SCP-1225-JP
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SCP-1225-JP

アイテム番号: SCP-1225-JP

オブジェクトクラス: Euclid

特別収容プロトコル: SCP-1225-JPの最終確認座標の周囲2kmの海域は、漂流物を確保できるようブイとワイヤーネットで囲み、一般船舶の航行禁止エリアに指定します。航行禁止エリアに一般船舶が接近した場合、航路を変更するよう警告してください。警告に従わず航行禁止エリアに侵入した船舶は、すみやかに拿捕し乗組員にクラスA記憶処理を施して最寄の港で解放してください。収容エージェントは1ヶ月に1回以上、航行禁止エリアと付近の海岸において漂流物の調査と回収を行ってください。漂流物などからSCP-1225-JPまたは財団の船舶の痕跡を発見した場合、サイト-8166に移送し所轄部門による分析を行ってください。

SCP-1225-JPが再出現した場合に備え、サイト-8166にはSCP-1225-JPの収容装置と航行可能な高速艇を常設します。SCP-1225-JPの収容装置は、ステンレス製の箱にステンレスウールを敷き詰めた状態で保管します。SCP-1225-JPの回収後には、SCP-1225-JPをステンレスウールで包んだ状態で箱に格納し、7m x 7m x 7mの専用収容室の中央に設置してください。SCP-1225-JPを設置した専用収容室は、許可された実験を除き入室を禁止します。

説明: SCP-1225-JPは底面に「緊急避難用」と手作業で彫られた跡が見られるPYONYR社製のカメラです。外装はほとんど手が加えられていませんが、内部は複雑な改造が施されており、通常のカメラとしては機能しません。SCP-1225-JPは衝撃を加えられたり周囲に人間が接近すると不定期に活性化します。活性化頻度は周囲の人間の数および距離に比例している傾向がありますが、詳細な条件は不明です。またSCP-1225-JPからおよそ3m以上距離をとることで活性化頻度は大幅に減少することが判明しています。

SCP-1225-JPが活性化した場合、SCP-1225-JPは強い光と大きな破裂音を発します。SCP-1225-JPの周囲にいた人物はSCP-1225-JPの活性化とともに瞬間的に消失し、数日から数ヵ月後に再出現します。ただし再出現した人物は確認できたすべてのケースで死亡しており、蘇生に成功した事例はありません。死因は主に脱水であり、まれに病死したケースが確認されていますが、いずれのケースにおいても死因自体に特異な点はありません。消失期間の状況を記録する実験は過去2回実施されましたが、いずれも成功しませんでした。

20██年9月に発生した大型地震の影響で、SCP-1225-JPの収容室を含む収容サイト-8159は大きく損傷しました。サイト修繕のため、SCP-1225-JPを含む多数のオブジェクトが一時的に他のサイトに収容されることになり、SCP-1225-JPの移送は9月14日から15日にかけて実施されました。9月15日、SCP-1225-JPは海上輸送中に輸送船ごと消失しました。(事案1225-JP-2) SCP-1225-JP自体が消失する事例は本事案が初めてであり、財団はこの事態を想定していませんでした。SCP-1225-JPと輸送船は20██年1月現在も行方不明です。しかし最後に存在が確認された海域の付近では不定期に乗組員の遺体が発見されており、SCP-1225-JPは依然として消失当時の座標付近に存在しているものと考えられています。

事案1225-JP-3: 20██年10月、輸送船に乗船していた財団職員ロバート·ニクソンの遺体が発見されました。死因は拳銃による脳幹損傷とみられています。遺体の皮膚には「体内に手紙と日誌あり。要解剖」と刻まれており、これは生存中に刃物でつけられた傷であることが判明しています。腹腔内からは記述どおりビニール袋に包まれた手紙と日誌のコピーが発見されました。

回収された日誌(抜粋):

<9/15> 航行中、突如として船体に強い衝撃。計器類の一部が故障。収容設備も一部破損し、SCP-1225-JPが装置からはずれ船内収容室の床に落ちているのが発見される。ドローンを用いた再収容の準備中、突如SCP-1225-JPが発光し破裂音を発生。活性化を警戒したが、以後変化なし、詳細不明。衝撃の原因は鯨ではないかと推測。無線機の故障か、財団や港に連絡がつかない。

<9/16> SCP-1225-JPの再収容が完了。計器類は優先度をつけて順次修理中。最優先事項とした無線機の修理について、担当者は「直ったはず」と言っているが、いずれの相手からも応答なし。発信はできているのか? とりあえず緊急用コールサインを出し続けるよう指示する。周囲に船影は認められない。

<9/18> 今日中には目的地に到着する予定だったが、陸地すら見えてこない。エンジンは動いているが、計器に表示される速度と座標が明らかに私の経験とは合致しない。この船は遭難したと判断し、食料、水、燃料の消費を節約するよう指示。夜になり星の位置から現在の座標を得ようとするも、空はうす雲に覆われており失敗。

<9/20> 星はまだ出ない。

<9/25> 電話をしたいという要望が多数届けられている。無線はいまだに通じていない。修理担当者は「無線は直っている」と開き直った。直っているならなぜなにも受信できない? SOSを出し続けるよう指示する。

