SCP-121-JP
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アイテム番号: SCP-121-JP

オブジェクトクラス: Euclid

特別収容プロトコル: SCP-121-JPは汚染された情報です。イベント-121を発生させない情報伝達手段が確立されるまでは、別途資料-121-B14に記載された内容を除く全ての情報に関して、第一級箝口令が敷かれます。財団職員はSCP-121-JPに関する情報の全てをレベル5-[記入者以外閲覧不可]とし、保管は記入者以外のアクセスを拒める様にしなければなりません。また担当保安員は、現地で異常リスクを避けつつ他保安員と連携を取る為の訓練を受け、それを遵守しなければなりません。任務を解かれた職員は、記憶処置によりSCP-121-JP-1に関する記憶を消去します。
エリア-81-121は外部からその様相が想像出来ない様に完全な偽装を施し、また完全な欺瞞情報を載せた看板で先入観を与えて下さい。接近する一般人は私有地を理由に退け、尚侵入を試みる者は拘束・尋問の後記憶処置を施します。
以上の手順に失敗した時、必ず1名以上の人材と特別資産の喪失に繋がります。

イベント-121の対象者は、調査研究の為冷凍保管室に収容して下さい。内部は常にカメラで監視され、異常があった場合は研究主任に報告されます。

説明: SCP-121-JPは、SCP-121-JP-1に関連する情報の伝達に際して発生する異常現象です。SCP-121-JP-1は、現在エリア-81-121に指定される[編集済]の敷地内に、19██年以前から存在する全ての物体です。異常特性を持つ個体の判別は異常現象を発生させる以外に不明である為、全ての該当する個体が指定されます。この年以降に持ち込まれた物体に異常特性は伝染しません。

SCP-121-JP-1の外観・状態・機能・所在地などを判別出来る情報が、人間から人間へと伝達された時、以下に記すイベント-121:変化と消失の双方が発生します。イベントの発生には情報の受信者が理解する必要があり、知的生物以外では見られないと考えられています。情報伝達手段は問われない様であり、これまでに音声・写真・映像・文章・絵画・ジェスチャーによってイベントの発生が確認されました。
イベント名 詳細
イベント-121:変化 情報の発信者に生じる不可逆の身体的変化です。情報の伝達後、即座に対象は単一の海洋生物で構成された人型の像へと変化します。海洋生物はタイセイヨウニシンやタコといった既知の魚介類であり、全てのケースで真新しく見えます。変化後の意思疎通は確認されていませんが、一般の魚類同様に腐敗が進行する為、対象者は既に死亡していると見られます。尚、情報の発信者が既に死亡している場合はこのイベントは発生しません。
イベント-121:消失 情報伝達の対象となったSCP-121-JP-1の消失です。対象はその規模に関わらず急速に劣化と崩壊を引き起こし、その後残骸が72時間以内に完全に消失します。このイベント発生後、対象となったSCP-121-JP-1に関する情報共有が、再度イベント-121を誘発する事はありません。

イベント-121:変化で発生した人型の像に関して、保管先の冷凍庫内で動いたとする報告があります。しかし監視カメラはその挙動を確認出来ず、現在まで立証は成されていません。  (追記)20██/██/██、冷凍室壁面に判読不明の文字(図形)が記されていました。監視カメラに不審な動きは見られず、原因は不明のままです。

エリア-81-121は19██年、正体不明の一団に殺害された████ ███氏の所有地でした。これ以前に特筆すべき報告は無く、SCP-121-JPの発生とこの事件に何らかの関係があると見られています。事件後、イベント-121により村民と駐在していた警察官が全滅し、連絡の取れなくなった為に警察による更なる調査隊の派遣が行われました。しかし超常的存在に対し未熟だった警察は、僅かな生存者以外の隊員全てを失います。その後事件は関係者と一部の上層部により黙殺された為、後に設立された財団日本支部が把握出来たのは高度経済成長期後の事になります。
現在、当時の警察官が残した手記と財団による調査により、SCP-121-JPに関する多くの情報が収集されています。ですが、財団職員の意見交換にはイベント-121:変化と消失が懸念される為、SCP-121-JPの原因や事件の真相などは未だ個人の推論に留まっています。

資料:

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