SCP-1213-JP
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アイテム番号: SCP-1213-JP

オブジェクトクラス: Euclid

特別収容プロトコル: SCP-1213-JPが発生する██県のエリア1213-JPに臨時収容サイト-81██を設立し、付近の村落にカバーストーリー「土砂崩れ多発地域」の流布を行ってください。また同サイトには常時2名の警備員を配置し、エリア1213-JPの周囲50m内に民間人が侵入することを防止してください。加えて各国のエリア1213-JPを映した衛星画像は財団職員によって改竄され、エリア1213-JPの植生が周囲の景観と比べ違和感の無いものに編集されます。エリア1213-JPには投光器を設置し、遠隔操作でエリア1213-JP内を1ルクス1以上に保てるようにしてください。実験を行う場合を除き、職員が21:00から翌朝の5:00までの時間にエリア1213-JPの周囲10m内に侵入することは許可されません。また実験を行う際、実験対象となる生物を除く職員は、常にエリア1213-JPから10m以上の距離をたもってください。

(20██/7/20追記)SCP-1213-JP-1はサイト-81██において、対象の生物学的特徴に適した収容室に収容されます。収容室は他の実験施設から10m以上隔離し、実験を行う際は実験対象となる生物を除く職員が、常にSCP-1213-JP-1と10m以上の距離を保つようにしてください。実験を行わない場合、21:00から翌朝の5:00までの時間は収容室内の明るさを常に1ルクス以上に保つようにしてください。また同収容室には独立した電源をもつ照明装置を設置し、意図しない停電に備えてください。

説明: SCP-1213-JPは██県山間部のエリア1213-JP、およびSCP-1213-JP-2に指定された生物を中心とした、半径10m以内(以下、SCP-1213-JP発生領域と表記)で発生する現象です。SCP-1213-JP発生の際には直径5㎝ほどの青緑色をした光球が発生します。光球はSCP-1213-JP-1に指定されており、SCP-1213-JP発生の際には、最大30個のSCP-1213-JP-1がSCP-1213-JP発生領域内を浮遊します。また、SCP-1213-JPが発生するためにはSCP-1213-JP発生領域内に明るさが1ルクス未満、体積約0.8m3以上の空間が存在していること。加えて時刻がSCP-1213-JP発生現地時間の21:00から翌朝5:00までの間であることが必要です。

SCP-1213-JP発生領域内に生命活動を行っている生物(以下、対象と表記)が侵入すると、対象の体内で1秒につき2秒の時間遡行現象が発生します。このとき対象の体内では、本来不可逆である代謝反応の逆反応やニューロン間での電気信号の逆流が発生し、これらは遡行した時間中に経験した記憶や負傷の喪失をもたらします。この現象は対象がSCP-1213-JP発生領域外に出る、もしくは対象の周囲の明るさを1ルクス以上にすることで中断することが可能ですが、前述の遡行現象のため対象が意図的にSCP-1213-JPを中断することは不可能であると考えられています。

20██/7/5に行われた実験の結果、SCP-1213-JPによる時間遡行現象が発生している生物にSCP-1213-JP-1が接触することで、その生物の周囲10m以内にSCP-1213-JPと同様の現象が発生することが確認されました。これにより追加の実験が行われ、SCP-1213-JPを発生するようになった生物をSCP-1213-JP-2に指定し2特別収容プロトコルの追記、説明の修正が行われました。

SCP-1213-JP-2は通常通りの生命活動が可能です。しかしSCP-1213-JPが発生する条件がそろうと、自身を中心とした半径10m以内にSCP-1213-JP-1を発生させ、SCP-1213-JPを引き起こします。また、これによって発生するSCP-1213-JP-1にもSCP-1213-JP-2を生み出す効果が確認されています。そのため、SCP-1213-JP-2となった生物がエリア1213-JPの外に移動することで、財団が把握していない場所でSCP-1213-JPが発生する可能性が示唆されました。また、SCP-1213-JP-2が死亡した場合SCP-1213-JPは発生しなくなります。

SCP-1213-JPはエリア1213-JP付近の村落において「季節を問わず夏の植物が自生する、蛍の飛び交う場所」として語られていた場所でした。この話を受けて財団は現地に調査チームを派遣しSCP-1213-JPを発見、収容するに至りました。また、現地調査の結果、エリア1213-JPの面積は約263m2であることが判明しています。

補遺1: 20██/8/5に行われた現地調査で、エリア1213-JPの地下に石棺が埋められていることが明らかになりました。石棺は即日掘り出され、中からは古モンゴロイド系の特徴を持つ15歳程度とみられる生きた男女2人、および植物の種子3が発見されました。男女はともに軽度の脱水症状をおこしていましたが、そのほかに健康上の問題は見られませんでした。これらは全てSCP-1213-JP-2であり、特に男女2人はSCP-1213-JP発生の起源に関わる可能性があることから、男児をSCP-1213-JP-2-A、女児をSCP-1213-JP-2-Bに指定しサイト-81██の標準人型収容室に収容しました。

SCP-1213-JP-2-AおよびSCP-1213-JP-2-Bは、ともに山間部に存在した同じ村の出身であると主張しています。現在、その村の痕跡を探す遺跡調査が実施されていますが有益な成果は得られていません。

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