<10/6> 雨水の確保はできているが、食料の心配が出てきた。遭難したとわかった日から試しているが、魚の一匹も釣れない。燃料の消費を抑えるため、暖房を控え、全員がひとつの部屋で寝泊りしている。感染症が発生しないよう、衛生面には十分気をつけるよう通達。消毒用アルコールは十分にある。飲めるものならよかったのに。

<10/9> ステフの体調が悪そうだ。輸送任務の終了後は産休まで内勤したいといっていたが、かわいそうに。

<10/11> 食事の量が少ないとごねるものが出始めた。無理もない。遭難と判断してからすでに1ヶ月近い。しかし状況打開のきっかけも見えないのでは、制限を続けるしかない。チョコレートパフェが食べたい。いや、チョコレートケーキ。思いっきり濃いやつ。

<10/15> 船外の誰とも連絡がつかなくなってから1ヶ月が経過した。職員の士気は最低だが、みんな生き延びるためになんとかがんばっている。もう1ヶ月も星を見ていない。あれからずっと雲が張っている。そんな天気がありえるだろうか?

ここで、現在までの状況を整理してみる。われわれは衝突事故のあった日から誰とも連絡がつかなくなった。ずっと無線の故障だと考えていたが、無線は本当に直っているのだとすれば、状況は変わってくる。9月15日、SCP-1225-JPは明らかに活性化の兆候を示していたにも関わらず、誰ひとり失われることはなかった。私はこれを「船から誰も失われなかった」と認識していた。しかし本当は逆で、「船ごと全員が失われた」のだとしたらどうだろう。我々は元の世界からはじきだされ、どことも知らぬ次元をさまよい続けているのではないだろうか。だとすれば、我々が元の世界にもどる方法を探さなければならない。賛同者を探して実験を行わなければ。

<10/16> 救援要請をビンに入れて海へ投げ入れてみた。

<10/20>ステフが暴行され彼女の食事が奪われる事案が発生した。暴行した職員はただちに拘束した

<10/25> SCP-1225-JPを活性化しようといろいろ試したが、無駄だった。SCP-1225-JPはうんともすんともいわない。ここがすでに「消失後の世界」だからだろうか? それともほかの原因が? そういえば、SCP-1225-JP報告書によれば、今まで帰ってきたのは死体だけだ。いやな感じだ。

事案1225-JP-4: 20██年11月、輸送船に乗船していた財団職員ハンフリー·ダグラスの遺体が発見されました。死因は頚椎骨折ですが、ロープのようなもので手首を縛った跡や全身に圧迫痕がみられます。蘇生を試みた形跡は確認されませんでした。

事案1225-JP-5: 20██年12月6日、輸送船に乗船していた財団職員キャサリン·アイワークスの遺体が発見されました。死因は溺死と見られています。

事案1225-JP-6: 20██年12月31日、輸送船に乗船していた財団職員ロイ·テナーマンの遺体が発見されました。頭部を鈍器で殴打された傷があり、これが致命傷となったものと見られています。また右足が失われるなどこれまでの遺体と比べて特に損傷が激しい状態で発見されました。

事案1225-JP-7: 20██年1月2日、輸送船に乗船していた財団職員ウィリアム·マイルズとジュディ·ヒューストンの遺体が発見されました。2名の遺体は背中合わせにロープでくくりつけられていました。両名の遺体に死因となる外傷はなく、マイルズ研究員は栄養失調と持病が原因で落水前に死亡、ヒューストン博士は生きた状態で落水し溺死したものと見られています。マイルズ研究員の遺体の腹腔内からは日誌の写しが回収されました。

回収された日誌(抜粋):

<10/27> バートが自殺した。彼の体には「体内に手紙と日誌あり。要解剖」と刻まれていた。そして腹には、刃物で切り開いてなにかを突っ込んだような形跡があった。残念ながら、彼の死体はまだここにある。死ねば戻れるというわけでもないようだ。しかしこれで「死亡すれば基底現実に戻れるのか」という疑問には結論が出た。明日、水葬にて見送ることにする。

<11/5> ステフの体調が悪化。夜になってようやく状態が安定した。おなかの赤ちゃんのことは、本当に残念。

<11/13> いよいよ食料が尽きかけている。SCP-1225-JPは沈黙している。手紙の返事もない。魚も海鳥も現れない。

<11/21> 拘禁中の職員が自殺を試みた。どこからローブを調達したのだろうか。監視に当たっていたジョーディが手当てしようとした。水葬にて見送る。

<12/5> ケイティが行方不明。おそらく船外へ転落したのだろう。自殺か事故かは不明。あるいは海から現実へ帰ろうとしたのか?成功したことを祈る。

<12/21> 職員が排水溝を開け、中に残っていた腐った野菜くずを食べているところを発見。止めることができなかった。

<12/23> [判読不能] テナーマンが船外へ転落。

<12/25> メリークリスマス! 消毒用アルコールは飲めないってあれほど言ったのに!!

<12/27> [判読不能] 私は

<12/31> ウィルが死んだ。彼の希望通り、封筒にして手紙を入れる。よい旅を、そして新年おめでとう。

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