似ている。
D-6201 ヒクイドリ(Casuarius casuarius) 果実を中心に摂食を行うようになり、種子ごと飲み込もうとする。足の筋力が急激に発達し、治療のため注射を打とうとした職員1名を蹴り殺したうえ、施設の壁を蹴り壊し逃走。その後、終了された。

感染から約48時間で、幻覚症状以外の全ての症状が無くなりますが、SCP-1197-JPは体内に残り空気感染や体液などから他者に感染します。感染から約96時間後、対象の下腹部に重さ2kg程度のダチョウ(Struthio camelus)の卵によく似た腫瘍(以下、SCP-1197-JP-Aと呼称)が1つだけ発生します。感染から約120時間後、SCP-1197-JP-Bが、SCP-1197-JP-Aの内部から発生します。2SCP-1197-JP-Aを摘出すると、症状は完治し、感染中の記憶を全て失います。

タマゴ

SCP-1197-JP-A

SCP-1197-JP-BはSCP-1197-JP-A内部から発生する生物の総称です。SCP-1197-JPに感染していたのが人間の場合、これまでの全ての例においてSCP-1197-JPに感染した対象が、幻覚で見ていた鳥と一致しています。SCP-1197-JP-Bは知能を持っており、不明な方法で日本語を用いての成人と同等の会話能力を持ちます。また、SCP-1197-JPに感染していた人物の記憶を一部引き継いでいます。以下は、SCP-1197-JP-Bに初めて行われたインタビュー記録です。

対象: SCP-1197-JP-B-1。クロハゲワシの個体。D-5907から摘出したSCP-1197-JP-Aから発生。他のSCP-1197-JP-Aの中から、最も最初に発生した個体。

インタビュアー: エージェント███

<20██/██/██記録開始>

エージェント███: インタビューに応えて頂き、ありがとうございます。

SCP-1197-JP-B-1: おいおい、こんな変な奴に気を使わなくていいぜ。この姿になって、やっと分かったんだが、お前らは俺らみたいな変なやつらを、捕まえておくのが仕事なんだろ?

エージェント███: …そうですね。その通りです。

SCP-1197-JP-B-1: いや、別に恨んじゃいねぇよ?この姿になっちまったら、まともに生活していけねぇし、元々前世もろくな生き方してこなかったし。変な実験されても文句は言えねぇよな。

エージェント███: あの、前世とは。

SCP-1197-JP-B-1: ん、いや、前の自分を覚えてるんだよ。例えば、お前らは俺をD-5907って呼んでたろ。俺がいきなり禿げたのも分かるだろ。

エージェント███: そうですが…これは貴重な情報です。

SCP-1197-JP-B-1: それで、聞きたかった事は何なんだ?

エージェント███: そうですね。それでは、お聞きしますが…貴方はこの姿になった原因などに心当たりがありますか?

SCP-1197-JP-B-1: あるぜ、何か証拠があるわけじゃねえんだが、前の俺が見ていた時の幻覚を見て思い出したんだ。俺の前々世は鳥だったんだってな。だから、今の体も実は違和感が無いんだ。むしろ、しっくりくるというか。

エージェント███: ………これは、なるほど、あの、ありがとうございます。少し、インタビューを中断して良いでしょうか?質問内容をもう一度、検討したいのですが…。

SCP-1197-JP-B-1: おう、いいぜ。どうせ隙だし。

<録音終了>

終了報告書: インタビュー終了後、エージェント███の提案により、以下の実験が行われました。

実験記録1197-JP-1 感染実験 - 20██/██/██

対象: SCP-1197-JP-B-1。

目的: SCP-1197-JP-B-1にSCP-1197-JPが感染するかを検証する実験。

実施方法: SCP-1197-JP-B-1にSCP-1197-JPを感染させ、経過を観察する。

結果: SCP-1197-JP-B-1にSCP-1197-JPが感染してから96時間後、SCP-1197-JP-Aが体内に発生した。感染から120時間後、SCP-1197-JP-A内部からD-5907に酷似した姿のSCP-1197-JP-B-2が発生した。

以下は、SCP-1197-JP-B-2に行われたインタビュー記録です。

対象: SCP-1197-JP-B-2。ヒト(Homo sapiens sapiens)の個体。SCP-1197-JP-B-1から摘出したSCP-1197-JP-Aから発生。

インタビュアー: エージェント███

<20██/██/██記録開始>

エージェント███: 色々と混乱しているかもしれませんが、いくつか質問させて頂きます。

SCP-1197-JP-B-2: おいおい、こんな変な奴に気を使わなくていいぜ。この姿になって、やっと分かったんだが、お前らは俺らみたいな変なやつらを、捕まえておくのが仕事なんだろ?

エージェント███: ………はい。

SCP-1197-JP-B-2: どうした?元気が無いな。いや、別に恨んじゃいねぇよ。むしろ、感謝してんだ。俺の前世ってハゲワシだったろ?でも、何か思い出したんだよ、俺の前々世は、ヒトだったって。思い出したら、鳥であることに違和感を感じちまってな。まぁ、この姿になって良かったけど、鳥から産まれたヒトなんて、まともに生活していけねぇし。仕方がない。

エージェント███: そうですか。ちなみに、前世の前世の、そのまた前世は覚えていますか?

SCP-1197-JP-B-2: 覚えてないな、流石に。もしかしてお前らは知ってるのか?

エージェント███: …それについてはお答え出来ません。

SCP-1197-JP-B-2: まぁ、そうか。正直俺も興味ないし。問題ないぜ。そうだ、俺からも質問いいか?…俺はこれからどうなるんだ?変な実験とかは御免だぜ。

エージェント███: いえ、恐らくそうはならないと思います。最低限の人間らしい生活は保証できると思います。

SCP-1197-JP-B-2: そうか、なら良かった。信じるぜ。

<録音終了>

終了報告書: インタビュー終了後、特別収容プロトコルの一部が変更されました。D-5907、SCP-1197-JP-B-1及びSCP-1197-JP-B-2は、現在も管理・収容されています。

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